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ふりーはーとメールマガジン ==================================2002/09/01
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[ふりーはーとのメッセージ]

●  蝉(せみ)

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 今年も,もう9月だ。
 夏の終わりは,いつも,うら悲しいものがある。
 蝉の声も弱まった。
 全身の筋肉で体中を共振させて鳴く蝉,その蝉が力尽きて,落ちてゐる。
 生きている間は,ぱんと張って,ふくらんで見えるが死んだ蝉は,何だかぺしゃんこに見えるから不思議だ。

 薮から棒だが,小生「サ行」の発音が正確にできない。
 とくに「セ」の音は不得意中の不得意,意識しないと「シェ」と言ってしまう。
 文頭以外の「ガ」は「んガ」と鼻濁音を用いるのを標準とする風潮があるが,関東,東北でも若い人はあまり鼻濁音を使わなくなってゐるような気がする。
 「セ」を「シェ」と発音してしまうのは,中国地方から九州にかけてと思う。
 もっとはっきりと「スセ」言う場合もある。
 「いけません」を「いけますせん」と言ってしまう。

 子どものころ,この訛りがきつい子をからかったものだ。
 曰く「しぇんしぇいのしぇなかにしぇみがとまってゐます(先生の背中に蝉がとまって…)。」と囃(はや)した。
 指摘され,くやしいから,一時期,これで滑舌練習をしたことがある。
 今でも「シャーシャーシャーシャー」としげく鳴く蝉しぐれを聞くと思い出す。

 幼虫時代地中で苦節六,七年(種類により異なり中には十三年とか十七年も),羽化して一週間ほどの命。
 鳴いて,鳴いて,鳴いて落ちた蝉は躰の中がすっかり空っぽになっているのかも知れない。
 ぺしゃんこになった蝉の死骸を見るたびに「鳴き殻(がら)」なんだか「亡骸(なきがら)」なんだか,混迷を来すのは小生だけか。
 雌の蝉は鳴かない。

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後記:残暑がぶり返した。台風の影響か雨,これで少しは,また涼しくなるか。
 書いたあとネットで蝉について読んでいたら,都市化や気候の変化で種類が変化している由。そういえば昔は「ミーーンミン」が主流だったような気がする。

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