科目マスタの作成 50


科目マスタは必須のファイルで、ファイル名は YA_cc.txt です
科目マスタは共通ファイルで「cc」には2桁の類型番号(文字としての数字)が入ります、利用できるのは01〜99です
タグの定義は以下を参照して下さい
科目マスタには、タグの並びにしたがって、各行ごとに項目内容(科目Codeや科目名など)をカンマで区切って記述します


科目定義ファイルには、タグの並びを記述します、ファイル名は DA_cc.txt です
ccの部分には科目マスタと同じ類型番号を使用します
「展開一番」は、科目定義ファイルによって、例えば、科目マスタの各レコードの何番目が科目Codeであるかを知ることができます
タグをすべて設定する必要はありません、利用するものだけを記述し、順序は問いません(当然ですが、科目マスタには科目定義ファイルで定義した順序で記述しなければなりません)
科目名以外はすべて半角文字数字を使用します、また、非該当はゼロをセットします


科目Codeは数字(文字としての数字、以下同じ)であれば桁数に制限はありません、ただし、「0100」や「0001」のように先頭がゼロで始まるCodeは利用できません、この仕様は他のCodeにおいても同様です
科目マスタには仕訳で使用する科目(明細科目)のほか「現金預金」「流動資産」などの合計科目も登録可能です
「合計科目」は、試算表上で利用する科目で明細科目(金額)の集計に利用します、利用方法などは「アウトサイド処理」を参照して下さい
明細科目を集計するスクリプトCal7ActG12ZTB、合計科目間の演算を行う Cal7mnG9Set12ZTB が用意されています


科目名L(long)/S(short)には、科目Codeに対応する科目名を登録します、文字数に制限はありません、「展開一番」スクリプトは科目名Lを使用します
科目名Sは、画面表示用の科目名として利用することを想定してますが、「展開一番」では未定義です、したがって、科目名のタグには「MA_NameL」を指定してください


貸借区分は、当該科目の貸借属性です、DまたはCのいずれかを指定します
科目区分は、当該科目の科目属性で、必ず指定します
科目属性が複数該当する場合は数字の大きい方を使用します、例えば、普通預金科目は貸借対照表科目(10)であり、資金科目(12)でもありますが数字の大きい12を使用します
科目属性17の「損益振替科目」とは、年次繰越処理で、損益科目または正味財産増減科目の損益尻を振り替える科目で、一般事業会社の場合は、「繰越利益剰余金」科目がこれに該当します


消費税Codeは、消費税の税抜処理を行う場合に参照される消費税科目です
例えば、建設仮勘定では、借方消費税Codeには「課税仕入」の、貸方消費税Codeには「対象外」の消費税Codeをそれぞれセットします
複数の消費税科目が適用される科目で、税抜処理を一括自動処理する場合は、科目Codeを変えて同一科目を複数登録する必要があります(例えば、「交際費(課税)」、「交際費(非課税)」 など)
消費税の詳細については、個別問題を参照してください


資金Codeは、キャッシュ・フロー計算書を直説法で作成する場合に使用します
資金科目を使用している仕訳を抽出し、その相手科目が持つ資金Codeをキーにして、キャッシュ・フロー計算書作成に必要なデータを集計するスクリプト Sum7JCF1WXJ2ZLT が用意されています
仕訳ファイルの科目Codeから、科目マスタの資金Codeを取得し、仕訳ファイルの資金Codeにその値をセットするスクリプト Set7JCF12XJ_RYA が用意されています
したがって、例えば、売上高に対しては、「営業収入」に対応する資金Codeをセットします
キャッシュ・フロー計算書の作成については、「個別問題」を参照してください


GCodeは、試算表の金額を集計するために使用するタグ(フィールド)で、必要に応じて幾つでも定義できます
例えば科目Code100(現金)の試算表残高を、科目Code190の「現金及び預金」に集計したいときは、科目Code100(現金)のGCodeタグに集計先の科目Code190セットします
GCodeタグ名の一般型は「MA_GCodeN」です、Nはゼロ以上の整数です、科目定義ファイルに記述するときは「MA_GCode0」「MA_GCode1」...「MA_GCode99」などとなります
一つの科目を複数の科目に集計するとき(例えば、現金を、現金預金、当座資産、流動資産、資産合計に集計)は、小計のGCodeタグに中計の科目Code、中計のGCodeタグに大計の科目Codeを設定します
GCodeタグに設定する科目Codeにマイナスを付ければ減算して集計されます(貸倒引当金や減価償却累計額など)、集計が必要ない科目のGCodeタグ欄にはゼロを記入します
GCodeは、合計科目で利用するほか、"試算表ファイルをMicrosoftAccessにインポートし、「レポート」で多段集計(小計・中計・大計など)する"ときにも利用できます−〔注意!〕この両者は使い方が異なるのでその違いに留意して利用して下さい−
合計科目の利用、データベースソフトウェアによる多段集計の方法などについては、「アウトサイド処理」で解説しています


科目マスタには、既定のタグ以外にユーザ定義のタグを含めることができます
試算表の金額(開始残高、期間取引高、繰越残高)を科目マスタの任意のタグに複写するスクリプト[月次残高(発生高)推移の作成]、科目マスタのタグ間の金額を合計して指定タグにセットするスクリプト[四半期合計、年次合計など]が用意されています



タグ名 設定内容
MA_Code 科目Code
MA_NameS 科目名S
MA_NameL 科目名L
MA_DC 貸借区分
D:
C:
MA_Class 科目区分
00:損益科目
02:正味財産増減科目
10:貸借対照表科目
12:資金科目
17:損益振替科目
80:合計科目
MA_XCodeD 借方消費税Code
MA_XCodeC 貸方消費税Code
MA_CFCodeD 借方資金Code
MA_CFCodeC 貸方資金Code
MA_GCodeN(註) GCode(科目Codeの補助Code)
(註)タグ名のNは0以上の整数 例えば、MA_GCode1,MA_GCode2など


科目定義ファイル DA_01.txt の記載例
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MA_Code
MA_GCode0
MA_GCode1
MA_NameL
MA_DC
MA_XCodeD
MA_XCodeC
MA_Class
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科目マスタ YA_01.txt の記載例
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1000,1,1,現金,D,0,0,12
1010001,1,1,普通○銀行△支店,D,0,0,12
2010,1,2,建物,D,200,0,10
4800,3,3,繰越利益剰余金,C,0,0,17
6010,5,1,売上高A,C,100,100,00
6012,5,1,売上高B,C,0,0,00
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(註)建物勘定の消費税Codeは借方が200(課税仕入)、貸方がゼロ(対象外)となっている
取得時は税込価格で、減価償却費振替時は税抜価格をベースにした簿価で行う・・・会計処理を採用している場合の記載例となる



Last Update 2020/04/15