▼2 甲子園の風は老人ホーム
■そして風は舞う■
一通りみんなの温かい声援が終わり、次のレースの顔見せが始まる。
私は競馬場(中央)では今時聞くことの出来ない声援を聞き改めてココが「競輪場」だと言うことを悟っ
た。
すごいぜ競輪。今時オヤジがこんなに熱くなれる場所が有るなんて!競馬場でも若者にデカイ顔をされて
黙々と馬券を買っているだけなのに
ココは違うんだ。オヤジが泣き、笑いそして肩を抱き合う(?)そんなコミュニティスペースなんだ!!
などと勝手に感動した後で私もその感動の仲間に入るべく車券を検討することにした。
さて、次の第9レースでは一人だけ「◎」がたくさん付いている選手が居る。弟子の人に聞くと結構やってくれる選手らしい。
私たちが買った専門新聞にも顔写真付きで紹介されている。弟子の人が車券を買うのが気になるが、新聞を信用してその選手を軸に買うことにする。
さぁ、レースが始まる。今回は自分も買っているのでまじめに観戦だ。
レーススタート。例の如く何人かづつ徒党を組みながら走っていく。軸にした選手もなかなか良い位置に居るようだ。そしてレースも終盤、
軸にした彼が飛び出してきた。よし行け!ぶっ飛ばしたれ〜!と心の中で声援を送る。
しかし、様子がおかしいのだ。残り一周でトップに立ったものの残り半周付近であっという間に失速するではないか!
うお!待ってくれ!行けるハズやったんちゃうんか!!??やっぱり弟子の人が車券買ったからアカンの?!!(心の叫び)
残り四分の一周で完全に追い抜かれ結局彼は5〜6着でフィニッシュ。
ちっくしょ〜、本命やったんちゃうんか〜等と心の中で悪態を付いていると、クールダウンで走ってきた彼に沢山の「温かい声援」が飛ぶ。
本命視されていただけにその数も相当なモノだ。
すると突然に弟子の人が「くそ○×!!はよ帰れぇっ!!!」
と、とても「温かい声援」を送っているではないか。
どうしたのかと、弟子の人に聞くと彼はなんとこのレースで丁度
10連敗したらしい
あんた、10連敗って、いくら何でもソレは・・・・・競馬よりも負け続けとんのかい・・・
かなりへこんでいるが、次のレースで挽回しちゃる!と新聞を見始めた。
そして10レース。私はいまいち軸を絞りきれないまま車券を買ったので不真面目に見る。隣の弟子の人は真剣だ。
・・・・・・・・・・・・10レース終了。
横には半泣き状態の弟子の人が居る。ホントはこのレースで帰るつもりだったが弟子の人が潤んだ目で
「もう1レースだけお願いしますぅぅぅ〜」と訴えるのでもう1レースする事にする。
最終11レース。私はさっきのレースもハズしたので「コレはきっと神様がお馬さんだけにしときなさいって言ってるんだわ」と、感じ車券を買うのはやめ
弟子の人の行方を見守ることにした。
スタート!そしてゴール!!(すんません内容覚えてないっす・・・)弟子の人は?!!
笑ってる!笑ってるよう!良かったな!弟子の人!コレで連敗脱出、明日はホームランだね!(?)
しかし収支決算をして儲かってないことが判明し結局へこむ弟子の人。
そして夏にしてはやけに涼しい風に車券が舞うのを眺めながら帰路へとつく私たちであった。
結論: もう競輪はいいや〜(苦笑)
end
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