国際貿易港として栄えた古都 |
バンコクから北へおよそ80km、四方をチャオプラヤ川とその支流に囲まれた中州に、アユタヤの町がある。 ここは1350年から417年もの間に5つの王朝、35人の王が華麗なる歴史を築いた場所である。 17世紀には遠くペルシャやヨーロッパ諸国とも外交関係を結び、イギリス人からは”ロンドンのように見事” と讃えられたほどの国際都市。しかし、度重なるビルマとの戦いを経て1767年アユタヤは陥落する。 そしてビルマによって当時の建造物の多くは徹底的に破壊された。 顔のない仏像、途中から崩れ落ちているチェディ、レンガ積みの土台だけが残された寺院・・・。 広大な土地に広がるそんな過去の遺物は、数百年経った今も静かに時を止めたままだ。(「地球の歩き方」より) |
アユタヤへの交通手段はいくつかある。まずは鉄道を使う方法である。 バンコクのファランポーン駅から一日29本、所要時間は1時間30分前後で運賃は3等15B(57円)、2等35B(133円)。 ご覧の車両は3等の部分。外観は日本の電車とあまり変わらなく、座席はすべてボックスシートとなっている。 ただしシートは木製。長時間座っているとお尻が痛くなってくる。 2等を使えば少しは快適なんだろうけど、3等以外は乗ったことがないので分からない(笑)。 またバスを利用する方法もある。タイでは各都市間の交通手段として長距離バスが頻繁に利用されている。 ちょうど日本の観光バスのようで、エアコンの無い普通バス・エアコンバス・ そしてリクライニングが深く座席の幅が広いVIPバスに分かれている。 アユタヤへは15〜30分間隔で運行されており、料金は普通バス20B、エアコンバス30B。 その他チャオプラヤ川をリバークルーズで行く方法もある。料金は高いらしいが情緒満点なので私も一度乗ってみたいなぁ。 |
ディーゼルの轟音を上げてバンコクを出発する。片側4車線の大幹線道路、線路のすぐ脇までびっしりと迫った住宅地を横切る。 その簡素な家々では人々の生活の臭いがぷんぷん感じられ、沿線で遊ぶ子供たちは列車が通るたびに手を振っていた。 そしてしばらくするとこんな風景が広がってくる。広大な土地に立つヤシの木や高床式(?)の住居。 移動はつまらないものではない。むしろ逆である。 開け放たれた車窓からそんな景色を眺めると、私の旅情はますます掻き立てられるのである。 |
・・・世界の車窓から、明日はスペインのマドリッド駅に到着します(嘘)。(おいおい)(^^;; |
交通渋滞でバスは時刻表すらないくらいだが、どうやら鉄道は遅延すること無く運行されているようである。 1時間30分ほどでダイヤ通りにアユタヤ駅に到着する。尚、車内放送はタイ語のみであり、英語では言ってくれない。 ボーッとしていると乗り過ごしてしまうので注意。車内には修行中の若い僧侶の群れや通学の少年など色々な人がいた。 |
アユタヤの駅を出るとすぐに広がるチャオプラヤ川。 この褐色の大河といい、広大な風景といい、う〜ん、やっぱアジア!という感じである。 ちなみにアユタヤの遺跡が多くある所からは2〜3km離れているので、まだ歴史の匂いは感じられない。 |