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ふりーはーとメールマガジン ==================================2003/01/05
本年最終，第８０号をお届けします。
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★☆ 現在発行部数 ４４位 です。☆★
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[ふりーはーとのメッセージ]
● 門松や
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二〇〇三年，新しい年を迎えた。
暮れに正月休用にと買っておいた本。
@「親子丼の丸かじり」東海林さだお 文春文庫
A「ずいぶんなおねだり」東海林さだお 文春文庫
B「三人噺」美濃部美津子著 扶桑社
Cオール讀物 二〇〇二年一二月号 桂米朝 特別インタビュー 構成 関容子 文藝春秋
D「浮世はいとし 人情こいし」夢路いとし，こいし 中央公論新社
E「やまない雨はない」倉嶋厚著 文藝春秋
F「心が雨漏りする日には」中島らも著 青春出版社
@の「丼の丸かじり」の解説に中野翠さんが「二〇〇一年は私に失意の年であった。」として落語家の古今亭志ん朝の死を惜しんでおられる。
Bの著者，美濃部美津子さんは志ん生師匠のご長女であり，馬生さんと志ん朝さんの姉にあたる。女優の池波志乃さん（中尾彬夫人）は馬生さんの長女。
身内が語る志ん朝の死にふれて涙があふれた。
「馬生は声の小さい子でした。」って直接書いてないけど，ここは何故か大笑いしました（楽屋ウケなんで説明しません）。
さらに，この美津子さんてぇ方はニッポン放送で志ん生のテープを放送用に切貼り（編集）してたてんですから偉いもんですな。だから志ん生の録音は演った通りじゃなくて，美津子さんとの言わば合作。
Cの米朝さんのインタビュー記事は師の語り口を彷彿とさせる上手い書き方で楽しませていただいた。最初の弟子である枝雀の死に触れて，「わたしには鬱になった経験がないので何にも言うてやれない。……追善会のとき東京から小三治君が来て二人は全然違うように見えるけど，ちょっと通じるところがあったんかな。一緒に死のうなぁ，って一年くらい前に言うたんやて。で小三治君の挨拶がね，『本音を言わしてもらえば，野郎，やりやがったな，ずるいよ』それで降りた。これには驚いたね。」とある。読んだ小生も，これには驚いた。
で，EFがうつ病モノと…。（無理に繋げてどないすんねん）（以下，便宜上，「倉嶋本」，「らも本」と呼ばせて頂く）倉嶋さんてあのＮＨＫのお天気の，あの倉嶋さんです。
倉嶋本が二〇〇二年八月三〇日発行，らも本の方が同じく一〇月一五日発行とある。中身はうつ病からの自ら脱出体験を綴ったものと言えば一緒に成ってしまうが著者の年齢も性格も酒の呑み方も随分差があり，それぞれに興味深く読ませていただいた。
倉嶋本には奥様の癌との闘病生活の記述もあり，医者へのかかりかたと言うのはつくづく難しいものだと知った。
正月から陰気な話ばかりで申し訳ない。
門松や 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし 一休宗純
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後記：正月休みいかがお過ごしでしょうか。小生，カレンダ通りの休みで九連休となってしまった。少し当ふりーはーとの原稿書溜めでもしようかと思っていたが，休み中に二号分も送ることになってゐるとは。本年もあい変わらずである。引き続きご笑覧頂ければ幸甚なり。
【今週のＢＧＭ】
SOUL STATION HANK NOBLEY
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