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日光目次   東照宮その2

2000/7/01(
Vol.1
   とうしょうぐう
東照宮 その1

 言わずと知れた、徳川家康のお墓。
 日光山を信仰していた彼は、この地に埋葬するよう遺言を残しました。
 ・・・・・と言うことは、家康はこの素晴らしい数々の建造物を見ていない!!
 それってとても可哀想だと思うんだけど・・・
 
 ▼鳥居の送り主地と水と火と風と空
 ▼入り口の守り神水洗トイレ?
 ▼馬猿の仲手を洗おう!
 ▼灯籠の送り主ぴょ〜ん!
 ▼龍が鳴く?つまづかないように
  東照宮


このページの先頭 上 下 このページの最後 鳥居の送り主
一ノ鳥居 東照宮の入り口に立つ、とても存在感のある鳥居。
ノ一鳥居(いちのとりい)と言い、高さ9mもあります。
 
京都の八坂神社、鎌倉八幡宮の鳥居と並んで
日本三大鳥居の1つですが
石でできた鳥居としては日本一の大きさを誇ります。
 
ちなみにこの鳥居、筑前藩主黒田長政(くろだ・ながまさ)が奉納したとか。
黒田長政といえば、関ヶ原の戦いの後
福岡52万石を領した大名です。
黒田武士 有名な「黒田節(くろだぶし)」という唄をご存知ですか?
 
長政の家臣、母里太兵衛(もり・たへえ)が
主命で福島正則(ふくしま・まさのり)の所へ使者として参上した際に
正則を相手に槍を賭けて一升の大杯を三杯平らげ
見事に槍を得たという実話を元に、「黒田節」は作られました。
その槍は「日本号」といい、後陽成(ごようぜい)天皇が信長に贈り
Photo by
Takashi Kawahara,
Toshihiko Andoh
秀吉から福島正則へと伝えられたという名槍。
 
ところで博多駅の博多口には、槍と大きな杯を持った
武士の像が立っていますが、あれは長政ではなく、やはり
太兵衛がモデルだそうです。


このページの先頭 上 下 このページの最後 地と水と火と風と空
一の鳥居をくぐってすぐ左にそびえ立つ五重塔(ごじゅうのとう)。
五重塔 緑の木々の間に、濃い朱色が鮮やかなこの塔の高さは35m
あまりの大きさに、上手くカメラにおさまりません。
 
1階から4階までは和様、5階は唐様ということですが
高すぎてよく見えなーい! でも1階の軒下には
干支の彫刻があり方角を表しているので、それは要チェック。
 
ところで五重塔は、どういう目的で
建てられているかご存じですか? 地・水・火・風・空の
五大(ごだい・万物を構成するという五つの元素)をかたどり
中には仏舎利(ぶっしゃり・お釈迦様の遺骨)を納める為なんですよ。


このページの先頭 上 下 このページの最後 入り口の守り神
表門 東照宮最初の門、表門(おもてもん)。
東大寺の南大門をお手本に造られていて
左右には守り神として仁王像が置かれています。
 
仁王像は、少し色が落ちたような所や
汚れがひどい所もりますが
それがかえって歴史を感じさせてくれるし
仁王像 逞しい筋肉や厳しい表情、
流れるような衣の曲線など
とても素晴らしく、今にも動き出しそうな迫力です。
 
仁王像の他にも、バクなどの想像上の動物が
彫られていますので、見逃さないように。
 


このページの先頭 上 下 このページの最後 水洗トイレ?
中神庫 表門をくぐると、正面には三神庫(さんじんこ)が見えます。
上神庫(かみじんこ)、中神庫(なかじんこ)、下神庫(しもじんこ)の
3つを合わせてそう呼ばれているようです。
 
これらには、春と秋に行われるお祭で使われる、1200人分の
装束や流鏑馬(やぶさめ)の道具などが収められていて
お祭りの前には扉が開くので中が覗けるとか。
普通は三葉葵  
そして三神庫と共に建っている建物が西浄(さいじょう)。
これは神様専用のトイレ。しかもなんと水洗
ま、水洗といっても現在の水洗トイレのように
勢い良く流れるようなものではなく
溝を流れる雨水を、板でせき止めておき
使用後その板を抜いて貯まっている水を流すそうです。
西浄は巴紋  
ただし、これは神様用ですから現在まで未使用
また、一般公開もされていないので
実際に中を見ることもできません。う〜ん、残念。見たかった・・・
 
さらに、東照宮内の建物の屋根には三葉葵の紋が
使われているのに、西浄の屋根の紋だけは巴紋です。


このページの先頭 上 下 このページの最後 馬猿の仲
神厩舎 天気の良い10時〜14時には神馬がつながれているという
唯一、漆を塗っていない建物である神厩舎(しんきゅうしゃ)。
 
昔から、馬の激しい気性を鎮めるため、
また、猿は馬を病気から守ると信じられていたため
長押(なげし)には、あの「見ざる、聞かざる、言わざる」で有名な
三猿をはじめ8態の猿の彫刻が施されています。
そしてそれらは、人間の人生を物語っています。
 
猿の彫刻  
(上)
産まれた小猿の将来を、親が見守っています。
 
(下)
子供の頃は悪いことを見ないように、
聞かないように、言わないようにという意味。
猿の彫刻  
(上)
一人立ちした猿。1人で生きていく決心をしました。
 
(下)
天を仰ぎ、望みを大きく持って
生きていこうとしているところです。
猿の彫刻  
(上)
挫折した猿。仲間がなぐさめてくれてます。
 
(下)
恋愛中の猿。ウキウキ木登りしてるのはメス、
考えているのがオスらしいです。
猿の彫刻  
(上)
新婚の猿。世の中の荒波に負けないように
 
(下)
妊娠した猿。
そしてまた1番上へ戻ります。


このページの先頭 上 下 このページの最後 手を洗おう!
水盤舎 このきらびやかな建物、何だと思いますか?
これは水盤舎(すいばんしゃ)といって
参拝前に手を洗う場所です。
 
神社などによくある、アレだと思いますが
この豪華さは非日常的! どうです、この金ぴか加減は。
軒下には波や龍など水に関する物の彫刻もあります。
六葉葵と三葉葵  
そして注意して見て欲しいのが紋。
建物の至る所に徳川家の家紋、三葉葵(みつばあおい)が
施されているのですが、この水盤舎には
そのほかにも少し違った紋があります。
それは六葉葵(ろくようあおい)といって
三葉葵の原型になったものだということです。
 
屋根 さらに屋根。これは東照宮の謎の1つらしいのですが
1ヶ所だけ、角が切り落とされたようになっているのです。
 
水盤舎の後方に、杉の木が生えているから
角を落としたのではないか、とも言われているようですが
真相は分かっていないそうです。
 


このページの先頭 上 下 このページの最後 灯籠の送り主
南蛮鉄灯籠 東照宮内の至る所で見かける灯籠(とうろう)。
その中でも最も高価だと言われるのが
写真上段の、南蛮鉄灯籠(なんばんてつとうろう)。
 
唯一、鉄で出来ているこの灯籠は仙台藩主、
伊達政宗(だて・まさむね)がポルトガルから鉄を輸入し
約3年分の租税を使って製作し、寄贈したもの。
廻燈籠 ・・・一体いくらつぎ込んだのでしょう。
 
そんな巨額を惜しみなく(?)使ったのは、政宗は家康から
仙台藩62万石を保障してもらっていたといいますから
そのお礼という事でしょうか。
 
そして珍しいのが、廻燈籠(かいとうろう)。
オランダから贈られたという灯籠です。
名前の通り、回転するらしいのですが
さすがに回してみる勇気はありませんでした。


このページの先頭 上 下 このページの最後 ぴょ〜ん!
飛び越えの獅子 廻燈籠のすぐ横にある階段わき、石で出来た柵に注目。
大きな獅子の彫刻が施されているのですが
これはなんと一枚石。相当大きな石を彫って作られた物。
しかも左右2体あるのです。
 
柵を飛び越えた様なポーズをしているので
飛び越えの獅子と呼ばれ
柵の倒壊予防にも役立っているスグレモノ。
 
作者は、日光に向かう途中ずっとこれを堀り続け
到着する頃にはほぼ完成していたとか。ホントかなぁ。
こういう小さな所にも、職人芸が光っています。


このページの先頭 上 下 このページの最後 龍が鳴く?
  廻燈籠の奥、左手にある大きな建物、本地堂(ほんじどう)。
鳴龍 家康の守本尊である、薬師如来(やくしにょらい)を祭っているので
薬師堂(やくしどう)とも呼ばれています。
 
このお堂の中、内陣(ないじん)という場所の天井には
巨大な龍の絵が描かれています。
その龍の名前は鳴龍(なきりゅう)。
 
係員さんが龍の頭の下で拍子木を打つと
まるで龍が鳴いているように反響音が響きます。
頭以外の場所では鳴かないのが不思議。
 
残念ながら、ここは撮影禁止。さらに録音も禁止です。


このページの先頭 上 下 このページの最後 つまづかないように
礎石 参道の脇、ところどころに点在する、石でできた丸い物体。
一見、亀の甲羅にも似たこの石の正体は
お祭りの時などに、(ばん・旗やのぼりのこと)を建てる
礎石(そせき・土台のこと)という物です。
 
境内に数十ヶ所あるらしいので
つまづかないように。


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