ウルトラマンダイナ

 平成ウルトラマンシリーズ第2段として1997年9月6日「新たなる光」を第1話としてスタートしました。そして1年間放映され最終回を迎えました。

 これまでのウルトラマンとは違い平成ウルトラマンシリーズの第2段は前作「ウルトラマンティガ」と同じ作品世界となっています。ティガがいた世界から7年後の未来がウルトラマンダイナの活躍する世界となっています。そのためちょくちょくティガに出ていたメンバーも出演しています。ちなみにティガで結ばれたダイゴとレナは結婚して火星に住んでいます。しかも「ヒカリ」という名の女の子まで生まれています。
 ウルトラマンダイナは宇宙空間で戦闘中のアスカ隊員が撃墜され宇宙空間にほうり出されたときに未知の光と遭遇したことでダイナへと変身する能力を身につけました。ウルトラマンダイナが何者であるのかということは作品中では語られていません。


 僕が平成ウルトラマンにはまるきっかけとなったのがこのウルトラマンダイナです。毎週楽しみにしていて仕事や遊びで見れないときは妻にビデオを撮ってもらっていました。スタート当初はティガファンからはブーイングが多少なりともあったようですが,僕はどちらも好きです。
 笑ってしまうのが,某パソコン通信会社のウルトラマンフォーラムにあるダイナの部屋で,よくダイナについての文句が書かれているのを見ました。見たときはよっぽど文句のレスをつけてやろうかなぁと思ったのですが,「ダイナはこうしてほしかった」という気持ちをファンが持っているということはそれだけ人気シリーズであるという証拠であると思います。

 ウルトラマンダイナの魅力

1)主人公 アスカ シン 
 今までのウルトラマンシリーズからは想像できない軽薄でミーハーな主人公です(^^;が,どんなときでも諦めないし,絶対に逃げないという気持ちがとてもダイレクトに伝わってくる主人公です。また,若さゆえにいい気になって周りに迷惑をかけたり,悩んだり,おびえたり,ととても人間的です。子ども達はこういう主人公を見て「僕も頑張るんだ!!」と思うのではないでしょうか?アスカシンをみて少しでもひ弱ですぐ諦めてしまうような軟弱な子どもが減ってほしいと思っています。
2)設定がしっかりしている
 これはティガの作品世界からのつながりで当然と言えます。ダイナでは「ネオフロンティア時代」と呼ばれる時代で宇宙に人類が進出しようとしている,という設定があります。そのため,宇宙空間でのシーンが多くコンピューターグラフィックスが多用されています。
3)父性を感じる
 以前「父性の復権」という本が流行りました。ウルトラマンダイナではこの父性を強く感じます。まず,隊長は「バカモ〜ン」と隊員をどやしつけるおやじタイプです。また,主人公アスカシンの父親は宇宙空間でテスト飛行中になぞの光の渦に消えた伝説の名パイロットで,思い出,回想によってアスカに進むべき道を示唆します。最近そういうお父さんが減ってきたなぁと言われますが,ダイナの中には存在しています。
 自分を叱ってくれるし,ほめてくれるし,一緒に楽しんでくれるし,分かってくれるし,そして自分を認めてくれるそんな父親像が描かれています。
4)ティガの世界とのつながり
 続編の強みでティガで活躍したGUTS隊員が画面に出てきます。TPCの科学者,宇宙艇パイロット,西アジア地区に配属,火星で大気地球化計画の責任者,と様々な未来があります。中には結婚退職している人もいます。


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