ハーネス



 ハンググライダーの機体からは、ナイロン製ベルトの輪(スイングライン)がぶら下がっているだけです。人間はハーネスをつけて、カラビナを使ってこの輪と連結します。

 ハーネスにもいろいろ種類があります。現在使われているものは大きく分けて3種類。講習用のエプロン型ハーネスとスカイフローティングハーネス、そして最も一般的な、足先まで覆われたフロントジッパータイプのハーネスです。
 エプロン型ハーネスは、主に講習生段階に使います。その形状から動きやすく、涼しく、着脱も簡単なのが特徴です。講習に使う機体と同様、このハーネスもスクールで貸してくれますので、自分で購入する必要はありません。このタイプは長時間のフライトには向いてない(10分も飛んでると足腰が痛くなってくる)ので、山からの高高度フライトに慣れる頃には普通のハーネスを買うことになります。
 スカイフローティングハーネスも同様に講習生段階で使うもので、パラグライダー用ハーネスをハングで使えるように工夫されたシステムです。

 そして普通のフロントジッパータイプのハーネスですが、これもパイロットのレベルに応じて初級から上級までいくつか種類があります。初級用は柔らかくて動きやすく、安価。上級用は空気抵抗を少なくすることに配慮した形状になっていて、高価です。初・中級用ハーネスの価格は、だいたい10万円強といったところです。
 右の写真は初・中級用のフロントジッパータイプのハーネスの一例です。腰のあたりにある黒い部分に緊急用パラシュートを収納します。フライト中は写真のように胸から下をすっぽり覆われた状態になります。もちろん、離陸・着陸時は足先から胸まであるジッパーを開いて足を出し、歩いたり走ったりできる状態にします。





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