ファイル構成 20

1. ファイル構成
「展開一番」で使用するファイルは以下の三種類です
1. プロファイル
2. 汎用ファイル
3. 個別ファイル

2. プロファイル
プロファイルには、汎用ファイルや個別ファイルの保存場所(例えば、d:\t1\masterなど)、処理対象とする法人番号 などを記載します
「展開一番」は最初にこのファイルを参照し、データ処理に必要なファイルの保存場所を特定します
次に、処理の対象となる法人番号から、当該法人の基本マスタを参照して、利用すべき汎用ファイルの(類型)番号を決定します

3. 汎用ファイル
汎用ファイルは、複数の法人(または事業年度等)で共通して利用されるファイルで、ファイル名はYから始まり、末尾に類型番号が付きます、現在以下のファイルが定義されています(カッコ内は例示)

1.科目マスタ........YA_cc (YA_23)
2.消費税マスタ......YX_cc (YX_90)

上記「cc」には、2桁の数字(類型番号)が入ります、したがって、科目マスタ、消費税マスタは99種類(01〜99)作成できます
会計事務所などで、複数の法人を扱う場合、類型化した科目マスタを利用できるようにし、法人ごとに科目マスタを作成する煩雑さを避けるための仕様です

4. 個別ファイル
個別ファイルは、法人単位(または事業年度等)で作成されるファイルで、原則として、ファイル名はX、またはZから始まり、末尾に法人番号が付きます、現在以下のファイルが定義されています(カッコ内は例示)

1.基本マスタ.......XK_hhhh (XK_1050)
2.仕訳ファイル.....XJ_hhhh (XJ_1050)
3.帳票ファイル.....(後述)

上記「hhhh」には、4桁の数字(法人番号)が入ります、したがって、仕訳ファイル等は9999種類(0001〜9999)作成できます
法人番号は、ユーザ側で自由に定義することができます
例えば、会計事務所では法人別の番号として、法人では決算期の番号などとして使用できます
特殊な個別ファイルとして「LGL_hhhh」・「LPJ_hhhh」があります、これは元帳作成・プロジェクト集計を一括して行うときに必要となるファイルです、詳細は「個別問題」の「元帳と補助元帳」「プロジェクト管理」で解説しています

1.基本マスタ
基本マスタには、その法人番号で利用する科目マスタと消費税マスタの類型番号を登録します(必須)
上記の他にも、法人名や事業年度などの情報、消費税の計算方法の指定、帳票ファイルをXML文書に変換するのに必要なXML処理命令やグローバル変数にセットするパラメタなどを登録しますが、必要がないものは記載の必要はありません

2.仕訳ファイル
仕訳を記述したテキストファイルです、詳しくは「仕訳ファイルの作成」を参考にして下さい
仕訳の形式は、一つの取引を貸借の科目で記述する従来型の二科目仕訳、貸借別々に仕訳を作成する一科目仕訳の、いずれにも対応しています
なお、「展開一番 Ver.002_17」から定期仕訳処理に対応したため、定期仕訳ファイル(FXJ_hhhh)が追加されています、詳細はインサイド処理1110を参照して下さい

3.帳票ファイル
帳票ファイルはZで始まり、末尾に法人番号が付きます、元帳ファイルはさらに科目番号が付加されます
帳票ファイルは個別ファイルを置くフォルダに作成されます、現在以下のファイルが定義(後述)されています


1.試算表ファイル..........ZTB_hhhh
2.精算表ファイル..........ZW8_hhhh (Ver.7.15以降)
3.修正後精算表ファイル....ZW8AE_hhhh(Ver.7.15以降)
4.元帳ファイル............ZGL_hhhh_aaaa
5.ワークシートファイル....ZWS_hhhh
6.集計リストファイル......ZList_hhhh


帳票ファイルから、決算書、月次損益推移表、プロジェクト別科目別発生額合計表、科目別消費税額一覧表、収支予定一覧表、など様々な帳票を作成できますが、詳細は「アウトプット処理」に譲ります

5. その他
1.処理可能な法人数/事業年度
汎用ファイル、個別ファイルは、任意のフォルダに置くことができます
「展開一番」では、どのフォルダを処理の対象とするかをプロファイルで指定します、このため、上記ファイルの作成可能数はフォルダ単位となり、処理可能な法人数などは、事実上無制限になります
2.マスタを必要としないデータについて
仕訳ファイルには、会計単位、部門、資金、プロジェクトの各Codeを含めることできますが、これらのマスタを作成する必要はありません
「展開一番」はCodeを基準にして分類集計を行う仕様になっています
したがって、Code=名称という関係だけを記述するマスタは必要ありません、この関係はユーザが知っていれば十分で、必要であればアウトサイド処理で、Codeに名称を付加するか、Codeを名称に置き換えればよいことになります(註)
同様に、仕訳作成時の、Codeと名称による目視チェックは、必要に応じてインサイド処理で行うことになります


(註)「展開一番」には、Codeに対応する名称−科目Codeに対応する勘定科目名、顧客Codeに対応する顧客名、プロジェクトCodeに対応するプロジェクト名など−を指定したフィールド(ユーザ定義タグ)にセットするスクリプトが用意されています

【 参考 】帳票ファイルの定義−フィールド並び−

1.試算表ファイル.........科目Code,科目名,貸借区分,¥0,¥1,¥2,¥3,¥4,¥5,¥6,¥7,¥8
¥0〜¥2:借方開始残高、貸方開始残高、開始残高
¥3〜¥5:借方期間取引高、貸方期間取引高、期間取引高
¥6〜¥8:借方繰越残高、貸方繰越残高、繰越残高

2.元帳ファイル...........会計日,伝票番号,摘要,相手科目,借方金額,貸方金額,残高

3.ワークシートファイル...科目Code,科目名,貸借区分,金額(金額はパラメタで指定した数だけ続く)

4.集計リストファイル.....利用するスクリプトにより異なる
Sum7JAmt1WXJ2ZLT---->作成年月日時間,集計Key,開始値,終了値,貸借区分,合計金額
Sum7JCF1WXJ2ZLT--->「作成年月日時間」,Dr.(Cr.)Cashflow Code,合計金額





Last Update 2021/11/08