FROM TK 1000


2022/12/31
2022年も最後となりました
今年はあまり良い年ではなかったように思います
年後半には諸物価(水道光熱費や食料品など)の高騰が顕著になり庶民の暮らしを圧迫し続けています
コストを抑える方法の一つに、人が作ったものに頼らないという方法があります
「会計システム」も同じで、パッケージの価格には、人件費(設計、制作、テスト、ドキュメント作成)をはじめ外注費、開発用機器の償却費、ヘルプデスク運用経費などが含まれるほか、販売のための人件費等と利益が上乗せされています
「展開一番」は無料の会計システムです、データもプログラムもテキストファイルで出来ていて、全ての情報は公開されています・・・この物価高に便乗して「展開一番」の宣伝をさせていただきましたが、来年が皆様にとって良い年となることを願っています


2022/11/08
先月末、韓国でハロウィーンに集まった若者が大勢(150人以上)圧死するという事故がありました −日本でもこの時期、渋谷に大勢の若者が集まり、時に暴力事件などを引き起こしてニュースになっています−
筆者は歳を重ねたためか、最近の若い世代の感覚(興奮した精神状態)を感じ取ることができなくなりつつあります、同時に、そのような状態から脱しつつもあります
精神的な興奮は、その時代を生き抜いていくエネルギーを供給し、それぞれが進むべき道を選択するセンサーにもなっていると思うので、生存上必要不可欠な行動といえるのでしょう
最近は、新しいものより古いものに惹かれることが多くなり(註)、刺激のない静かな生活を楽しむことができるようになりました
南の窓から光が部屋一杯に差し込み、それでいて暑くもないという今の季節を楽しみながら、和辻哲郎の「古寺巡礼」(これも古い、初版は大正8年)を読み返しています

(註)
余談ながら、古いといえば、「展開一番」を理論的に支える「複式簿記」の起源は、安土桃山時代以前にまで遡ることができます、以後500年以上その仕組みを維持し続けています(井尻雄士氏の三式簿記〔複式簿記の発展型〕というものもありましたが、ここでは省略します)

2022/08/11
引退して故郷に戻り、3年余りが過ぎました
先月、思い立って東京にご飯を食べに行ってきました
7時に家を出ると9時過ぎには東京駅に着きます
ネットで調べると、お目当ての店は閉店していたので、旧自宅周辺を散策して最寄りの繁華街で食事することに決めました
C線でO駅に向かい、そこからバスでZに向かいました
そこは、旧自宅から3分ほどのところにある公園で、毎朝の散歩コースでした
池の水は満々と湛えられ、木々の緑は深く、公園の外に新しいカフェが出来ていた程度で、3年前と大きな変化はありませんでした
ベンチで休憩してから、旧自宅周辺を廻って、K町へ向かいました
ここには、休みになるとPCを携えて足繁く通ったコーヒーショップがありましたが、残念ながら他の店に取って代わられていました
街を一周してから馴染みの鉄板焼きの店で食事をしました(この前に江戸前天ぷらのお店に行きましたがお休みでした)
この後、お隣のN駅(筆者が人生で一番よく利用した駅です)まで足を伸ばし駅周辺をぶらぶらし、O駅に戻り新宿で妻と落ち合い(妻は友達とランチを楽しんだようです)、虎屋のかき氷で休憩した後、東京駅で「崎陽軒のシウマイ弁当」を買って帰路につきました
東京での五十数年の生活は、過ぎ去ってみれば「夢のまた夢」です
「♪そんな時代もあったねといつか話せる日がくるわ」・・・そんな日を迎えることなく静かに深く孤独を楽しみたいと思っています

2022/05/16
江戸時代前期の人に沢庵宗彭(たくあん そうほう)という臨済宗の僧がいました、この人は亡くなるとき、「墓を建てるな、葬式だけで良い」と遺言したそうです
この他にも「香典はもらうな」「法事をするな」「年譜を作るな」「法嗣(弟子)は認めない」などの遺言があったとも伝えられています
筆者に言わせれば、これではまだまだ甘い・・・(のではないか)
遺言を含めなにも残さず、誰の記憶にも留まらないで、他人が気づかないうちにフェードアウトするのが理想の終わり方ではないかと思っています
ところで、2022年、世情は俄に焦臭くなってきました
坂道を転げ落ち始めた日本ですが、弱り目に祟り目という諺があるように、二方面から攻めてくる外国に対応しなけれならない日が迫っているように感じられます
筆者は第二次世界大戦終結直後に生まれ、戦争を経験することなく高度成長期を普通に過ごしてきましたが、日本で殺し合いのない平和な時代がこれほど続いたことは、そんなには、なかったのではないでしょうか
その意味で、希有な時代を生きてこられたことに感謝しています、できればもう少し、次の戦争が始まる前まで生きていられれば幸せなのですが・・・身勝手にも程があるとの声が聞こえてきそうなので・・・まもなく梅雨の季節になりますが体調を崩さないようお気を付け下さい

2022/02/12
「新平家物語」を読み終わりました、長かった・・・に尽きます
これより長い時代小説は幾つもありますが、登場人物の多彩さでは群を抜いているように思います
平家物語は平清盛とその一門の栄華盛衰の物語ですが、著者の吉川英治氏は「主人公は時代の流れ(平安末期の藤原貴族政治の終焉から武士階級の台頭まで)」と言っています
作家というのは、偉いものだとつくづく感心させられます
著者は、平家物語として伝わる諸本のほか、多種多様な文献(史書、公卿日記、歌集、などなど)に当たるだけではなく、史跡を巡り歩き、口碑伝承なども採取していたようです
これらに拠って埋め尽くしえない、時空間の人間模様を自らの考えを基に物語として紡いでいく、その能力に驚嘆するばかりです
これで、平安時代後期から明治時代までの代表的な時代小説はほぼ読み終えたことになります
教科書では無味乾燥な歴史も、小説として読めば、主人公が生きたその時代の背景や複雑な人間関係などが想像できて興味が尽きることはありません
現在、世界の至る所であらゆる種類の争いと殺し合いが繰り広げられていますが、人類は人間の「欲」をコントロールする術を未だ手に入れてはいません
人類の栄枯盛衰の物語が、宇宙人によって書かれる時が来るのでしょうか