リップスティック

〜藍のキモチ〜

教誨師(カウンセラー兼務)登場の訳

木村拓哉@『神様ハ見テイタ』

東京第二鑑別所の前担当教誨師

木村拓哉神父

「教誨師・エルピス登場!」

_それは、ある日の私(エルピス<Ερπισ>牧師)への電話が、きっかけだった。

「あのぉ、カトリック・聖御台場教会の神父・木村拓哉の代理ですがぁ・・・」と、普段余りお付き合いのない大塚神父の声がした。

私:「あらら、カトリック教会の方から、プロテスタントの私に何の御用で・・・?」

大塚:「あのぉ・・・急な話で申し訳ないのですが、今まで木村神父が務めていた東京第二少年鑑別所の教誨師の件なんですけど・・・」(ばつの悪そうな声)

私:「あの鑑別所ですか?今までずっと木村神父が、奉仕されてきたんですよねぇ・・・。」

大塚:「あ・・・先生ご存知なかったんですか?木村神父は、あの鑑別所の教誨師の仕事辞めたいって、言い出したんですよ・・・。余りにもひどすぎて仕事をするに耐えられないって。あそこの法務主任が野島伸司さんになってから折り合い悪くなってねぇ。今では『出でよ!現代の聖人』って訳のわからないこと言ってねぇ。」

私:「そうなんですか・・・・。大変ですねぇ。で、後任の教誨師は、また御台場から出すんでしょ?」

大塚:「いやぁ、なかなかね、やり手がなくて・・・。色々と探してたら、ミッションスクールでのチャプレン(キリスト教的な立場でのカウンセリングを行う役割)経験のあるあなたが適任だろう・・・って言われたので、お願いの電話差し上げてるんですよぉ〜」

私:「ちょっと待ってくださいよ。私の方はびっくりして、紅茶をひっくり返しちゃった!(バタバタ)。それで・・・訪問日はいつですか?(嫌だなぁ)」

大塚:「訪問日は月曜日9時です。では、お受け頂けるんですか?」

私:「いきなりなので、びっくりしましたけど・・・穴を空ける訳にはいかないし、仕方ないですね。私が行きましょう・・・。」

……こんなわけで、私は東京第二少年鑑別所の教誨師(非常勤カウンセラー兼務)という仕事を請け負うことになった……


教誨師とは、どんな仕事?
教誨師とは、さまざまな犯罪を犯してしまった人たちに対して、それぞれの宗教的・倫理的な立場で「罪の自覚と反省」を促し、二度と犯罪行為を行わないように精神的なケアを行う仕事です。(報酬はなし!)

大体の刑務所・少年院などには、仏教系とキリスト教系から一人づつ教誨師がいます。大体は住職・神父or牧師の転任などで交代する場合が多いようです。ちなみに、エルピス牧師はどんな教会の牧師さんをモデルにしているのかというと、こちらになります。

(なぜ、教誨師の訪問日誌という形にしたのか)

このドラマでは、「少年鑑別所」という場が舞台となってますが、少年鑑別所にも「ボランティアカウンセラー」というのがある場合もあるので、カウンセラーってのでは面白くないので、教誨師にしました。

今度のドラマ(月曜9時枠)では、キムタクと広末涼子とのラブストーリーと予想されていたが、野島脚本で舞台は少年鑑別所でかなり刺激的なシーンが・・・ってことで、キムタクが降板しちゃったんですよね。

それで・・・今度のドラマ企画何でいこうかな?って、考えてたら、特番バラエティ『神様ハ見テイタ』(1999年3月22日フジ系で放映)で、キムタクが神父役で出ていたのを見て・・・「これを利用させてもらおう!」という形で、利用させて頂きました。(いないだろうけど、キムタクファンの方ごめんなさい)

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