父、還る

 

それは、庭の橘の木が白い花を咲かせ始めた頃。
私は如月骨董品店でアルバイトをしていた。4月から美術系の大学生になったのだが学校帰りにここに寄ってお手伝いをしていく。この店の若き主人、如月翡翠も4月から大学生になり、今日、金曜日は授業がびっしりと詰まっているので帰宅するのは夕方頃になる。そのため、金曜日の午後は空いている私が翡翠の代わりに店番をするようになっていた。店先を掃除し、商品を磨く。お客さんからの翡翠への伝言や注文など、やってみるとこれが結構忙しい。たまには翡翠が学校に出かける前に干していった布団を取り込んだり、洗濯物を取り込んだりという家事までやることもある。普通の骨董品店のアルバイトの範疇をこえているが、それが少し嬉しかった。自分が、まるで奥さんになったような気がして、本人にはとても言えないけれど、ちょっとだけそんな想像しては一人でこっそりと喜びをかみ締めていた。
今日は店も暇で、やることもなかったので庭先に降りて木の下に生えている下草を抜く作業をしていた。この家の庭は見事なもので、今、かぐわしい香りを放っている橘のほか、季節ごとに咲く花や木がたくさん植わっている。それらの手入れも大変なもので、よく今まで一人でやっていたものだと思う。
下草をバケツに入れて、裏口に置きにいく。洗面所で土で汚れた手を洗って出てくると店の戸が開く音がした。あれ?帰ってきたのかな?気が随分と薄いような感じを受けながら、慌てて出迎えに行くと、そこには見知らぬ男が一人立っていた。
「いらっしゃいませ。」
初めて見るその男は、50歳くらいだろうか。随分と日焼けしている。大きなリュックを背負い、半分以上白くなった髪はぼさぼさで、無精ひげは伸び放題。一番上に羽織っているコートは薄汚れて茶化ていた。しかし、嫌な感じはしない。外見はひどいのに、妙にすっきりとした印象を与えるのはその涼しげな目元のせいだろう。
「あの…ここの店主は?」
男は私の登場に戸惑ったように聞いた。
「えっと、今、大学に行っていて、あと30分もたたないうちに戻ると思います。」
「大学?」
その男は首をかしげた。
「ここは、じいさんのやってた店では?」
「それは、先代です。今はその孫が店主なんです。」
「翡翠が?」
私はその男が漏らした言葉におや?と思った。どうやら、この男性は翡翠の知人でもあるらしい。
「君は?」
「アルバイトです。店主が学校に行っている間、私が店番してるんです。」
「アルバイト…ね。」
どうしたものかと考え込むような素振りの男に声をかける。
「あと少しで戻ってくると思いますので、どうぞ、上がってお待ちください。」
男に座敷に上がるように促した。
「あ。いや、私は…。」
「どうぞ。」
にっこりと、有無を言わさぬ口調でもう一度薦める。どうしたものかと、男は逡巡していたようだが、やがて腹を決めたようで、男はしぶしぶと座敷に上がった。履いている靴もかなり草臥れて、靴下も土にまみれたような色をし、さらにかかとやつま先の繊維が薄くなって皮膚の色が透けている。その様子を見ながら、なるほどねとうなづいた。
「いつも、4時には戻ってきますから。」
お茶とお菓子を出しながらその男に言う。
「大学って…どこの大学に?」
「東京美術大学です。美術論の勉強に。」
「あそこは確か、国立じゃ…。」
「ええ。」
「国立…ねぇ…。」
その男は呆れたようにつぶやいた。私はその間に店先に戻ってちょこんと座って商品の手入れを始める。
「君はいつからこの店に?」
「去年からお客として通い始めて、アルバイトは4月から。」
「ここは、儲かっているのかね?」
「さぁ、どうなんでしょうねぇ。」
私はくすくすと笑った。儲かっているといえば儲かっているのだろうが、その代わりにヘンなアイテムも買い取っているからなぁなどと考える。
「でも、店主は随分としっかりした方ですから。なかなかまけてくれないし、商品調達の腕は確かだし。それに売った商品のアフターケアもしてくれるので、割とお客さんは多いと思いますよ。」
働き始めてわかったことは、自分たち以外にも結構得意客がいることだった。先代からの客もいれば、翡翠からの客もいる。どの客も、若い主人の鑑定眼を信頼しているし、商品を無理に押し付けない態度も買っている。一月に、彼が生活して、大学に通ってもまだおつりが来るぐらいの商売にはなっているようだった。
「その…店の主人は、どんな感じの人なんだね?」
「そうですねぇ。」
私は翡翠を思い浮かべながら考え込んだ。
「頭はいいし、運動神経はいいし、顔もいいし。見た目は言うことはないと思うんですが、若い割には老成しすぎているのと、少し頑固なのと。それから照れ屋です。」
頭の中で翡翠が『失礼な』とかって憮然とした表情でいるのが容易に想像できる。
「なるほどね…。」
男はしばらく考え込んでいた。
「その…家族のこととか、何か話していたかい?」
「お母様が小さい頃になくなられて、お父様も音信不通、おじい様は行方不明って言ってましたけど。」
「じいさんが行方不明!?」
男は目を見開いた。
「ええ。なんでも、急に店を譲るって言って、家を出られて行方不明になってしまったそうですよ。」
「行き先は!?」
「思い当たる先は調べたそうですが、見つからなかったそうです。」
「なんてことだ…。」
男は呆然として呟いた。先代が行方不明になっていたことをどうやら知らなかったらしい。
「ということは、ここに店主一人?」
「ええ、そうですよ。いつからそうなのか聞いておりませんけれど。随分長い間のようですね。すっかり家事が板についちゃって。」
そこまで喋ったところで、翡翠の気が近づいてくるのがわかった。
「ああ、あと1分くらいで帰ってきますよ。」
気が段段と強くなる。品物を棚に並べてしまうと店先に出て行った。丁度、翡翠が戻ってくるのが目に入る。
「ただいま。留守中に何かあったかい?」
にっこりと相変わらずの優しい笑顔を浮かべて尋ねる。
「おかえりなさい。お客様がお見えですよ。」
「ご隠居?」
「いえ。」
翡翠は店の中に入って店の続きの和室を見た。そこには薄汚れた男が一人、座っている。その男は翡翠の姿を懐かしそうに目を細めて見ていた。
「まさか。」
翡翠が呟く。
「随分と…大きくなったな、翡翠。」
そう、この男の人は翡翠の父であった。日に焼けてはいるが、細面の、すっきりとした目元などはそっくりで、しかも、今は無精ひげが生えてはいるものの、きちんと身なりを整えればきっと翡翠そっくりになるに違いない。それに、気の強さは格段に翡翠よりも弱いが、その質は非常によく似ている。だから、多分そうじゃないかと、最初からそう思っていた。
普段から几帳面で、身なりを綺麗に整えている翡翠とはえらい違うけれども、第一、こんな姿でやってきたのにはわけがあると、そう睨んでいた。
「今更、何の用ですか?」
しかし、冷たい口調で言った翡翠は憮然とした表情で、和室に上がると鷹揚に父親に対峙した。男は困った顔をして、それでも懐かしそうにまだ目を細めている。
「どの面下げて、ここに来たんですか?」
「翡翠…。」
あまりのいいように、私はお父さんを引きとめてしまった責任感を感じてしまった。
「…父さんが、行方不明になったんだって…?」
「ええ。それが何か?」
「どうして…?」
「そんなの知りませんよ。おじい様がどうしようと僕には関係ないし、知りたいとも思わない。」
相手の心を切り裂くような言葉ばかりが翡翠の口から飛んでいる。私ははらはらしながら翡翠のお茶を淹れて、横からそっと出す。
「ここにずっと一人で…?」
「この店は僕の店です。登記上も全て権利は僕になっています。そして、僕はこの暮らしを楽しんでいる。今更あなたが割り込んでくる余地はありません。」
きっぱりと言い放ち、じろりと父を真っ向から見据えた。
「あ、いや、割り込むつもりなど…なかった。その、たまたま日本に一時帰国したので、どうしているかと…。」
段段と語尾がかすれてくる。それでも、にっこりと優しい笑顔を翡翠に向けた。
「元気そうで、良かったよ。」
安心したように言って翡翠の父さんはそのまま傍らにあった荷物を持って立ち上がった。
「じゃあ。」
草臥れた靴をつっかけてそのまま店から出て行こうとし、店先で一度立ち止まった。
「お茶、ご馳走様でした。」
振り向いて、私にそう言って、お父さんはそのまま立ち去っていった。
翡翠は、そのまま後も追わず、むっつりと黙って不機嫌そうにそのまま座敷に座っている。
なんだか、私は無性に腹が立って、腹が立って仕方がなかった。
「翡翠のばかっ!!!」
口をついて出た言葉はそれだった。
「龍麻には関係ない。」
翡翠が冷たい口調で言う。確かに、翡翠の親子関係なんて私には全然関係ないけれど。
「でもお父さんでしょっ!?せっかく、心配して来てくれたのに、なんてこと言うの!元気で、生きててくれたのにっ!!!」
あんなにそっくりで、優しそうな人なのに。翡翠を見た瞬間に、嬉しそうに、懐かしそうに目を細めていたのに。
「死んじゃったら、会いたくてもあえないんだよ!?話をしたくっても、できないんだよっ!どうして、どうして…。」
自分のやつあたりだって分かっている。自分の本当の父は中国で柳生を封じるためにその命をもって封じ、育ての父は事故でなくして、どんなにお父さんと話をしたくってもできない私の、うらやましいが故の八つ当たりだなんてことは充分にわかっている。だけど、だからこそ、大事にしたほうがいいと思うのに。
「翡翠なんて、だいっきらいっ!」
そう言って、私は店を飛び出した。
「龍麻っ!」
後ろから翡翠の声がしたけど、そんなのは無視。たった一人のお父さんなのに大事にしない人なんて、知らない。ずっとお父さんが消息不明で、いきなり帰ってきたらパニックになるのは当たり前だって思うけど、それでもやっぱり、ああいう風にしてほしくない。残された肉親なのだから。
紅葉だって、病気のお母さんを抱えてがんばってる。毎月、沢山の治療費を払うために暗殺のお仕事までして、それでも愚痴もこぼさずにがんばってお母さんを大事にしているのに。どうして、翡翠にはわからないのだろう。
ずっと一人だったから?
私には育ての両親がいた。紅葉にはお母さんがいた。
翡翠はおじいさんがいなくなってから、ずっと一人だったから?寂しかったら、寂しかったって素直に言えば良かったのに。置いていかれて悲しかったのなら、悲しかったって、連絡が欲しかったのならそう言えばいいだけのことなのに。
店を飛び出してはきたものの、どこへ行くあてもなく、近所の公園に入った。ほとぼりが冷めるまでここにいて、あとで荷物を取りにいこう。
ふと見ると、ベンチにうなだれて翡翠のお父さんがぽつりと座っているのが見えた。
「あの…。」
私は近寄って、声を掛けてみた。
「ああ、さっきの…。」
顔を上げて私を見るとにっこりと笑う。その笑顔が、やっぱり翡翠にそっくりで。
「大変、恥ずかしいところを見られちゃいましたね。」
そういう言い方もそっくりで。
「いえ、私が無理にお引止めしたから。本当にすいませんでした。」
私が頭を下げるとゆっくりと首を振る。それから私の顔をじっと見て、言った。
「あれと喧嘩でもしたんですね?目が赤い。」
その言葉に私が慌てて目を擦ろうとすると、今度は翡翠のお父さんが深深と私に頭を下げた。
「どうか、許してやってください。本当は優しい子なんです。」
酷いことを言われたのは自分のほうなのに、翡翠のお父さんはそれでも翡翠をかばう。やっぱりお父さんなんだなぁと私は余計に胸が痛くなった。
「怒ってないです。…もともと、私が悪いんだし。」
「いいえ、お嬢さんのせいではないですよ。私はあれに恨まれても当然のことをしてきたのですから。」
自嘲気味に笑う顔でさえ翡翠にそっくりで、でも、その横顔はとても悲しそうで、笑っているんだか泣いているんだかよくわからないほどだった。
「でも、翡翠が心配だったんでしょう?」
恐る恐る私は聞いてみた。
「ははは。十数年放っておいて、今更心配もないんですがね。」
恥ずかしそうに、笑いながら言う。
「学者さん…って翡翠から聞いたことがあります。考古学だって。…きっと、発掘現場か何かから、とるものもとりあえず、急いで帰国したんでしょう?」
聞いてみると、翡翠のお父さんの目がまん丸になった。それからふわりと、翡翠と同じ顔で微笑む。
「こりゃ、驚いた。なかなか鋭い。」
くすくすと笑っている。
「靴下。靴。それにコート。全部土汚れがひどいですから。本当に何かのついでだったら、もう少しまともな格好をなさるでしょう?せめて土のついていない、ね?」
私の推測に否定はせずに微笑んでいるだけである。
「多分、東京の異変のニュースをどこかで、かなり遅れて聞いたんですね?それで、東京を守護するはずの自分の父や息子に何かあったのではと、急いで帰国した。違いますか?」
私の質問にふぅーっとため息をひとつついた。
「やれやれ。翡翠は、君に、飛水の宿命の話までしたのかな?」
「ええ、全部聞いてます。」
「全く、しょうがないな。そう、軽々しく人に話してはいけないことなのに。」
独り言のように呟く。
「あ、え…と。あの、私、一応…黄龍の器、なんですケド。」
再び、翡翠の父の目がまんまるくなった。
「まさか…?」
それを聞いた翡翠の父は呆然としていた。そりゃ、そうだろう。自分に茶をいれた骨董品屋のアルバイトの姉ちゃんが黄龍の器ですなんていわれて、はいそうですかなんてすぐに納得できるはずがない。
「ずっと、翡翠と一緒に戦っていたんです。無論、翡翠だけじゃなく、他に沢山仲間がいたんですけれど。」
しばらく呆然としていたけれど、ようやく落ち着いたようで、翡翠のお父さんはぽつりぽつりと話し始めた。
「病弱だった妻がなくなって、翡翠が残されました。無論、本当は私だって、側にいて育ててやりたかったのです。けれど、翡翠にはあの能力と、そして玄武の宿命があったのです。このまま普通の子供のように育てたい、そう思いました。けれど、ことが起こってから何も知りませんじゃすまないのです。翡翠自身の命にも関わることですから。私は、やむなく父に翡翠の教育を託しました。」
翡翠の父さんは茜色に染まった空を仰ぎ見る。
「同時に、翡翠のために、私は家から離れることを決心しました。私が側にいてはきっと翡翠は私に甘えるでしょう。甘やかすのは簡単です。けれど、それが死につながる、そんな宿命を背負っているのですから。私は、泣く泣く外に出たのです。」
うっすらとお父さんの瞳に涙が見える。
「そして、各地のいろいろな伝承を調べ、発掘し、とにかく翡翠の宿命の助けになるものがあればと、夢中で探しました。最初は日本国内だけでしたが、その鍵が中国にあるとわかり、中国にも渡りました。探しに探して、先日、古い客家の村にたどり着きました。そこは、すでに廃墟となっていましたが、十数年前、間違いなくそこで戦いがあったのです。」
ふと、そこは道心が言っていたユエの村ではないかという確信が起こる。
「そこの祠は、一度封じられ、霊力が弱まったのか、その封印が破れたようで、その際の衝撃か、近隣の村は完全な廃墟となっていました。ここに何かがあったに違いない。私はそこに泊りがけで、何日も調べました。そして、買出しに出かけたときに、町で東京に起こった異変のことを知ったのです。」
「その村は、私の父が亡くなった村です。」
はっとして翡翠のお父さんが私を見る。
「父も黄龍の器でした。」
「そうでしたか…。」
翡翠のお父さんは黙り込んだ。
「父も、私の行く末を随分と心配してくれたようです。宿命を背負った子供を、親が心配しないわけはないのに。」
ふぅっとため息をつく。でも、多分、翡翠はわかっているのだろう。
「仕方ないですよ。結局、私は翡翠が一番大変だった時期に何もしてやれなかった。」
そして、頭を抱えるようにして俯いた。
「私があの能力を宿していればよかったんです。そうすれば、翡翠はこんな目に会わずに済んだのに。」
父と息子に備わっていて、自分にない能力。それは、自分の息子が通常の人と同じ人生を歩むことができないという過酷な宣告。そして、自分には何もしてやれないジレンマ。ある意味、私の父よりも辛い立場なのかもしれない。
「翡翠は、最初、すごく頑固で、一人で東京を守るって言い張ってたんです。…おじい様から飛水の宿命と、その誇りをずっと聞かされて育ってきたからなんでしょうね。だからなのかなぁ、時々、すごく頑固で、自分が間違っているってわかってても、後にひけなくなっちゃったりすることがあるんです。」
ふっと隣でお父さんが笑う。
「ほんとは、すごく寂しかっただろうし、悲しかっただろうし、たまには連絡だってほしかったと思うんです。ちゃんと素直に言えばいいのに、頑固で、へんなとこ意地っ張りだから。今ごろ、きっと後悔してますよ。」
そうして、いっつも我慢しちゃって傷を深くする。そして傷を抱えたまま、苦しいのにそれを他人にいうこともできず、寂しそうに微笑んでる。
「誰が頑固で、意地っ張りだって?」
急に後ろから声がして、飛び上がりそうなくらいに驚いた。振り向くと、そこには思いっきり不機嫌そうな顔の翡翠が立っていた。
「翡翠…。」
「まだ閉店時間じゃないけどね?」
ぶすっとしたまま私に言う。
「あ、ごめん…。」
「全く…。」
どうしようもないなと呟きながら、今度はちらりとお父さんを見る。
「どこに泊まるつもりですか?」
「あ…。」
答えも聞かないうちに翡翠はふいっと後ろを向く。
「いや、これから探すが。」
「それなら、うちで泊まればいいでしょう。」
そう言ってすたすたと公園から出て行った。
「うふふふふ。あれでもね、精一杯の譲歩なんですよ?」
驚いた顔をしている翡翠のお父さんにそういうと、お父さんも泣きそうな顔で笑ってうなづいていた。
「龍麻。早く戻りなさい。」
怒鳴ったように言うのは、いつもの照れ隠し。翡翠って、本当に怒ってる時は口をきかなくなるの知ってるもん。不機嫌そうにぶすっとしている翡翠の手にはスーパーの白のビニール袋が下がってて、夕飯のおかずの材料が入っているのが透けて見える。それも3人分。
「龍麻!」
公園の入り口あたりからもう一度呼ばれる。
「はいはいはーい。」
私は苦笑しながら返事をすると隣に座っている翡翠のお父さんを促した。
足早に歩く翡翠のあとを追うようにして私達が続く。街中を一面、茜色に染めている夕日を背中に浴びながらふと見ると、アスファルトには仲良く歩く影が3つ並んでいた。



                                   END

 

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