トライ&トライ自分発見セミナー 第2回ワークショップ・1 1997.6. 5
“いかに聞き いかに返していくか”を体験を通して学びましょう
アークインタナショナル(株)取締役マーケティング部長 菅原裕子氏
親はなくても子は育つ。でも、子がいなければ親は育たない。
親のできることは子どもに責任を教え子どもの自立を助けること。
自立できていない子どもをみていくうちに問題は子どもにあるのではなく親にあることが分かる。
子どもを世話しすぎてできる子どもをできなくしてしまっている。
子どもをできると信じて「命令的なことばかけ」はやめるべきである。
子どもの成長と子育ての関係をみると、子どもが生まれて0か月の時、子どもは親の絶対保護下にある。食べることからすべて親に頼り、親が出かけるときどこへ連れていってももんくもいわない。
6〜7か月くらいから自分で食事をするなど子どもの自立は始まる。このとき、食べ物で周りが汚れてしまったりして、親が食事をさせるなどつい手を出したくなるもの。ぐっと我慢して自分で食べようとしている子どものじゃまはしないようにしよう。
2〜3歳になると、ほぼ何でもできるほどに自立はすすんでいる。親がするのは生き残る為の保護。子どもは、体験で物事を覚えていくが、まだまだ体験が少ないために分かっていないことが多い。道路に飛び出すと危ないとか、この高さから落ちると怪我をするとか、サバイバルの保護のみでよい。
4、5年生以降の自立した子どもとは、いかに友人でいられるかという意識でつきあう。こうすればこうなるなど、予知する能力がついてくれば子どもに判断させる。それから、親は、責任を教えなければならない。原因があって結果がある。自分が原因を作っているのに親が手を出しお世話してしまって結果をみないままになるのはよくない。もう少し大きくなって、自分でやらなければならないものなのに、どうして親は何もしてくれないんだと家庭内暴力に向かったりすることもある。
ワークシート・1 親のセリフ・取っている行動を考えてみよう
雨が降り出しそうな朝、子どもが傘も持たずに出ようとしている・・・
自分で考え、決めさせる。雨が降っても降らなくても自分の責任であると思わせる。
事前に天気予報をみせておくとか、傘はどうするの?と聞く。子どもに判断させる。
学校に集金袋を提出する朝・・・
目立つところに置いておく。自分で気づかせる。
宿題(勉強)もせず、遊んでばかりいる・・・
将来の事を考えるようになると、自分から勉強する。悪い点をとってきても高望みな事を言わない。
お風呂に入らずテレビをみている・・・
遅くなれば翌朝遅刻となる。自分で起きてくるまで起こさない。原因モ結果である。
時間が無くてお風呂でよく洗わなくなったら、耳の後ろがあかで黒くなってても、そのようなことを友人に言われれば気づいて洗うようになるだろう。
学校に行った後忘れ物に気づいた時・・・
忘れ物は届けない。親の責任であった物でも過ちを認めて謝り、届けない。