兵学の部屋 孫子の兵法
 
 
 
 
◆兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり。
 
◆勢とは利に因りて権を制するなり。
 
◆兵は詭道なり。
 
◆能なるもこれに不能を示す。
 
◆その無備を攻め、その不意に出ず。
 
◆算多きは勝ち、算少なきは勝たず。
 
◆兵は拙速を聞くも、いまだ巧の久しきを賭ざるなり。
 
◆善く兵を用うる者は、役、再籍せず、糧、三載せず。
 
◆智将は努めて敵に食む
 
◆兵は勝つことを貴び、久しきを貴ばず。
 
◆百戦百勝は善の善なるものにあらず。
 
◆上兵は謀を伐つ。
 
◆小敵の堅は大敵の擒なり。
 
◆以って戦うべきと、以って戦うべからざるを知る者は勝つ。
 
◆彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず。
 
◆先ず勝つべからざるをなして、以って敵の勝つべきを待つ。
 
◆善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり。
 
◆勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む。
 
◆勝兵は鎰を以って銖を称るがごとく、敗兵は鎰を以って銖を称るがごとし。
 
◆戦いは正を以って合し、奇を以って勝つ。
 
◆戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝げて窮むべからず。
 
◆善く戦う者は、その勢は険にしてその節は短なり。
 
◆勇怯は勢なり。 疆弱は形なり。
 
◆善く戦う者は、これを勢に求めて人に責めず。
 
◆善く戦う者は人を致して人に致されず。
 
◆攻めて必ず取るはその守らざる所を攻むればなり。
 
◆進みて禦ぐべからざるはその虚を衝けばなり。
 
◆兵を形するの極は無形に至る。
 
◆兵の形は実を避けて虚を撃つ。
 
◆兵に常勢なく、水に常形なし。
 
◆迂を以って直となし、患を以って利となす。
 
◆兵は詐をもって立つ。
 
◆その疾きこと風の如く、その徐かなること林の如く、侵略すること火の如く、動かざること山の如し。
 
◆その鋭気を避けてその惰気を撃つ。
 
◆佚を以って労を待ち、飽を以って饑を待つ。
 
◆窮寇には迫ることなかれ。
 
◆君命に受けざる所あり。
 
◆智者の虜は必ず利害に雑う。
 
◆用兵の法は、その来たらざるを恃むことなく、吾の以って待つ有ることを恃む。
 
◆必死は殺さるべきなり、必生は虜にさるべきなり。
 
◆辞卑くして備えを益すは進むなり。  辞疆くして進駆するは退くなり。
 
◆しばしば賞するは、窘しむなり。
 
◆兵は多きを益とするにあらず。
 
◆慮りなくして敵を易る者は、必ず人に擒にせらる。
 
◆これに令するに文を以ってし、これを斉うるに武を以ってす。
 
◆敵を料りて勝ちを制し、険阨遠近を計るは、上将の道なり。
 
◆戦道必ず勝たば、主は戦うなかれと曰うとも必ず戦いて可なり。
 
◆卒を視ること嬰児のごとし、故にこれと深谿に赴くべし。
 
◆兵を知る者は動いて迷わず、挙げて窮せず。
 
◆呉人と越人と相悪むも、その舟を同じくして済り、風に遇うに当たりては、その相救うや左右の手の如し。
 
◆これを亡地に投じて然る後に存し、これを死地に陥れて然る後に生く。
 
◆始めは処女のごとくにして、敵人、戸を開き、後には脱兎のごとくして、敵、拒ぐに及ばず。
 
◆利にあらざれば動かず、得るにあらざれば用いず、危きにあらざれば戦わず。
 
◆主は怒りを以って師を興すべからず、将は慍りを以って戦いを致すべからず。
 
◆利に合して動き、利に合せずして止む。
 
◆爵禄百金を愛みて敵の情を知らざる者は、不仁の至りなり。
 
◆明君賢将の動きて人に勝ち、成功、衆に出づる所以のものは、先知なり。
 
◆聖智にあらざれば間を用うること能わず。  仁義にあらざれば間を使うこと能わず。
 
◆善く兵を用いる者は、例えば率然の如し。  率然とは常山の蛇なり。  その頭をうてば尾いたり、その尾うてば頭いたり、その中をうてば首尾ともにいたる。
 
◆衆を治むること、寡を治むるが如きは、分数これなり。
 
◆上下欲を同じくする者は勝つ。
 
◆兵未だ親付せざるにこれを罰すれば服せず。  故にこれに令するに文をもってし、これを斉するに武をもってす。
 
◆千里を行けども労せざるは、敵なき地を行けばなり。
 
◆攻め取りて、その功を修めざるものは凶なり。
 
 
 
 
 
 
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