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ふりーはーとメールマガジン ==================================2002/09/29
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[ふりーはーとのメッセージ]
● ラーメン茶漬け
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遅くまで呑んだら,仕上げにラーメンは定番とされている。
体のことを思うと食わぬ方が良いとは判りながらも,やはり,無性に食べたくなると云う独特の魅力がある。
油ぎとぎと,出来れば背脂浮きの,塩辛い,濃いめのスープでありたい。
ここで,少なしビールもう一本追加。
しかし歳とともに何だか…である。
上方落語に「京の茶漬」がある。
文我になった我太呂(がたろ)で聞いた。
訪れた客がひょいと腰を上げる段になると,まぁ京都の方が愛想で言うんですわな。
「なんにもおへんのどすけど,ちょっと,ぶぶ漬け(お茶漬)でも…」っちゅうてネ。
最初(はな)から食わす気ぃは,あらしません。
こんな京都の方の気質をおちょくった噺で「この茶漬をどうやっても食おう」と言うんですから,悪いヤツがあったもんで…。
普通,寄席と言うのは,結構,客に気遣いするもんで「今日は,客席に体の不自由な方がおられるな」と思えば,そういう方の登場する噺は遠慮したもんだそうですが,この「京の茶漬」を京都で演った噺家がおられるそうな。
「…京の茶漬という言葉ですな,これはどうも京都の方がおられると,やりにくい。京都を褒めた言葉ではないんで…」と客に切り込んでおいて(「方がおられる」も何も京都のど真ん中),偉いもんですな,洒落が判らん言われるのも癪やし,客も笑わなしゃぁない。
その噺家,今は亡き米朝はんです(おいおい未だ生きてはるっちゅうてネ)。
テレビではあいも変わらず食い物関連番組がタレ流されてゐる,ついつい見て了うから小生とて同罪であるが,世界から食材を選(え)りすぐってソムリエの某氏がド高いラーメンを作っていたのには腹が立ったというか,食ってみたくなって挑戦した(確か塩ラーメンの塩を南米まで塩湖まで掘りに行く)。
ただし,こちとら世界に食材を求めず,我が家の冷蔵庫内に限定して求めた。
たまたま,生ラーメンの玉があった。
ええいままよと,これを多めの湯でゆでる。
丼に湯を入れ,これに「鳥がらスープの顆粒」をほんの一つまみ,塩を少しずつ入れて味を調(ととの)える(塩は「なんたらの塩」とか云う方が気分はよろしい)。
麺をよく湯切りして,丼へ移す。あれば,刻みネギ少々。好みによりラー油,胡椒。
これが,結構いける。
最近,坂田利夫さんが裸の王様に扮したカップ麺のCMがありますが,あれと大同小異かとも思うが,カップ麺の方は未だ試してゐない。
当節の「お茶漬屋」さんの「茶漬」,肝心要の「お茶」でなくて「だし汁」なのはいただけない,あれでは茶漬ではなく汁漬である,とものの本にあった。
その昔,学生のころ,その「汁漬屋」の模擬店をやったことがあるのを懐かしく想い出した。
そのをり,奇を衒(てら)ってBGMにジャズをかけた。
最近,居酒屋で当たり前のようにマイルス・デイヴィスやソニー・ロリンズがかなりの音量で聞こえて来るが,奇異に感じるのを否めないのは小生ばかりか。
参考図書:
続・上方落語ノート 桂米朝著 青蛙房
落語長屋の四季の味 矢野誠一著 文春文庫
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後記:昨日(9月28日)はマイルス・デイヴィスの命日(1991年享年65歳)であった由。どこやらのワンショット・バーには二十枚ほどのCDが数日前から集まってゐた。「どうやって,かけろと云うんだ?」とマスターがこぼしてゐたが,当日の顛末は知らない。小生は中古屋にあった「MILES
DAVIS BALLADS」と云うコンピュレーションCDを自室でジムランのスピーカから低く流して彼を偲んだ。
露乃五郎師が脳内出血と新聞が報じてゐたが,様態はいかがだろうか。ご恢復を祈る。
【今週のBGM】
ブルーノート1595番 キャノンボール・アダリーのサムシングエルス(SOMETHIN'
ELSE)から「枯葉」。未だ時期的には早いが,この際マイルスに敬意を表して。
ふりーはーと現有のマイルス・デイヴィス音源。
つい最近までアナログLP「死刑台のエレベータ(サントラ)」のみでした。
お,初登場おなじみジムランのロゴ
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