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聖フランシスコの生涯
聖フランシスコは1182年、アッシジの裕福な毛織物商の父
ピエトロ・ディ・ベルナルドーネと母マドンナ・ピカとの間に生ま
れた。青年期を無軌道に送り街の「祭り王」と呼ばれたが、程
なく神が自分へ課した使命は他にあると感じるようになってい
った。
ハンセン病を患ったことで神の恵みを悟ったフランシスコは、
聖書を読みふけって神の言葉を追い求めるようになり、長い思
索と試練の路に踏み出した。そのカリスマ性は唯一無比で、長
い歴史の中でも似たような人物は見あたらないがフランシスコ
自身は自らを「模範」とされることは全く望んでいなかった。
彼はただ聖書と神の言葉に従って信仰生活を送り、神の神秘
と存在に、心を開こうとしただけだった。フランシスコが1226年、
わずか44歳でこの世を去ったとき、弟子は世界中に何千人にも
広がっていた。
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