フリーランスを辞めて就職
先日10年近くお付き合い頂いたフリーランス仲間が某SI社に就職しました。
年齢的には団塊ジュニア世代である彼はいわゆる就職氷河期の真っ只中に理系の4年制大学を卒業しました。
卒業後は思うような就職先には恵まれず、派遣社員として幾つかの職場・業種を転々としていたそうです。
バブル崩壊後のロストジェネレーションと呼ばれる世代ですね。
IT業界は他の業種に先駆けて景気回復の兆しが見え、1999年頃はITバブルが華やかとなり、IT業界の方々は悪くない状況だったと記憶しています。
筆者が彼に出会ったのはそんな頃で、同じ開発チームに配属されたのが縁でした。
当時、筆者のチームはとにかく人材が不足していて、猫の手も借りたいほどの忙しさでした。
そんな中に未経験ではあるものの、理系4年制大学を卒業した若手が投入されるということでチームのメンバーはかなり大きな期待をしていました。
ところが。。。。。
期待のルーキーはプログラミングどころか、ワープロや表計算ソフトの使い方さえおぼつかない感じで、とても技術者と呼べるような状態ではありませんでした。
更に理系出身者の割にはロジカルな思考が少々苦手のようで、長所を探すのが難しい状態。。。。
平時であれば経験者がサポートすることも可能なのですが、チームもスクランブル状態で殺気立っています。
こんな時の未経験者はとても邪魔です。
正直なところ
(;・∀・) いつまで持つかなぁ。。。
というのが筆者の偽らざる感想でした。
それはチーム内の他メンバーも同様だったようです。
もちろん彼にとっても辛い日々だった様ですが、中学・高校の6年間続けていたという武道系部活動の経験からか、非常に礼儀正しく、ガッツのある青年でした。
彼は少しずつチームのメンバーからの信頼を得、半年もした頃には技術的にはまだまだ未熟ながらもしっかりと自分の立ち位置を確保するほどになっていました。
そんな彼と筆者との付き合いは、プロジェクト終了後も続いていたのですが、彼はJava系システムの開発においてテクニカルアドバイザーという立場で若手技術者の指導にあたる程にまで成長しました。
あのルーキーがそんなに偉くなったのかとしみじみと感慨深くもあります。
フリーランス技術者として今まさに旬であろうと思われる彼ですが、ご家庭の事情で東京を離れることになり、それを機に就職を決意したそうです。
この業界の方なら理解できるかもしれませんが、経験者の再就職というのは実はかなり厳しいものがあり、場合によっては新卒より難しいケースもあります。
技術的な背景はもちろん、プロジェクトリーダーとしての資質・実績、更には人間性に至るまで厳しく問われるからです。
彼から聞いた話ですが、就職活動は
(;´Д`) すっげぇ〜大変。
だったそうです。
それでも彼は、数社から内定をとり、筆者も名前を聞いて驚くほどの超大手さんに就職が決まりました。
SI にも色々ありますがビッグネームです。
ネットカフェ難民やワーキングプアという言葉が世間を騒がせている昨今ですが、彼の例は決して特別な話ではないと思います。
卓越した才能を有していたわけでなく、特別な人脈があるわけでなく、強運の持ち主でもなく、イケメンでもないごく普通の凡庸な若者だったからです。
むしろ筆者の感想としては、人の話は勘違いするし、的外れなギャグは言うしどちらかと言えば天然系ですらあります。
大学卒業後、彼の歩んだ道のりも苦難続きであり、順風満帆とは程遠くありましたが、唯一の武器であるガッツで常に前向きにチャレンジし続けた結果、この業界に確固たる地位を築いている企業に、その一員として迎え入れられました。
不安定な社会環境の中で不遇な境遇にあれば厭世的になってしまうのは誰でも同じだと思います。
彼との付き合いを思い返しながら、少しばかりの遠回りを余儀なくされたとしても常に活路はあるものなんだなぁと改めて思い知らされました。