FROM TK 2007

2007/12/27
日本漢字能力検定協会が公募した「今年の漢字」が発表されました
今年2007年の一字は「偽」だそうです
人が為すと書いて「偽」とは、漢字は本質をよく見抜いていると感じ入るばかりです
そこで、「偽」について考えてみました
コンピュータの論理値は 1=「真」、0=「偽」となっています(正論理の場合)
論理演算回路はこれに拠っているので、CPUの中では「真」と「偽」が相互に関係し合いながら状態が遷移していることになります、また、メモリも閾値電圧の高低で0と1が判別されるので、メモリが扱うデータを全て論理値とみなせば、コンピュータの中は「偽」が溢れていることになり、いづれも現実世界と同じといえそうです
もっとも、現実世界は、閾値が突然変化し、同じ状態であっても周りの状況から、「真」であったものが「偽」とされることがある点で、コンピュータの世界よりはるかに複雑で厄介であるように思われます
嘘が一定のレベル以下であれば「偽」とみなされず、また、正しくないことでも大勢の人が関わっていれば「偽」とはされない今の世の流行言葉が、「鈍感力」であったり「KY(空気が読めない)」であるというのもわかるような気がします
ここで、ムーアの法則(集積回路におけるトランジスタの集積密度が凡そ2年ごとに倍になるという経験則)を思い出しました、「大きくて複雑な嘘」が罷り通る世に突き進んでいくのならば、あと数日で迎える新年もあまり目出度くはないのかもしれません
今年最後のご挨拶となりましたが、来年も(嘘のない)「展開一番」をよろしくお願いいたします


2007/10/29
実家の物置を整理していたら古い家族の写真が見つかりました
両親が亡くなった今、この写真の中の「出来事」に思いを馳せることができる人が何人残っているでしょうか
筆者がいなくなれば、写真は残っても、これらの「出来事」は消えてなくなる運命にあります
この消えてなくなる「出来事」を残しておきたいという想いがあります
この想いは、自分自身の存在証明を残しておきたいという想いとも違うような気がします(因みに、筆者は、子供たちが自身の存在証明であると思っています)
最近読んだ本によれば、我々は四次元世界に張り付いて生きていることになるようですが、四次元世界に生を受けた以上、人生は四次元的であるべきではないか・・・人生は時間とともにあって、原因と結果の連鎖で紡ぎ上げていくものではないかと考えます
一方、三次元世界では、時間軸がないので、必然的に人生という観念がなく、現在だけよければよく、努力という考え方がなくなり、博奕で一発勝負、負ければリセット、という生活になります
周りを見渡せば、三次元世界に張り付いて生きている人が増えているようにも感じられます
「展開一番」は、筆者のこれまでの人生から生まれた結果です、これが原因となって、これからの人生にどのような結果が生じてくるのか(筆者の生きている間には、結果が出てこないかもしれませんが)
筆者がいなくなった後に、子供たちがコンピュータに向かっている父の写真から、どのような「出来事」をどのような想いでみるか楽しみではあります

2007/06/24
いま「消えた年金問題」が大いに喧伝されています
年金データの管理が問題になっていて、マスコミ報道に依れば、名寄せできていないデータが大量にあるようです(このほかにも、データの入力漏れ、職員の横領など、幾つもの原因があるようです)
この問題も「頭と体の分離」(FROM TK 2007/03/09)が影響しているように思います
さらに「官」特有の問題が絡んで、事態は悲劇的とも喜劇的ともいえる様相を呈しています
「頭」が駄目でも「体」が頑張っていたのでなんとかなっていた状態から、「体」まで壊れてきてどうにもならない状態に遷移したのではないかと危惧されます
早急に現場力を回復させねばなりません、そのためには体の中にある頭を活性化させる必要があります−全ての細胞に全ての遺伝子があるので、こう考えても不具合はないように思われます−
一人一人が頭を使って仕事をする、ここから始め100年も経てば、現場力は相当回復すると期待できます
ついに「展開一番」が役に立つ時代がきたのか・・・とまれ、筆者の喫緊の課題は、年金記録と領収書を突き合わせることなりそうです
かくして、「展開一番」に手を入れられない言い訳がまた一つ増えました


2007/03/09
「Windows Vista」(以下、Vista)搭載機を購入してから1か月が経ち、確定申告の期限が1週間を切りました
最近、インターネットを利用した電子申告など(e-Tax)の広告を見る機会が増えてきたように思います−事務所のクライアントも税務署から積極的なアプローチを受けているようです−
筆者のe-Taxによる確定申告は今年で3回目となりました
e-Taxでは、電子証明書(ICカード)を使用しますが、これを利用するには、2種類のドライバが必要になります
現時点で、これらのドライバはVistaに対応していません、また、いつ対応するかの情報もありません−因みに、「電子政府の総合窓口」というホームページの冒頭には、「(Vistaでは)本サイト内の電子申請システムについては、現在、正しく動作しないことを確認しています」との記述があります−
一方で電子申告などを勧めながら他方でその手段を提供していない状況というのは、「頭」と「体」が別々になっている、あるいは、首の部分で毛細血管が詰まっている状態で、とても正常とは思えません
「頭」が、ルールを大量生産し、内容を複雑にし、頻繁に変更を加えれば、「体」がルールを守らなくなるのは当然です、ルールを馬鹿正直に守っていては生きていけないため、「体」は「頭」を切り離し、体の各部分は勝手に行動するようになります(「頭」が「体」を切り離す可能性もありますが、この場合はもっと悪いことが起こりそうな気がします・・・映画「マトリックス」の世界か?)
いずれにしても、シンプルな原理原則で暮らしていける世になることを願わずにはいられません、とりあえず、WindowsXPからVistaへの移行が、これ以上時間とコストを掛けないで、スムーズに進むことを祈るばかりです
最後になりましたが、「展開一番」はVistaでも問題なく利用できるように設計されています(「頭」からのご報告)、あるいは、「展開一番」をVistaで利用しても現在のところ不具合は発見されていません(「体」からのご報告)・・・?