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店で売っているカブトムシ

2001年5月24日

 先日、あるホームセンターに買い物に行ったんですが、もうカブトムシの成虫が店頭で売られていました。その店ではガラス製の大型水槽2つに昆虫マットをしき、片方にオスだけ、もう片方にメスだけというように分けて入れられていました。それを見た小4の息子が「1つのケースにオスをたくさん入れるとケンカをして傷つけあうから良くない。」と言います。

 確かにそうですね。もしこういう売り方をしている店でカブトムシを買うのなら、前羽(背中)をよく見て穴があいていないのを選んで買うようにしましょう。カブトムシは頭の角と前胸の角ではさんで敵を持ち上げるような闘いかたをするので、負けたほうの前羽には敵の前胸の角が刺さった穴があいて弱ってしまいます。

 昨年、別の店(大型スーパー)で見たカブトムシは透明容器(たぶん素材はPETでしょう)にオスメスのペアを入れて売っていました。容器は、1kgの味噌が入っているものぐらいの大きさなんですが、これに2頭のカブトムシというのは狭くてかわいそうなんじゃないかと思いました。それに、昆虫マットではなく乾いたおがくず(ハムスターなどの小動物のケージに敷くものだと思います)が入れてあって、かなり容器の中は乾いているみたいでした。店頭に並べるには見栄えがいいかもしれませんが、カブトムシは乾燥した環境では弱ってしまいますので、こういうカブトムシは買ったあと長生きしないでしょうね。

 先日のホームセンターでは幼虫も売っていました。でも200mlぐらいの小さい容器に入れられていてとてもかわいそうな状態です。しかも容器のふたに5mmくらいの穴が数個あけてあってマットが乾いています。幼虫は成虫以上に乾燥に弱いので、もし容器に通気穴をあけるのであれば画鋲のようなものでつついたくらいの穴で十分なんです。容器の大きさも1リットルくらいはほしいところですね。案の定そこで売られている幼虫は色が灰色になっていて今にも死にそう、あるいはすでに死んでいたのかもしれません。こういう売り方をしている店では幼虫を買わないほうがいいですね。

 やっぱり、昆虫専門店で買うのがいちばんと思うのですが、国産のカブトムシは値段が安いせいか専門店では扱っていないことが多いんですよね。あるいは扱っていたとしても、クワガタのメスに与えるエサとして売っていたりします。(クワガタのメスは産卵の前後に動物性タンパクを補給するために他の虫を食べることがあり、そのためにクワガタのブリーダーにはカブトムシの蛹や幼虫を使う人がいるんです。)


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