ふりーはーとメールマガジン ================================== 2001/09/16
第12号をお届けします。
配信希望,解除希望,ご意見,励ましのお便りはこちら
http://www.pluto.dti.ne.jp/~wada/
又は,
jh4sbd@jarl.com
まで。
★☆ 現在発行 37部位 です。☆★
====================================================================
[ふりーはーとのメッセージ]

● 午(ひる)の酒

--------------------------------------------------------------------

 午後から,雨模様になった。午前中の喧噪が嘘のようだ。
 潮が引くように静かな午後が職場に訪れる。
 「決行は今日を外すと他にないな」と言う思いが頭をよぎる。
 2時間の休暇届を思いきって出す。
 コンビニに飛び込み,ビニル傘を購う。
 380円の出費だ。
 雨に濡れ乍ら歩くことはかなわぬ。
 何処にするか。
 馴染みの店では,時ならぬ刻の入店の言い訳もせずばなるまいし,会話も億劫な気がする。
 そうか,タウン街か,デパートのようなところににすればよいのか。
 味のあまり非道いのは困るが,中の上ならまあよいとするか。
 目指すは,そんな蕎麦屋である。
 デパート(今は無きSGOである。)の食堂フロアに「やぶそば」があったのを思い出した。
 不味くはあるまい。
 予想通り客はほとんどいない。
 遅い昼食か,小腹が空いたか,先客は年輩の女性が一人だ。
 さて,何を誂えようか,外は九月の雨だ。冷たいほうが好いか。
 ざる,できれば天ざると行きたいところだが,そう贅沢もできぬ。多少,酒も呑みたい。
 品書きの写真で品定め。
 ざるに海老のむき身がついた写真に「江戸好み」とある。
 これにするか。
 まずは,ぬるい酒が呑みたい。
 銚子一本と蕎麦を頼む。
 銚子が升の袴をはいて出てくる。
 「藪」の文字が焼き印で押してある。
 杯は重さを感じないのが心地よい。
 中身の重さだけが指に伝わるものが優れていると思う。
 暑い季節はの燗酒は薄手の白磁がよく似合う裏返すと染付けで「李」としてある。
 徳利を傾け空になるとき,そっと裏をみると丹山窯と書いてあった。
 婦人客がぽつりぽつり入ってきては,蕎麦をたぐって,そそくさと出ていく。
 世の男どもは仕事に汗を流している盛りの時間である。
 蕎麦味噌をあてに出してくれたが,これが甘からず,辛からず(どっちやねん,いえ,丁度良いんです(このギャグ無断借用)。)なかなかいけるのである。
 赤味噌とゴマとそば粉あと昆布の出汁が少し入れて練り込んであるようだ。
 1本はこれで呑ませようと言う魂胆かと邪推して了いそうな旨さだ。
 2本目の酒を頼んで,少ししたところで,蕎麦湯を持ってきてくれた。
 午間(ひるま)からこれ以上呑むなと言う親心か。私の口には少し薄いそば湯であった。
 平日のデパートの蕎麦屋なのだ。朝からそう客も来ていないだろうから,大量の蕎麦を茹でたのではあるまい。
 いつも行く蕎麦屋へは閉店間際に行く訳だから,そば湯の濃さも比べモノにならない訳である。
 昼酒特有の酔いが軽く廻って来る。

 ささやか乍らしばし「至福の刻」を過ごした。

 外へ出ると雨は止んでゐた。

(上の駄文は3年前6月に書いたものを改作した。)
--------------------------------------------------------------------
 以上だけでは流石に世間は許さないであろう。
マガジンをうたうからには,米国におけるテロ事件に関してもコメントすべきであろうとする受信者も多いこととは,思うが,軽々に100人中99.9人が述べるであろうコメントをここで繰り返すことが,ふりーはーとの本意ではない。
あえてテロリズムを容認する意見を述べることも,勿論のことする積もりはない。
あらためて,機会があれば,昔の七〇年安保時代のことなどを述べてみたい気はする。
--------------------------------------------------------------------
====================================================================
[ふりーはーとのメッセージ]

● 蜆ラーメン(その後)

--------------------------------------------------------------------
 先々週であったか,酔いに任せてかみさんに作って貰った「蜆ラーメン」のまずさについて書いた。
 まさか追試された方は居ないであろうが,多分誰が作って食してもそうであろう。
 本日は,性懲りもなく,あえて再び蜆麺に挑戦してみた。
 今日もきょうとて,随分なきこし召し様でご帰還なされたと思し召せ!
 例によってよってれいの如く,金曜日の夜は,どういう訳か蜆みそ汁が我帰還を待ってゐるのである。
 九月とは言え,温めるのに若干の時間を要する。
 その間,無駄に過ごすことはないのである。
 夏,食し続けた我がソーメンの残りがあるのだ。
 (あ,ネタが判った方はここで,読むのを止して結構です。)
 「ソーメンを一輪茹でるべし」とのたまったと思ってください。
 「少し柔らかく,ふたふたした感じまでゆがいてください」とお願いしたと想像してください。
 「あ,ここからは自分でやるから…」と,言いました。
 ざるにあけて,水で洗わず熱いままどんぶりに移し,熱くなった蜆みそ汁を注ぎました。
 薬味のネギはかみさんが散らしてくれました。
 結果。
 ラーメンよりうんと味はマシである。
 が。
 イマイチ。
 七味をふったが,イマイチ。
 多分,たぶんですが,味噌を大さじ半分ほど足していたら,イケたと思います。



 蜆VS麺シリーズ,ここに書く書かないは別にして,しばらく続きそうな気配です。
--------------------------------------------------------------------

後記:筆者事情により,またまた手抜きで申し訳ない。
今週も,発行日先行配信させていただきます。ご容赦を。
話変わりますが,先に書いた著名作家の方から先週いっぺんに3冊御著作を恵送賜り狼狽しごくです。うーーーん「W田様」と全て署名入りです。秋の夜長,読ませて頂きます。
 更に,先週号に書いたコルトレーンの一曲を,ピーター・バラカンさんのNHKFMのウィークエンドサンシャイン(毎週土曜日朝8時から10時放送)にメールでリクエストしました(コルトレーン誕生日9月23日にちなんで,放送日22日希望)。多分演奏時間が長いので無理とは思います。小生今一押しのDJ番組ですので,時間が許せばお聴きになってみてください。      ワダ

ふりーはーとメールマガジン バック・ナンバー(写真追加も有)は,
http://www.pluto.dti.ne.jp/~wada/
で,お読みいただけるようになりました。
内容が改変されている場合もありますので要チェック(!?)です。
ふりーはーとメールマガジン ================================== 2001/09/16