L字アングルのフットバー 情報提供者:平△さん


 アクセルの踏みしろが長く、1段では踏み切れないのでフットバーを縄梯子状に2段にしている人が多いと思います。私もそうしています。
 アクセルを踏み込んでいく場合、まず1段目を目一杯踏み込んでおいて、片足を2段目に掛け、さらに踏み込んでいきます。2段目を踏み込むと、1段目には足が届かなくなるので、両足を2段目に掛けて踏み込みます。


図1  問題は、2段目まで踏み込んだアクセルを戻す時に起こります。

 2段目まで踏み込んだ状態から戻す場合、2段目に足を掛けたまま膝を曲げて徐々に戻していきますが、この時1段目は風に流され斜め後ろにたなびいているので、足を掛け直すのが難しいのです。(図1

図2  図2のように、2段目の下に片足をくぐらせて1段目に踏みかえる方法もありますが、くぐった足はもとに戻さなければ、ランディング時には、走れなくなってしまいます。

 2段目に足を掛けている状態だと、ハーフアクセル以上になっているはずなので、もしここで2段目のフットバーから一気に足を離すと、グライダーは激しくピッチアップしてしまいます。
ちなみに以前私は、フルアクセル状態で、アクセルのラインが切れたことがあります。当時乗っていたのは初〜中級機でしたが、激しいピッチアップでキャノピーが視界から消えました。



図3   図4

フットバーを踏み込んだ拡大写真  そこで考えたのが、上の図3図4のようなフットバーです。
 1段目は、アルミパイプに穴を開けた、ごく普通のものですが、
 2段目は、鉄製のL字アングルで、1段目と2段目の間は上端にフランジの付いたアルミパイプの中にラインを通して繋いであります。
 ラインのコブは、1段目の下と、2段目の上だけに作ってあります。

 左にあるのが、フットバー2段目を踏み込んだ状態のフランジ部分の拡大写真です。

 2段目を踏み込むと、ラインのテンションによりアルミパイプ上端のフランジが2段目のL字アングルの下面に押し付けられ、1段目を斜め前方に持ち上げてくれます。(写真でも、アルミパイプが持ち上げられている様子がわかると思います)
 これなら2段目を踏んだ状態から、片足づつ1段目に踏みかえることができ、スムーズにアクセルを戻すことができます。



2段目を踏み込んだところ   2段目から1段目に踏みかえるところ

 上の写真が、実際の飛行中での使用状況です。
 左側がフットバー2段目を踏み込んだところ。アルミパイプのおかげで、1段目フットバーが持ち上がっている様子がよくわかると思います。これにより、右側の写真のようにフットバー2段目から1段目にスムーズに踏み変えることができます。

図5  2段目の上のコブは、少し余裕のある位置に結んであるので、収納時は、図5のようにたたんで、ハーネスの中にしまうことができます。


 欠点は、1段目と2段目の間隔は、フランジ付きアルミパイプの長さで決まってしまうので、簡単には調整できないことと、歩くとカラカラうるさいことです。(1998.9)


[平△さん、情報提供ありがとうございます]


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