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ふりーはーとメールマガジン ==================================2002/02/24
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[ふりーはーとのメッセージ]

● ワンマンバス

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 路線バスが,ほとんどワンマンカーになったのはいつごろだろうか。
 それまで「ワンマン」と言う言葉は主に「他人の意見等を容れず,自分の思うがままに振舞う人」のことを指して使っていたのでいささか奇異に感じたものだ。

 学生時代,同じクラスのO谷さんが,バスの車掌のアルバイトをしていたから,少なしそのころにはまだ,普通に車掌が乗務員として乗っていた(地域差が少しあるかも知れない。)。
 O谷さんの乗務したバスに何度か乗ったが,定期券を見せるふりをして学生証を見せて無賃乗車をさせてもらったり,ポケットの中にあるほんの小銭を払っただけで降りたりした。
 もはや時効と思うが非道い話だ。
 Hの丸バスさん,ごめんなさい。

 降車ボタンが路線バスに装備される前は,車掌さんが次の停留所を口頭で案内し,降りる客は,車掌に「願います」とかちょっと手をあげて合図したりした。
 この申し出の加減は少し微妙なところがあって,車掌さんに意志が伝わったかどうか度(たんび)に気を揉んだ。
 合図がなければ「降者なし」と車掌が運転手に伝える,あれば「次ぎ,停車願います」である。
 混み合っていると,この声も通りにくいことがある。
 これを防ぐために,車掌から運転手への連絡にブザーを使うようになった。
ブザー短く2回が降者あり,長く1回がなしだったか,その逆だったか,バス会社によって違っていたか,その辺りは忘れた。
 このブザーの押しボタンのそばには「乗務員用」との表示があった。

 1971年,台湾の基隆(キールン)と云う港町で路線バスに乗った。
 路線バスには,地域によってその乗車作法が様々に異なる。
 料金後払いか,先払いかで乗車口まで異なる場合もある,増して異国ともなれば他の客の動きに注意して見習うより他はない。
 かの地のバス,両側の窓の上に長いロープが運転席の横から最後部座席まで張ってあって,このロープの端がチャイムに結わえてあった。
 降車を希望する者は,このロープを引けば良いのである。
 なかなかのシステムだと感心した。

 高速バス通勤をしているある方と酒席で降車ボタンについての話になった。
 その方の話
 「通勤であるから,乗務員の方は日々変わるが,乗客には,さほどの変更はない。言葉こそ交わさないが,お馴染みさんばかりで,どなたが何処で乗り,降りるかは判っているし,自ずと誰(なまえは知らないが)がどこで降車ボタンを押すという役目も決まっている。従って,いつもの時刻のいつものバスに乗れば,多少の考え事あるいは居眠りをしていても安心である。ちゃんと,しかるべきバス停でしっかり停まってくれる。」
 誠にもって,ごもっともである。
 「ところがである。いつものボタン押し役(?)の彼(女)が風邪を引いたか乗っていなかったら,いかがなるか。一緒に降りる人がだれも彼(女)がいないことに気が付かないことだってありうる。日本人は,他者依存性が高い民族だ(薮から棒に)。誰も降車ボタンを押そうとしない。降者なし,通過の判断を運転手さんは下し行き過ぎたものだから,バスの中はパニックになった。」

 さもありなんと思いながらもこの話,聞き流していた。

 ところが,数日後,この災難が我が身にも降りかかろうとは。
 しまったと思ったときには,バス停をまさに通過しようとしていた。
 瞬間,ボタンを押した。
 運転者さんが気を利かしてくれて,バス停の数十メートル先で停めてくれた。
 私を先頭になんと五人もぞろぞろとバスを降りたのである。

 危うく,遅刻を免れた。

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後記:ほんの数ヶ月ではあったが,新幹線通勤を経験した。一度だけ居眠って乗り過ごした。終電ではなかったので事なきを得たが,この種の悲喜劇はよく聞く。明日(25日)は上京予定。   ワダ


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