作曲者(S)
作曲者 | 曲名 | 概要 | 出番 他 |
C.Saint-Saens | 交響曲第3番 | 「オルガン付き」交響曲と呼ばれることも ある。 ロンドン・フィルハーモニー協会から 委嘱され作曲した。 初演は本人の指揮で 1886年に行われ大成功をおさめた。 F.リストに捧げられている。 第1部が1、2 楽章、第2部が3、4楽章となっている。 |
全楽章出番ありです。 吹くところはそれほど多くありませんが、結構美味しい ところが多い曲です。 4楽章のBtrbとのユニゾンは嬉しく なりますね。 私がオケに入ってはじめて吹いた曲です。 音域:G1-as |
F.Schmitt | サロメの悲劇 | 当時成功を収めていたR.シュトラウスの オペラ「サロメ」に触発され脚本家デュミ エールが、バレエ「サロメの悲劇」を企画し その音楽をF.シュミットに依頼した。 バレエ音楽は小編成(20人弱)の曲 だったが、数年後に組曲としてフル・オケ用 に改編された。 「前奏曲」「真珠の踊り」 「海上の魔法」「稲妻の踊り」「恐怖の踊り」 の5曲からなる。 初演:1911年 |
F.シュミットは吹奏楽をやっている人の方がよくご存知 かもしれません。(ディオニソスの祭りを書いた人です。) 曲は大きく二部にわかれており、前半が二曲、後半が 「海上の魔法」以降の3曲になっています。 出番は5曲 ともあります。 3曲目にややこしいリズムあり... 4,5曲目は変拍子がいっぱいある...。ミュートあり 音域:F1-c1 |
A.Scriabine | 交響曲第4番 「法悦の詩」 |
交響曲は通称であり、この時代の作曲者 独自の「詩曲」の概念で作曲された。 神秘和音を用いて、人間の精神的、肉体的 エクスタシーを表現したとされる。 初演は1908年2月に予定されていたが、 直前までスコアの手直しをしていたスクリャービンに指揮者が業を煮やし、演奏曲目を 交響曲1番に変更してしまったため、同年 12月に初演された。 単一楽章 |
長い音符ばかりで細かい動きはありません。 とにかく クレッシェンド、ディミニュエンドの嵐....。 音域:Es1-es |
D.D.Shostakovich | 祝典序曲 | 1954年初演、ヴォルガ=ドン運河の開通に ささげられた。 |
結構吹くところあり、酸欠に要注意です。 テンポが速くなってからの旋律は、遅れないでついて行く のが大変です。 音域:E1-e |
D.D.Shostakovich | 交響曲第5番 | 第4番に対する共産党の批判に対して、 名誉回復を成し遂げた傑作...。 当局から交響曲で「社会主義リアリズム」 をという要請に応じて作られた。 全4楽章 初演:1937年 |
1,2,4楽章に出番あり、特にどうっていう事は ありません。 4楽章のよく知られている旋律もTubaは 2章節だけで終わってしまいます。 音域:E1-g |
J.Sibelius | 交響詩 「フィンランディア」 |
帝政ロシアによる新聞への弾圧に対して 企画された、新聞祭典の催しの活人画の 為の音楽。 フィンランド人の愛国心を 高めるものとして当時は「フィンランディア」 の曲名で演奏する事は禁じられていた。 初演:1899年 |
楽譜がなくなっているんですが、この曲はよく知られて いるとおりでメロディなんかも出てきたりします。 最後の方にシンコペーションが出てきたと思うんですが、 力が入ると遅れます。 この曲はトラに行っていた某大学 の入学式、卒業式で演奏していましたので何度も吹き ました..でもなんで「フィンランディア」だったんだろう?? 音域:不明 |
J.Sibelius | 組曲「カレリア」 | もとは野外劇のために作曲した付随音楽。 この組曲は1893年に改編され、「間奏曲」 「バラード」「行進曲風に」の3曲からなる。 初演:1893年 |
出番は1,3曲目、でも面白い出番はありません。 音域:Gis1-es |
J.Sibelius | 交響曲第2番 | シベリウスの作曲した7つの交響曲の中 では、一番演奏される回数が多い。 当時フィンランドは帝政ロシアに支配されて いたが、シベリウスの作品は国民の民族 意識を高めてた。1919年に独立を果たす。 全4楽章 初演:本人の指揮により1902年 |
出番は全楽章あり。 長い音符が多いですが、なにかと 目立つ面白い曲です。 二楽章の中ほどにちょっといやな フレーズが出てきますがこれも美味しい。 3楽章は テンポが速いので「あっ」という間に吹くところを通過して しまいます。 終楽章の最後も美味しいロングトーンです。 音域:E1-g |
B.Smetana | 交響詩 「ヴルタヴァ (モルダウ)」 |
スメタナはチェコ国民楽派の父と呼ばれて いる。 通常知られている「モルダウ」は ヴルタヴァ川のドイツ語名。スメタナは40歳 くらいから難聴になりはじめ、それまでの 音楽活動をやめて作曲活動に専念し、6曲 からなる連作交響詩「我が祖国」を書き 上げた。ヴルタヴァはその2曲目。 初演:1875年(全曲一括演奏は1883年) |
前半は暇なんですが後半はしんどいです..。技術的 には難しいところはありません。 体力が必要です。 音域:A1-e |
R.Strauss | 13の管楽器の ためのセレナーデ |
1882年初演 | パート譜(カルマス版)にはContra-Basoon
or Bass-Tuba と書いてありますが、こんな曲Tubaで吹いては××..。 コントラファゴットでやって下さい。 バランスは難しいし、 技術的にも難しいし、小さい音ばかりで欲求不満になって しまう..。 音域:E-d1 |
R.Strauss | 交響詩 「ドン・ファン」 |
ドイツの詩人レーナウの「ドン・ファン」に 題材を得て標題化した交響詩。 いくら 励んでも無駄と知りつつも女性を追い求め なければならないドン・ファンのつかれた 魔性のような感情を巧妙に描いています。 初演:1889年 |
それほど吹くところはありません。 あの良く知られた メロディは一ヶ所だけ出てきます、エスプレッシーボで.. ここに賭けるしかないですね。 音域:A1-e |
R.Strauss | 交響詩「ティル= オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 |
ティル・オイレンシュピーゲルは14世紀、 各地を放浪していたずらを重ねて逸話を 残した人物。 語り継がれている行状を 音楽で描いたとの事。 初演:1895年 |
結構出番あり、面白いですが難しいところもあります..。 でもTubaよりもHnがめちゃくちゃに難しくて大変です。 ミュートあり。 音域:A1-des1 |
R.Strauss | 「薔薇の騎士」 組曲 |
劇作家ホフマンスタール氏の台本による、 楽劇「薔薇の騎士」の演奏会用組曲版。 18世紀のウィーンを舞台として、情事に 明け暮れる貴族達の失敗談を扱った陽気 で軽妙な楽劇。 薔薇の騎士とは日本で 言うと結納の使者のようなものだが、当時 のウィーンにそのような風習があったの ではなく、ホフマンスタール氏の創作。 初演:1911年(楽劇) |
ほとんど出番はありません。(出るところを覚えるのが 大変?) 音域:E1-c1 |
R.Strauss | 交響詩 「英雄の生涯」 |
R.シュトラウスの交響詩の中では最後の 作品。 それまでの交響詩の締めくくり として「英雄の業績」の部分に彼の書いた 様々な作品の主題が登場します。 英雄はR.シュトラウス自身で彼の自伝で あるというのが通説です。 曲は「英雄」「英雄の敵」「英雄の妻」「英雄 の戦い」「英雄の業績」「英雄の引退と完成」の全6部からなる。 初演:1899年 |
6つの部分は切れ目なく演奏され、全てに出番があり ます。 何と言っても出だしの低弦とHnがカッコイイ!! 「敵」の部分ではTen.Tbと英雄のあくびのフレーズが出て きます。 3連譜の頭抜きは結構難しい..。「戦い」には ミュートをつけて「こんなんfffで吹かれへん」ようないやな 跳躍があります。 「業績」にはまた”あくび”が出てきます が今度は最後の音がながーいので、息を十分吸わないと えらい目にあいます。 私の好きな曲の一つです。 ミュートあり 音域:Es1-des1 |
R.Strauss | 交響詩 「ツァラトゥストラ はかく語りき」 |
F.ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」を読んでそこから感じたものを自由に音楽に表現したもので、ニーチェの思想、哲学を音楽で表したものではない。 序奏と8つの部分からなり、それぞれにタイトルがつけられている。 初演:1896年 |
各部分は切れ目なく演奏されます。 Tubaは2本必要ですが、2ndはあんまり出番がありません。「病から回復に向かう者」の中では、1st、2ndそれぞれのSoloがあります。(2ndが美味しい) 「舞踏の歌」の部分はほとんど1stだけですが、跳躍の難しいフレーズが出てきます。ここが終わればあとはeの音を62小節ロングトーン(^_^;) 音域:1st A1-e1、2nd E1-d1 |
I.F.Stravinsky | 幻想曲「花火」 | ストラヴィンスキー最初の成功作で、R.コル サコフ氏の娘の婚礼祝いに作曲した。 この曲の初演を聴いたS.ディアギレフ氏は 一旦、リャドフ氏に頼んだが全然進んで いなかった「火の鳥」の作曲をこの新人に 依頼した。 初演:1908年 |
10小節しか吹くところはありませんが、曲自体が5分 程度で終わってしまうので仕方ないか.. 「あっ」という間に終わる割にはHnが8本もいる.. 大変な曲。 音域:E1-a |
I.F.Stravinsky | 組曲「火の鳥」 (1919年版) |
S.ディアギレフ氏の主宰するロシア・バレエ 団の最初の委嘱作品。 パリ・オペラ座の 初演で大成功を収めストラヴィンスキーの 名を一躍世界的にした。 組曲版には19年と20年版があるらしい。 19年版は7曲からなる。 初演:バレエ1910年 |
出番は「カッチェイ王の魔の踊り」と「終曲」だけ。 吹くところは目立ちますが..オケの練習は、他の曲が 難しいのでほとんど吹く時間なし。 はっきり言って暇です。 ミュートあり。 音域:As1-h |
I.F.Stravinsky | ペトルーシュカ (1947年版) |
ロシア・バレエ団委嘱第2作。 舞台は1830年のペテルスブルグ、謝肉祭の人形芝居 小屋で踊り子の人形に恋した人形のペトルーシュカがムーア人の人形に殺され、最後 にはペトルーシュカの幽霊が出てくるという 筋。 ペトルーシュカとはペータ(ピョートル) ちゃんというような意味で、ロシア人によく ある名前。 思いがかなわず死んでいくと いう当時の農民の姿を暗に表現したとも言 われている。 初演:1911年(バレエ) |
4部にわかれてますが、1,2,3部はほとんど出番なし。 4部はいっぱい出番あり! あの「熊」のソロもここで出て きます。 ソロは最後のd1のpをうまく吹けるといいです ね..私は消えましたけど。 最後の方に5/8拍子で難しい動きが出てきます。 1回目は一息で吹けますが、2回目が一息では... ミュートあり。 音域:Es1-d1 |
I.F.Stravinsky | 春の祭典 | ロシア・バレエ団委嘱第3作。 あまりに 前衛的だったために、初演時に音楽が聞こ えなくなるくらい大騒ぎを巻き起こした。 初演:バレエ1913年 |
曲は2部に大きくわかれていて、Tubaも2パートあります。 1部で美味しいのは、「賢者の行列」で2本で旋律が出て きます。後は1部の最後1stが難しい..。2部はあまり 出番がありませんが、変拍子との格闘技です。 最後は1st、2ndの掛け合いになりますが、2ndの方が 面白そう.. この曲の演奏が終わった時、指揮者の飯森 範親氏が メンバーに向けて出した、小さなガッツポーズが印象的 でした。 ミュートあり 音域:1st B1-ges1、2nd Es1-ges1 |