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ふりーはーとメールマガジン ==================================2002/07/14
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[ふりーはーとのメッセージ]

● エスプレッソ

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 最近,喫茶店でコーヒーを呑むことはほとんどない。
 たまの外食で食事にセットでついて来る飲み物にコーヒーを撰ぶくらいか。

 職場にはコーヒーメーカが置いてあり,ほぼ常時,淹(い)れてあるので結構呑ませて貰うが半分以上白湯(さゆ)を注すことにしている(特に健康をおもんばか(慮)ってのことではない),水分補給のために喫するので,少しの風味と色が付いておれば十分なのだ。
 自販機で缶コーヒーを買うことも少ない。
 休みの日は,自宅で思い出したように淹れるが,これとてスーパーで挽いた豆を缶入りで安売りしているときに購入したものだ。
 これを九百何十円だかで手に入れたコーヒーメーカを使ってだす。
 余れば,冷蔵庫入れておいて氷を浮かべて呑む。

 我ながら貧しいコーヒー生活(?)を送ってゐるとおもう。
 酒,煙草,お茶等と並んで一方の嗜好品の雄になんたる仕打ちをしてきたことよ。
 一時期,自家焙煎こそ思いとどまったが,豆を吟味し撰び,ごりごりと手回しのミルで挽き割り,湯の温度に心を砕きながら,いれたコーヒーを一口含み,小首を傾げてゐた彼は(あ,これ自分のことです)何処へいったのであらうか。

 薄く淹れたコーヒーを俗に「アメリカン」と云っているが,小生のように,普通にいれたものへ白湯を足したのではどうも頂けない。
 浅焙りにした豆を粗めに挽いてサッとだしたものを良しとするが,残念なことにコーヒーの専門店においてすら,この味,感心させられたのは数えるほどしかない。

 姪からイタリア土産にエスプレッソ用の真空パック豆を貰った。
 少し前から,やれ,パスタがどうのイタリアンパセリは…と騒いでゐたのを覚えてゐたらしい。
 それこそ,イタリアンレストランの食後の飲み物にはエスプレッソをチョイスし,デミタス・カップにちょぼっと出てくる濃いコーヒーに普段は入れない砂糖を大量に投じ気取って呑んでゐたのだ。
 これをきちんと淹れる器具は高価なものと聞いて自分でやることは尻込みしていたのである(家庭用で簡易なものもあるのはネットで調べて知ってはいたが,どうせやるならと思って踏みとどまった)。
 ところが,目の前に豆を持って来られては,真空パックとは云えいつまでも冷蔵庫にほうりこんでおく訳には行かぬ。
 姪から向こう(イタリア)でも家庭では簡易な器具を用いるのが普通(彼女,ホームステーをした)だとの御託宣があった。

 そうか,ほんまもんのイタリア人も,安直に呑(や)ってゐるのだ,勇気百倍で老舗のコーヒー屋へ走った。
 運良く(あまり売れるものではないらしい)手頃な抽出器(なんというのかなぁ)が手に入った,もちろんメイドイン・イタリーである。
 使い方も存外,簡単であった。
 どれでも似たようなモノと思うが手に入れたのは八角形の小さい鼓を立てた様な形のアルミ製の「やかん」と云えば判ってもらえようか。
 真ん中のくびれた部分がねじになってゐて上下に分離できる。
 下側に水を入れ,上下の境目に小さな穴の沢山開いた小部屋があり,これにコーヒーの粉を入れる,抽出側へ粉が移動するのを防ぐためにペーパフィルタを挟み込む。
 ゴムのパッキンがあるが,強く捻って閉めておくのがコツと云えばコツだ。
 これを,ガスコンロの直火(極弱火)で熱する,シュンシュンと湯が沸いて来ると粉の詰まった小部屋を通って熱水が上の部屋へ移動して行く。
 全部移動すると出来上がりである。
 残念ながら高級器で淹れたような細かな泡は生じないが,味の方は濃いめで香り高い結構なものだった。

 たまには,ちゃんと呑まなければ,コーヒーに悪いなと思いました。
 毎日呑んでる我流「アメリカン」,いや,あれはあれで…,ぶつぶつ。…

右の銀色の器具がMOKA EXPRESS

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後記:きちんと焙煎で区別されています。豆を売ってる店で「フレンチ又はイタリアンローストの細挽き」でエスプレッソが楽しめます。牛乳を沢山入れると美味しいコーヒー牛乳ができます。
近所でNTT西日本が,回線の光ケーブル化工事をしています。案外ADSLでは涙を呑んだ当地も,Bフレッツは早いのかも,電力系の動きも気になる今日このごろです。



【今週のBGM】
 今週7月17日はジョン・コルトレーンの命日にあたる。彼がブルーノートレーベルにリーダーズアルバムとしては唯一残した「ブルー・トレイン」を最近入手したが名盤。
JRでは寝台特急等をブルトレと称しているが,英語ではどういう意味になるのだろうか。
 エスプレッソはイタリア語でエクスプレスの謂。せっかちなイタリア人が蒸気で早だし装置を考案したらしい。


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