360°見渡す限りの大草原を馬で駆けるのは最高である。 あまりに非日常的な光景に、日頃の雑念は吹き飛んでしまうだろう。 初夏のころならもっと草原の緑が濃いのだろうが、シラムレン草原の9月は写真のようにちょっと草が疎になっているところもある。 宿泊地の周囲は本当に何もないのですぐに迷ってしまいそうだが、運転手兼ガイドの兄ちゃんと現地の人が道案内をしてくれるので安心できる。 ちいさな小川のせせらぎを渡り、小高い丘に登ったりしながら、約2時間かけて宿泊地に戻ってくる。 |
宿泊地に戻るとまだ夕食まで時間があるので、車で30分位の所にある湖に出かける。
ただ湖水は石灰が溶け出しているのか真っ白だし、特にこれといったアトラクションもないのでただ湖を眺めて時間をつぶす。
日が落ちてきたら車で宿泊地に戻る。 夕食前には、中央の食堂パオでモンゴルの伝統舞踊を見せてくれる。 衣装がとても派手で、音楽などは漢族のそれと似ているような気がする。 ちなみに、彼らはいつもこのような格好をしているわけではもちろんなく、いくつもの観光パオを回ってモンゴル舞踊を披露することによって稼ぎを得ている人たちだ。 また、カラオケセットに伝統音楽のカセットを入れる前には、アップテンポの最新ヒットナンバーが入っていた。(^^;; |
夕食時には乾杯の儀式が行われる。
現地の女性(歓迎の儀式と同じ人)が歌を歌いながら一人ずつ、49度のお酒を注いで回ってくれる。
中国では、「乾杯」とは文字通り飲み干して杯を空にすることだ。
飲まなかったりすると顰蹙なので、体質的に酒がダメな人以外は意を決して一気に飲み干そう。
これを口火に、大宴会がスタートする。 なお、ご覧の通り暑がりの私が裏起毛のトレーナーを着ている。 時期は9月初旬なのだが、夜は肌寒くて10度近くまで気温が下がっているものと思われる。 6〜8月なら日本の春物の格好で良いと思うが、春秋の季節は日本の冬の格好で、冬に行こうと考えている人は完全防備を整えていこう。 (真冬もこのツアーが催行されているか不明) |
胃に何も入っていない状態で酒を飲むと酔いが一気に回るので、まずは腹ごしらえをしよう。 メニューは羊肉の煮込み、トマトと卵の炒め物、インゲン豆の炒め物、チャーシュー、ナスとキュウリのスープ、固い豆腐の炒め物、それに白いご飯に饅頭など。 ここでの食事は基本的に塩味のシンプルな味付けで、肉料理は必ず羊肉である。 49度のお酒は無色透明の蒸留酒で、喉がヒリヒリするくらい強いがクセのない味。 飲んでるそばからどんどん持ってきてくれる。 |
強いお酒の力も手伝って、宴会は最高潮に達する。 この大草原ツアーはもちろん外国人だけではなく中国各地からの観光客も参加し、いろいろな国の人が片言の英語や中国語を使って盛り上がる。 写真中央の男性は地元フフホト市内から参加した中国人。左右の人は日本人。 お互い「Are you a man?」等と煽りながら乾杯し、飲みまくった。 国籍の違う人たちとの交流では、我々日本人が知らないことを教えてくれたり、我々とは違った感覚を持ち合わせていたりして、とても面白い。 こんな大宴会は深夜まで続く。 |
翌朝(第2日目)の朝食。
昨夜の宴会を考慮してか、比較的軽めの朝食であった。
羊の臓物スープや菜っ葉の漬物、蜂蜜の染み込んだパンケーキ、モンゴル風の甘くないクッキー、甘くない揚げパン、粟か稗のような生の雑穀、白粥。 その後しばらくまったりとして、10時ごろ、大草原を後にした。 なお、市内に戻った後に市内ツアーが含まれている場合があるが、今回は含まれていなかった。 市内の希望する場所に降ろしてもらって解散となった。 さらに400元出せば、オプションで市内から200km離れたところにある砂漠に行くツアーもあるということだった。 |