2Aの車内。 通路を挟んで右側に2段寝台が2つ向かい合わせになっていて、左側には通路と平行に2段寝台が設置されている。 寝台の使用は21:00からで、昼間は一応寝台の利用は禁止されている。シーツを敷かず、上段の乗客も下段に座ることになる。 守っている人はいなかったが。 室内は、1Aと同じくエアコンががんがん効いている。 昼間の時間帯はいろいろ動いたりするので、これくらいでも大丈夫だが、寝る時はやはり寒い。 2Aはシーツが2枚提供されるだけなので、1枚を毛布代わりに使うしかない。 長袖シャツを着るなどして寒さに備えよう。 |
SLの車内。 SLとは、Sleeper Classの略で、エアコン無しの3段寝台である。 寝台の配置は2Aと同じ。 通路を挟んだ片側に3段寝台が2つ向かい合わせになっていて、反対には通路と平行に3段寝台が設置されている。 上段は固定式で、昼間は下段にすべての人が座っている。 寝台使用時は下段の背もたれを上に持ち上げ、鎖で固定することによって中段ができる仕組みである。 エアコン無しなので、もちろん窓は全開。 窓には鉄格子が付いている(緊急時には逃げ道をふさぐ)ので昼間でも暗いし、夜は電灯が暗いので読書もままならない。 天井にはファンが回っているが、むなしく熱風をかき混ぜているだけである。 窓からは虫や砂埃が容赦なく入ってくるので、何時間も乗車していると、汗でべだべたになった体に砂埃やら虫やら付いて真っ黒になる。 乗客はインド人庶民であふれているのでとても刺激的で面白いが、体調が悪い時などは耐えられないので避けよう(笑)。 またこのクラスには無銭乗車のインド人が勝手に乗り込んでいて、自分の寝台に寝ていたりする。 途中駅で荷物を全く持たないおばあさんが乗ってきて、私を外国人と見るやバクシーシ(金銭的お恵み。喜捨のこと)を求めてきて、断るとヒンドゥー語で何やらぶつぶつ言いながら私を押しのけて勝手に私の寝台で眠りだすなんてこともあったくらいだ。 検札の時に車掌は一応追い払うが、こういった無銭乗車の客が多いのか半ば諦めている。 自分の寝台を占拠しているアヤシイ客は、チケットを見せてもらうなどしてご退場願おう(笑)。 それにしてもこのようなインド人はしたたかで面白い。怒りを覚える前に、あきれて笑ってしまう。 なお、写真中央に見える男性は車掌。 どのクラスでもこのように乗客名簿を片手に検札しにくる。 インドでは軍事上の理由から、鉄道関連施設・橋梁・空港の撮影は禁止されている。 ばれると怒られるので、車掌がいるときに写真を撮影するのは止めよう。 |
市内交通で活躍する乗り物。 写真中央に何台も写っているのは東南アジアでおなじみの三輪バイク、オートリクシャである。 台数も多いので、市内の足として最も頻繁に利用することになるだろう。 料金メーターがついてはいるが、ほとんどの場合は値段交渉で行くことになる。 乗車時間がだいたい10分、4〜5kmの距離を20〜30Rs(56〜84円)位が相場である。 一方、写真右下に見えるのが自転車版のサイクルリクシャ。 料金はオートリクシャと同じか、それより若干安い。 ただ足が遅いので時間がかかることは覚悟しよう。 これらリクシャの運転手、リクシャワーラーはボることばかり考えているので値段交渉するときは根気強く、自分の主張を曲げないようにしよう。 こちらが提示した値段で相手が折れない時は、他のリクシャを探す振りをするのもテクニック。 また提示した金額で相手が渋っていたら、「20Rs、OK!サンキューベルマッチ!(^_^)/」と満面の笑みで勝手にリクシャワーラーと握手をしてしまおう。 握手は交渉成立のしるし。 満面の笑みで握手を求めれば、「ま、しょうがないか」と相手も苦笑いして了承してくれるだろう。 ここまでリクシャワーラーと値段交渉を楽しめるようになったら、アジア値段交渉1級取得である(笑)。 写真左下に見えるのがタクシー。黄色と黒のツートンカラーである。 値段はオートリクシャの3倍近くするので利用する機会はあまりないだろう。 なお、写真右下に「Delhi Metro」という工事現場が見える。 現在インドではカルカッタにしか地下鉄はないが、どうやらデリーでも建設中のようだ。 |
近郊の街に出かける時など、10km以上離れた場所へ行く時は路線バスも重要な交通手段である。 このような中・長距離バスターミナルが各都市に必ずある。 中距離だったらチケットは車内で買うのが一般的。 15〜20kmくらい離れていても10数Rsで済むので、安くて便利である。 バケツを頭に乗せている少年は水売りの売り子。 他にもお菓子や宝石まで、様々な売り子がくる。 彼らは日本の子供たちが忘れてしまった、好奇心と人なつっこさを持っている。 |
路線バスの車内。エアコンがないので窓は全開である。 シートピッチは狭く、規定どおりに座るととても狭い。 感心したのが、イギリス支配時代のなごりだろうか、インドのバスにはLadies専用とHandicapped専用のシートがあること。 女性が乗ってくると、あまり前のように男性が席を譲るのだ。 女性も当たり前のように座るけど(笑)。 さて、乗り込むと運ちゃんがいかにもインドの歌謡曲っぽい曲を大音響で流しながら、クラクションを鳴らしつつ猛スピードで突っ走る。 すると間もなく車掌が運賃を集めにくる。 そしてバス停に止まると、車体の側面を手でバンバンたたいて客寄せをするのだ。 ところで、インドの交通マナーはすごいの一言。 信号待ちや渋滞した通りでは車はギリギリまで詰め、隙間を探して我先に前へ向かうので、片道2車線のはずなのに3重4重のリクシャでひしめき合うなんてことは当たり前である。 また、車もオートリクシャもサイクルリクシャも同じ車線を走るため、狭い道ではいつもノロノロ状態。 それどころか道に牛までもが登場し、しばしば交通を遮断している。 信号はほとんどないが、そもそもスピードも出せる性能を持つ車が少ないので問題なさそうだ。 舗装状態も良くなく、道路のあちこちが陥没している。サイクルリクシャなどの乗り物はその穴にはまるとスピードが落ちて漕ぎづらいので、穴を避けて道路をぬうようにして走る。 そのためか、道路のセンターラインはあってないようなもの。 穴を避けるためには対向車が迫っていようとお構い無しにノロノロとセンターラインを越えて行く。 そのような車が多いので、トラックやバスなどの比較的車体が大きくて速度の出る車はクラクションをけたたましく鳴り響かせ、リクシャなどを端にどかせながら突っ走る。 だから、面白いことにわざわざリクシャの方から英語で「Horn Please」と車体の後ろに書いてある。 しかもほとんどのリクシャに書いてある。 リクシャにはバックミラーなどないので、そうしないと車の接近がわからないのだろう。 ミラー関係だけではなく、オートリクシャは方向指示器すらないので手をひらひら差し出して曲がる合図をする。 インドの道は面白い。 |