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1.香港到着

 関空までは新幹線と「はるか」の乗り継ぎで到着。急に思い立ったので直行便の飛行機の切符がとれず大韓航空のソウル経由で香港入りすることになっていた。ソウルから香港行きの飛行機の席は右側の窓側を指定、希望通り右側の窓側に席を取ることが出来た。わざわざ右側の窓側を指定したのは「香港への着陸のときビルをかすめるように飛ぶ」というのを確認するためである。物の本に「右側の窓から見るべし」と書いてあったのだ。空港で香港ドルを買おうとすると1香港$=19円・・・高い・・・・・。しかし香港での支払いを全てカードですますわけにも行かないので3万円ほど換金した。その後あの高い高い空港使用料をにくたらしい機械に食べさせてカードをもらい、さらに大体の場合愛想の悪い出国審査を終えて出発ゲートへと向かった。ここまで来ると毎度、海外へ行く不安感と空港使用料のばかばかしさとイミグレ前での行列への憤りが入り交じって暗ーい気分になっている。飛行機にのってしまうとフライトアテンダントのおねぇさん達は、とってもかわいらしくソウルまで2時間しかかからないのが残念であった。周りには韓国旅行に行くと見られる日本人が比較的多かった。これがソウルから香港の便になると日本語は聞こえてこず中国語か韓国語である。案内放送も日本語では行われず心細い。さらに日本からの飛行機ではかわいらしいフライトアテンダントのおねぇさんがいっぱい乗っていて「大韓航空ってすてき!」なんて思っていたのに、今度の飛行機はそうでもない。更にその上、飛行機の離陸は40分近くも遅れていた。それでも放送では「離陸は遅れましたが10分程度の遅れで収まりそうです」てなことをアナウンスしているらしいので(英語なので自信がない)、まあいいかとあきらめた。(しかし到着もしっかり40分遅れた)。さて、香港の啓徳空港への着陸であるが、期待した程ではなかった。たしかに飛行機の窓から住民の姿は見えるが・・・遠い・・・。たまに、洗濯物を干している住人が飛行機に轢かれることがあるときいていたが・・・どうも嘘らしい。さて、香港へついてまず入国審査のあの無愛想な顔を30分ほど拝んだ後、ホテルに直行することにした。香港のホテルは日本の旅行社を通して予約をした方が安いと聞いていたので既に予約してあった。タクシー乗り場に行き、紙に教えてもらったホテルの中国名を書いて運チャンに「うぉしぁん、ちーぢょーりー(私はここに行きたい)」とのたまった。タクシーの運チャンはわかったようなわからないような顔をして我々3人をホテルに連れていってくれた。大変立派なホテルで、「やったぁ」なんて喜んでフロントに行くと、どうも様子が変である。予約のチケットを見せて「うぉゆーでぃぇんりーべんりらま(わたしは日本で予約した)」というと「Can you speak English?」と流暢な英語で返ってきた・・・変な中国語よりは英語の方が通じやすいと言う訳か・・・練習したのは北京語だし・・・。よくよく聞いてみると、どうも似たような名前の別のホテルに連れてこられたらしい。文句を言おうにもタクシーはもういない。歩いていくのは無理と聞かされて仕方なくタクシーを探していると、都合良くタクシーが止まっていた。ホテルのフロントの人に我々が本来泊まるべきホテルの場所を書いた紙をもらったので、紙を見せて「うぉしぁん、ちーじょーり」とのたまうと「日本人?」と返ってきた。日本語をしゃべれるタクシーの運チャンがいるのかぁと感動して。「ここへつれてって」と言うと。「女遊び行かない?この車女遊び専用車、どうぞ」。「めいよー(いらん)」。なんか、泣きっ面に蜂である。通りを探し歩いてやっとタクシーを見つけて、また「うぉしぁん、ちーじょーり」と言うとしばらく字を眺めて「Stanford? I know.」と返ってきた。半分泣きそうになりながら「Yes, please go to Stanford Hotel!」というと憮然とした表情でタクシーを走らせた。車を走らせながら「シートベルトをしてね!でないと警察に捕まって罰金払わされるの時々チェックやっているからお願い」と英語で話してくる。こらー!!香港のタクシーでは英語がほとんど通じないと思った方が良いと書いた「地球の歩き方」の編集者、帰りに空港まで乗ったタクシーの運チャンも英語を理解していたぞ、どーなっとんじゃい!!!初めから英語で喋っておけばこんな事にはならんかったぞ!!!!(ここ数年で急にしゃべれるようになったといった風ではなかった)。ホテルに着いたのは空港を出て1時間半後であった。ちなみに空港からホテルへは15分の距離である。

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