中国の食について |
世界三大料理の一つ、中華料理。 「四つ足のものは机以外は何でも食べる」と言われているほど中国の食文化は多様で奥深い。 中華料理は北京料理・上海料理・四川料理・広東料理に大別でき、中国四大料理と称される。 北京料理は概して脂っこい特徴があるし、上海料理は魚介類が多用され、四川料理は激辛。 同じ中華でもはっきり特徴が分かれている。 中華料理は日本国内でもあまりにポピュラーなものなので、普通の中華料理については説明を避け、値段の紹介のみにとどめる。 |
中国の一般的な朝食の一例。 上段は牛肉の入った麺で一杯12元(180円)。 肉まんは中国では《肉包》と呼ばれている。この店では3個で6元(90円)。 また中国では粥がよく朝食で食べられている。 白粥は一杯5元(75円)、揚げパンのようなものは《油条》といって全く甘くなく、写真の量で2元(30円)。 この油条を粥に浸しながら食べるのがトラディショナルスタイルだ。 |
左上は山西省の名物麺料理である刀削麺《刀削面》。 麺生地の塊を肩越しに構え、包丁で削りながらそのまま煮立ったお湯に入れていくという麺である。 不格好だが面が太いので食べ応えがある。 麺料理なので高級レストランにはメニューには無く、朝昼の食堂でしか食べられない。 一杯5〜10元(75〜150円)位。 右下は羊肉泡[食莫](食へんに莫という字)。 餅のみじん切りを羊肉で取ったスープで煮込んだものである。 羊肉は北京や内蒙古など、中国の北部でよく食べられている。 一杯6元(90円)。 |
中国では白米はあまり食べられておらず、水餃子や肉包、点心などの粉を使った料理が主食である。 レストラン《餐庁》で注文すると、まずは作りおきの冷菜(ピータン、ザーサイ等)が出てくるのでそれをつまみながらお茶やお酒を飲んで主菜を待つ。 それから主菜を食べ、後半になってから点心などの粉料理がでてくる。 魚介類や粉料理は重さで注文することが多く、1斤(500g)いくらと表記されている。 1両は50gのことで、ご飯茶碗1杯で3両くらいの分量らしいので、それを目安に注文しよう。 重さはあくまでも使用する粉の量であり、中に入っている具は重さにカウントされない。 だから主菜に加えて2〜3両も食べればお腹一杯になる。 水餃子1斤で12元(180円)、写真は3両(150g)の分量。 右上は冷菜の砂肝油炒めで12.5元(約188円)、中央上が主菜のエビと野菜のカシューナッツ炒めで36元(540円)。 けっこう豪華なレストランに行ってもこれくらいの値段で済む。 中華料理は概して一皿あたりの量が多いので、1人だとこれだけ食べれば相当お腹一杯になる。 |
日本でもあまりに有名な料理である北京ダック《北京[火考]鴨》。 脂ののったアヒルに水飴を塗って遠火で焼き上げ、その皮をきゅうりやネギと一緒に薄い餅の生地でくるんで食べる。 日本では高級料理だが、ここではリーズナブルに楽しめる。 半羽で30元(450円)、半羽でも餅の生地30枚分以上食べられる分量がある。 写真のお茶はジャスミン茶《茉莉花茶》で、北京周辺では普通茶と呼ばれて最も一般的なお茶である。 |
上の2枚の写真はこのレストランで食べたものである。 ご覧の通りまぎれもなく高級なレストランで、入口でこんな女性がお出迎えをしてくれるところは高級レストランのバロメーターだ。 前述の通り食堂で麺類を食べて済ませるよりかは数倍の費用がかかるが、それでも日本で食べるよりずっと安い。 50元も食べれば大満足できるので、バックパッカーでもたまにはこんなレストランで食事をしても問題ないくらいだろう。 なお写真は大同駅前にある紅旗大飯店。 前菜は1品10元(150円)前後、主菜は20〜80元(300〜1200円)位で、魚介類は高額になる傾向がある。 |
中華料理はやはり大勢で円卓を囲んで食べるのが一番おいしい。 一品あたりの量が多いので1人だと2〜3種類の料理が限界だが、大勢だとそれだけたくさんの種類の料理を楽しめるのだ。 ちなみに左の3人は日本人、右の2人は中国人だ。 日本人チームはみんなそれぞれ一人旅の人達で現地で出会った。 中国の2人は私がたまたま入った食堂で働いていた従業員で、地元の大学生。 このあと中国の学生で賑わうカラオケボックス(1部屋1時間20元。日本の曲や洋楽も若干ある)にも連れて行ってくれた。 こうした出会いは海外一人旅の魅力のひとつだ。 |