G's 2000年 1月号 シスタープリンセス 誌上ゲーム

戦略研究報告書


概要

 本研究は、電撃G'sマガジン 読者参加企画 シスタープリンセスの2000年 1月号の攻略を目的としたものであり、特に咲耶の正解を導き出す事に重点をおいたものである。
 また、本文中登場するSTCとは戦術コンピュータの略称であり、同様にSSCとは戦略コンピュータの略称である。


戦術演算

 正しい解を導き出すためには、正しい戦略演算と戦術演算がともに不可欠である。戦術演算の研究に関しては先に提出したレポートがあるので、そちらを参照して欲しい。


戦略演算

前提条件

 1月号に掲載された第4回誌上ゲーム(11月号に掲載された回)の結果をみると、得票数 1位の咲耶の答えに「らしくないもの」が目立つように感じられる。もともと第 4回のクイズはメール 2がよみやすい反面、メール 1とメール 3が非常によみにくかったのではあるが。
 また、この企画自体がG'sマガジンという商業誌で展開されていることから、あまりにも正解がおおいと支出が大きくなる為(景品のお泊まりイラスト複製・ポストカードの製作コスト、およびそれらを発送するコスト)、正解を押えようという(編集部側の)戦略判断が行われている可能性は否定できない。G'sマガジンが商業誌であり、赤字覚悟の「愛読者感謝セール」でも展開されていなければ仕方のないことである。
 しかし、あまりにも妹達の性格・イメージを無視した解答ばかりではただの乱数当てクイズになってしまい、読者参加企画としての意味が消失してしまうことからも、最低でも一つの正解が読みやすい設問、すなわち「サービス問題」が存在するという事は、過去の結果からも確かであるとSSC・STCともに判断している。よって、本研究は「一つ、または二つのサービス問題が存在する」という仮定の基に行う。

サービス問題の数は?

 まず、問題となるのはサービス問題の数である。なぜなら、サービス問題が一つしかないならば、残りの 2問は「読みにくい設問」または「引っかけ問題」のどちらかであり、今回のメール 1は「読みにくい設問」と判断される事からメール 2またはメール 3が「引っかけ問題」の危険性をはらんでいる事になる。そして、仮にどちらかが「引っかけ問題」であった場合、その設問において「戦術的に最も正しいと考えられる解答」は正解から除外されるものであり、選択肢が一つ抹消されるのである。つまり、どちらを「サービス問題」にしたかによって、他の設問の選択肢が 9個と 8個になるのである。

1つの場合

メール 2がサービス問題の場合

 まず、メール 2がサービス問題でメール 3が引っかけ問題である場合を考えよう。この場合、メール 2の咲耶の正解は「野球拳」となるだろう。他方、メール 3は戦術判断によって 4番の「実は兄と妹ではありませんように」が正解である可能性が高いとされている。よって、これは正解ではない。残りの選択肢の中で、場合によっては意外な物が正解である。第 4回の「子守歌を唄ってあげるよ」がその例だろう。この選択肢は雛子か鞠絵の解答だという戦術判断から咲耶の候補からは除外していたのだが……。

メール 3がサービス問題の場合

 メール 3がサービス問題でメール 2がサービス問題ではなかった場合は先程の場合よりは楽になる。メール 2で除外されるのはまずは「野球拳」だ。だが、行動的な咲耶の場合、少なくとも「ごろ寝」は除外してもかまわないだろうし、「セッセッセ」「キャッチボール」「研究」もおそらくは除外しても良いだろう。残りの選択肢は「すごろく」「百人一首」「はねつき」「TVゲーム」の 4つだが、このうち咲耶で無理がない選択と思われるのは「はねつき」「TVゲーム」だ。もっとも、戦略判断が優先される場合には戦術判断はあてにならないのだが。

2つの場合

 メール 2・メール 3がサービス問題の場合は最も単純である。なぜなら、咲耶の正解と考えられる物はほぼ確定しているからだ。メール 2はもはや検討の必要は無いと考えれるし、メール 3でも「実は兄と妹ではありませんように」でほぼ確定だろう。「今年も理性が保てますように」も選択肢としては良いのだが、このようなより子悪魔的な解答は過去の統計からも白雪の正解である可能性がより高い為、除外してもかまわないだろう。他に候補として考えられるのは誰の解答なのかわからない「僕の足が長くなりますように」とあたりさわりのない「いつまでもキミといられますように」だが、「いつまでもキミと〜」は消去法による戦術判断では他の妹に割り当てないと数が足りなくなる為、咲耶の解答ではないだろう。
 今回、サービス問題が 1つなのか 2つなのかが判断しにくい原因として、「現在の形式のクイズは今回で終了」ということがある。最後だからサービスをしてくれるのか、それとも、最後ということで買わせるだけ買わせて解答はいつもと同じく渋めなのか? 大局的な戦略判断が明暗を分ける、全体として非常によみづらいゲームとなってしまっている。


本報告書の意義

 最後のお泊まりチャンスを逃すわけにはいかない、ということで考えを整理する為に戦略演算を文書化してみたのだが、どうにもうまくいかない。結局の所、予想を立てれば立てる程、葉書の枚数が不足していくのだ。これでは、深みにはまるだけであまり役にたたない。結局、手持ちの葉書の枚数で割り切って挑戦するしかないというあたりまえの結論だけが導き出されるのみである。はたして、それが吉とでるのか凶とでるのか。神ならぬ編集部ではとっくに結論がでているのかもしれないなぁ(T_T)


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