作曲者(A-D)

作曲者 曲名 概要 出番 他
Y.Akutagawa 交響管絃楽の
ための音楽
1950年にNHK放送25周年記念管弦楽
懸賞に特選入賞したもので、芥川氏25歳
の時の作品。 邦人の作った管弦楽曲の
中では非常に演奏会数の多いものです。
  全2楽章からなる。初演:1950年
私の所属する「芦屋交響楽団」の音楽監督、故 芥川
也寸志氏の曲。1楽章はほとんど出番なし、2楽章は
リズミカルで印象に残っているが、テンポが速いのでTrb,
Tubaのメロディはいつも遅れ気味だった...。
音域:H1-e
J.S.Bach/
 A.Sh
oenberg
前奏曲とフーガ
変ホ長調
  BWV552
原曲はもちろんオルガン曲
シェーンベルグが大編成のオケ用に編曲したものです。 シェーンベルグはこの編曲でオルガンの現代化を狙ったのだそうです。 「オルガンでは小刻みに音色を変化させる事ができませんが、それをもっと自由自在に変化させてみよう」と思ったそうです。 シェーンベルグは他にもマーラーの「大地の歌」なども編曲しています。 初演:1929年
それほど吹く所は多くありませんが、後半のフーガには
美味しいソロがあります。Tubaがオケでバッハの曲を
演奏することは、通常ならありません(彼の時代には
Tubaがなかったので)ので、こういう編曲物でしか体験
できません。 音域 Es1-b
S.Barber メディアの
 復讐の踊り
もとはバレエ音楽を元に組曲「メディア」を
発表し、さらにその中からいくつかの部分
を取り出して1曲にした。ギリシャ神話の
魔女メディアをモティーフとしている。 
初演:1956年
変拍子の嵐、それ以外覚えてない...。音域 Fis1-g
B.Bartok 舞踏組曲 5つの舞曲と終曲からなる。
ブタ市とペスト市の合併50周年記念式典
のために作曲された、この式典には他に
ドホナーニが「荘厳な序曲」、コダーイが
「ハンガリー詩編」を作曲した。 
初演:1923年
1つ目の舞曲に短いソロあり、ソロの直後あわてて
ミュートをつけなければいけないので緊張した。 
他はこれといった出番はなかったような....。
音域 B1-es1
B.Bartok 「中国の不思議な
 役人」(組曲版)
S.ディアギレフの依頼で作曲した。
娘を客引きにして金を取ろうとするならず者の一味に中国官吏(マンダリン)が殺されるが、娘への執着心から生き返り、最後にその愛を得て死ぬ。 ただし組曲版は娘が中国官吏を誘って一緒に踊るところで終わり
初演:1926年
この曲は疲れる..何が疲れるって?..
まずはミュートの取り外し。はずしてすぐ吹く、つけてすぐ吹く...これが何ヶ所か出てきます。
次に音域が広い、最後にハーモニーがよくわからない.
まっこんな曲もたまには良いか。
音域:Ges1-g1
A.Berg 管弦楽の為の
   3つの小品
  悪戦苦闘中
H.Berlioz 幻想交響曲(op14) 「ひとりの芸術家の生涯のエピソード」と
いう副題にあるように、ある芸術家が恋に
破れてアヘン飲んで死のうとするが、
致死量にいたらず色々な幻想を見るという
構成で、全5楽章。      
初演:1830年
フランスものと言う事で「オフィクレイド」用に書かれたもの
で、Tubaは1st,2ndに分かれています。
出番は4,5楽章のみで、2ndは5楽章にある「怒りの日」の
メロディー以外ほとんど出番はありません。  1stはそこ
そこに目立ちますが、とにかく音が高い(オフィクレイドの
楽譜ため)のでちょくちょく事故も起こります。
私は5楽章最後はうまくいったためしがありません...。
音域 C-f1(b1)
H.Berlioz ハンガリー行進曲 劇的物語「ファウストの劫罰」の中の曲、
ラコッツィー行進曲とも呼ばれる。
初演:1846年
これも「オフィクレイド」用の楽譜で非常に音が高いです。
ポケットスコアではOphicleide & Tubaとあって、所々
オクターブに分かれています。 音域 A1-e1(f1)
A.Borodine だったん人の踊り 歌劇「イーゴリー公」の第2幕で演奏
される。 娘達の踊りとだったん人の踊り
の部分からなる。 
初演:1890年
娘達の踊りの優美なメロディは超有名ですね、もちろん
テューバにそんなメロディはありません。 3拍子になって
からBassTrb.とユニゾンのDに魂を込める以外は楽しみは
ありません。 最後の方にある半音ずつ下がっていく
フレーズは、たまに半音ではないので要注意。 
音域 B1-h
J.Brahms 大学祝典序曲 ブレスラウ大学より名誉博士の称号を
贈られその返礼として作曲。 構成は、
ドイツの4つの学生歌「われらは立派な
校舎を建てた」「国の親父」「新入生の歌」
「喜びの歌」をモチーフにしており、非常に
快活で陽気、しかもユーモラス。
ブラームスの管弦楽としては珍しく大きな
楽器編成を持ち、特にシンバル、トライアングルなど打楽器の多いのも特徴。
初演:1881年
あんまり覚えていないけど...、あっそうそう最後の方に
C→c1への2オクターブの跳躍があった。  
音域 G1-c1
J.Brahms 悲劇的序曲 大学祝典序曲と同じ年に作られているが
曲相は正反対の暗い曲。
初演:1880年
楽譜は1枚で終わり(Tubaの場合ちょくちょくある)、
吹く所もほとんどないが...練習記号Eにいやなフレーズ
がありました。(たしか2nd Trbとppで動くところ) 
音域 A1-a
J.Brahms 交響曲第2番 あの重厚な交響曲1番を書き上げた翌年
にさっさと?書き上げられた曲。 
全4楽章 初演:1877年
ブラームスの交響曲(4曲)中で、唯一Tubaの出番あり、
他の3曲はTubaではなくてContra Fgを使っている。
(いや2番だけがContra Fgの代わりにTubaを使ったと
言うべきか?)
1,2,4楽章出番あり。2楽章にはTrbとの掛け合いの短い
ソロあり。 また4楽章の最後の方にはTrbと一緒に変な
跳躍のフレーズがあり油断大敵。  音域 H1-h
B.Britten 4つの海の間奏曲 歌劇「ピーター・グライムズ」から改編
された。夜明け、日曜日の朝、月光、嵐の
4曲。 初演:1945年
4曲とも出番はあるが、ロングトーンばっかし....。
音域 E1-as
A.Bruckner 交響曲第4番 「ロマンティック」の副題は、作曲者自身が
つけた。  全4楽章。
作曲者自身による改訂や出版の際に
変更が加えられたり、版がたくさんある。
初演:1881年(第3稿)
全楽章出番あり、パート譜にはBasstubaと書いてあります
1,4楽章はややしんどい!2楽章には4RのBB♭管では
出しにくい?C1(ペダルのC)が出てきます。  ちなみに
私はこの音オクターブ上げました...(こらっ!)。
音域 C1-es1
A.Bruckner 交響曲第7番 ブルックナーは強烈なワグネリアン
だったが、そのワーグナーの死の知らせを
受けて追悼曲として書き上げたのが、この
7番。  全4楽章
初演:1884年
全楽章出番あり、2楽章で4本のワーグナーテューバと
一緒に動く所は最高に面白い。 多分1,3楽章はBa
sstuba
2,4楽章はContra Ba
sstubaとなってたと思うのですが..
楽譜が無くなってしまったので定かではありません。
1,4楽章はとてもしんどいです。これらの楽章の32分音符
がビシッとあえばカッコイイ!。 演奏時間は約70分 
音域 F1−c1
A.Bruckner 交響曲第8番 作曲されてすぐに改訂されて、他の人が
書き加えたり削ったり、XX版がいっぱい
あり複雑です。  全4楽章
初演:1892年
全楽章出番あり、パート譜には全楽章Contra Basstuba
と書いてあります。 スケルッツオが2楽章で、アダージョ
が3楽章とちょっと変則です。 これも4本のワーグナー
テューバ(Hn奏者が持ち替え)があります。 
例によって1,4楽章はとてもしんどい。 4楽章の冒頭は
TVのCMで以前よく流れていたので、知っている人も多い
でしょう。  音域 F1−es1
C.Debussy 海-3つの
 交響的スケッチ
印象主義の管弦楽曲の代表的傑作。 
ドビュッシーは小さい頃から海に親しみ、
あらゆる自然の中でもっとも海を愛して
いたそうです。 どこかの海の描写では
なく、彼が持つ海のイメージを音楽にした
もの。 1.海の夜明けから真昼まで 
2.波の戯れ 3.風と海の対話 の3曲から
なる。  初演:1905年
出番は1と3曲目、どちらも延々と待った挙げ句にロング
トーン。 フランスものらしくない音域の低さ、海の底に
沈んでいく...。 音域 E1-A
A.Dvorak 序曲 フス教徒 15世紀プラハの大学の学長であったヤン・
フスはルターより約1世紀早く宗教改革
運動を起こした。 チェコの国民劇場が
建設された際、彼を題材とした劇が企画
されこの曲が作られた。  初演:1883年
ドヴォルザークにしては出番多し、下にある2曲の交響曲
よりは絶対に面白い。 15分くらいの曲 音域 Ges1-g
A.Dvorak チェロ協奏曲 全3楽章 初演:1896年 パート譜をなくしてしまったので定かではありませんが、
全楽章出番ありだったと思います....。協奏曲の割に
は吹く所も多かったような...音域 不明
A.Dvorak 交響曲第8番 楽譜によっては第4番と書いてあるものも
ある。 もともと彼の生前には、交響曲1〜4
番は出版されず、6番を1番、7番を2番、5番
を3番、8番を4番、9番を5番として出版したためややこしくなったらしい。 「イギリス」と
呼ばれる事があるがロンドンの出版社から
出版されたためで内容とは関係なし。
 全4楽章 初演:1890年
1,4楽章が出番だが、1楽章はあまり吹く所無し、4楽章は
おんなじことばっかり繰り返す...。面白くない。 
音域 G1-g
A.Dvorak 交響曲第9番
  「新世界より」
N.Y.のナショナル音楽院の院長に招かれ
アメリカ滞在中に作曲した。 全4楽章 
初演:1893年
2楽章のコール・アングレのソロが有名、同時にTubaは
この2楽章の冒頭と終盤に合計9小節だけ出番がある
のも有名? 終楽章を何も吹かずに舞台上にいるのは、
とても悲しい...。交響曲のTubaパート譜で1ページしか
ないのは「新世界より」だけ?。 
音域 Des-des 
追加情報:スプラフォンから出版されている最新版(クリティカルエディション:校訂版)では、2楽章のTubaはオプション扱いになっています。

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