別姓結婚について by 武

初めて"別姓"という言葉に直面した時
家族の絆、日本の伝統?
典子の意見
さあ、どうしよう
別姓ってどんな方法でやるの
でも子供ができたらどうなるの
悩んでもしょうがない、とにかくやってみよう!
結婚式・披露宴はどうする
俺は後取り息子!
ペーパー離再婚への挑戦
以下工事中

cherry 初めて"別姓"という言葉に直面した時
"別姓"という言葉は聞いたことがあったが、まさかそれが自分に降りかかってくるとは...
独身の頃、典子と結婚の話をし始めたころから、彼女は「名字を変えたくない」と、「別姓にしたい」と言い出した。
別姓という言葉は聞いたことがあるし、そんな結婚あってもいいなと思っていたが、いざ自分のこととなるとやはり驚きを隠せず 彼女を「なんてわがままな奴」と思ったものでした。
家族の絆はどうなる? 日本の伝統はどうなる? と急に封建的考えになったり..
まーとにかく、別姓になりたいという考えをまずはじっくり聞こう、第三者の意見も聞こう、といろいろ自分の考えを整理するため 調べ始めました。

cherry 家族の絆、日本の伝統?
別姓結婚が認められている国は世界的に見ると沢山あるのです。
そこの国では家族の絆はないのか..そんなことはないよな。

実は調べてみると、ここ日本でも明治31年(1898)までは夫婦別姓でも良かったのです。

cherry 典子の意見(記98.2.1)
自分は"関屋"と言う名字でずっと生きてきた。 名前を変えると、まるで今までの自分の築き上げた個性、生き方すべてが "永松"と言う名前のイメージに包含されて、ひとに従属してしまったように感じてしまう。「名は体を表す」って言うでしょう。
結婚してもお互い主従の関係ではなく、平等な権利・主張のできる二人でありたい。
そんなに同一の姓に変えたいなら私の名前に変えましょう。
また、日本には昔から家制度が強く残っていて、"夫の姓になる=夫の家に嫁に行く"というイメージが強くていや!
あなただって私の姓になったら養子に入ったと思われるのヨ。
それから姓を変えるって結構いろいろ手続きがたいへんなんだヨ。

cherry さあ、どうしよう(記98.2.1)
むむ、確かに男女平等という点でも、典子のいいぶんは筋が通っている。
「今後仕事も続けるから名前が変わると影響が出る」という話は聞くが、これはもっと根本的な考えを言っているぞ...
これはもっと勉強しなければ...と言うことでいろいろ本を読みました。


「結婚が変わる、家族が変わる」榊原富士子、吉岡睦子、福島瑞穂(日本評論社)
「別姓結婚物語」諌山陽太郎(創元社)

cherry 別姓ってどんな方法でやるの
現在、「結婚」する場合、それは法律婚と事実婚の2つのうちどちらかと言うことになります。
法律婚とは現在多くの夫婦が行っている「婚姻届を出し新しい戸籍をつくる」方法です。この場合、民法第750条に従い夫または妻のどちらか一方の姓を選択し届けることになります。
一方、事実婚とは、婚姻届を出さずお互い当事者同士が「結婚しているんだ!」と認め合って成り立っています。
別姓結婚をするにしても、このどちらかは必ず通過しなければなりません。...と言っても事実婚の場合は特に何もしなくて良いのですが。
法律婚を選んだ場合でも「通称使用」という方法があります。これは、婚姻届を出し戸籍上改姓するが、生活の上では今までどおりの姓を使うと言うものです。
結婚による改姓は仕事の面でも大きなマイナスが考えられます。最近、日本の会社でも通称使用の認められる会社が増えてきたようですネ。僕の会社もそうですが。
ただ、通称使用では、戸籍上の名前との使い分けを強いられるわけで、結構大変ですよね。 そんな人たちは「ペーパー離婚」という手段にでることもあります。
すなわち離婚届を出してしまうのですが、それは"ペーパー"、紙の上だけの離婚なので実態としては「結婚している」ことに変わりはない、法律婚から事実婚へと言うわけです。

cherry でも子供ができたらどうなるの
事実婚のカップルに子供ができるとどうなるのでしょう?
法律上は籍を入れていないため、母親の姓になり、その子は婚外子、即ち非嫡出子(ヒチャクシュツシ)となってしまいます。
この非嫡出子(そもそもこう呼んで区別すること自体気に入らない)いろいろ法律上の差別があります。
まず相続権は嫡出子に比べ1/2の権利しかない。
また、戸籍、住民票の続柄欄には嫡出子は「長男」・「長女」とか記載されるのに、非嫡出子は戸籍上は「男」・「女」、第三者でも入手できる住民票上は「子」となりプライバシーの侵害にもなります。
そもそも母親からすればすべての子は嫡出子ですよね。
...で、父親であると認めさせるために「認知」しなければならないし、また、父親の姓にしたい場合はそのうえさらに家裁に氏の変更許可をもらわなければならいないのです。
それでも非嫡出子はついてまわります。
こんなのはたまらん!とばかり、必要な時だけ結婚し、すぐペーパー離婚というのを繰り返すカップルもいると言うこともわかりました。

cherry 悩んでもしょうがない、とにかくやってみよう!
Tenkoの言うことも確かに正論だ! どうなるかわからんけど、悩んでいても始まらない。
どんな事になるのやら、とにかくやってみよう。と言うことで婚姻届を出さない事実婚で始めることにしました。

結婚式・披露宴はどうする
事実婚と言ってもやはりけじめをつけたい。結婚式・披露宴はやりたい。でも金はなるべくかけたくない。
まずは結納。
あの箪笥の肥やしになるような意味のない結納品なんて省略。それから形式的な仲人もやめ。結納ではなくて、両親顔見せ会にしよう。
結納金もやめ、婚約指輪もやめよう。っと思ったが、一生に一度のこと、これくらいケチるのはやめよう。
そして結婚式。Tenkoも言ってたが、○○家、○○家の結婚式というのは、いかにも家と家の結びつきが前面に出て、本来僕らが主役なのにおかしいな。○○家はやめて二人それぞれの名前で行こう。
会社の上司も会社のくだらない宣伝から始まるし、会社関係呼んだらきりがない。親戚だけで充分だ。
なるべく手作りの披露宴にしようっとTenkoの意見。賛成!
招待状、席次表も自作にしよう。進行役はプロを頼むか、でも、ひな壇の上でただ黙っているのは止めよう。僕らのための結婚式、僕らも参加しなきゃー。
一言づつ、僕らのポリシーみたいなこと話そうや!
あとは、結婚指輪か、本当にお金がかかる。
っとその時Tenko「友達で彫金やってる人を知っているヨ、その人に作ってもらおう」
で、作ってもらうつもりで行ったら、「教えてあげるから自分たちで作りなさい!」
えらいことになった。乗りかかった舟、やりましょう!
ふー本当に大変です。

俺は後取り息子!
いつからだろう? 小学生ぐらいか、中学に入った頃からか、両親からよく言われつづけてきた言葉。 「あなたは永松家の後取り息子なんだから!」。
高校受験の時、大学受験の時、よく言われた。 そして結婚の話がされるようになってから。
どうも父親が長男で、その長男の子の長男が僕だから。 長男が永松家を継ぐと言うことらしい。 この「後取り息子」は頭がよくて、立派で、当然子孫を繁栄しなくてはいけない...らしい?
だから結婚したら子供を作り、永松の名を残しなさいと! いまでも田舎の親戚のおじさんやおばさんに久しぶりに会うと、そういう話題。
実はこの事について、まだきちんと僕らの意見を親に説明していない。
家制度が廃止されたのだから、家を継ぐというのは全然ピンとこない。
だけど実は僕は結婚する前から、結婚の目的の一つは子孫繁栄だと思っていた。 だから結婚したら子供を作るように努力するのは当然だと思っていた。 Tenkoに会うまでは。

Tenkoの考えは違っていた。 結婚は子供を作るためではない。 子供を作って、自分たちのやりたいこと犠牲にして、誠心誠意育てることにエネルギーを注いでも、いつか子は自立し親から離れる。
子供を生まない選択だってあるのよ! 結婚って子供がどうのではなくて、いかに二人協力し合い、嬉しさ、楽しさ、悲しみを分かち合い生きていくか だと。
「後取り息子」という言葉は嫌い。 でも、子供の名前がどうなろうと、いまはそこまでTenkoの考えに全面的に賛成できない。
女性が働いていても子どもの産める社会的バックアップ、切に願ってやみません。 男だって育児休業が当然のこととしてとれる世の中に、早くなってほしい。
でも子どもを産むことを義務づけるなんてことは絶対しない。 自然に出来ればそれでいい。 出来なくてもそれはそれでいい。

ところで、この前のいとこの結婚式でまた言われた、「子どもを作らないと、永松家がつぶれるよ!」
永松家のことはどうでもいい! でも子どもは出来たらほしいなー! Tenko早く試験合格して!

ペーパー離再婚への挑戦(記99.1.17)
別姓夫婦の人達は大勢います。夫婦別姓をテーマにするホームページも随分増えてきました。
そんな中、夫婦別姓のための「ペーパー離再婚のすすめ」で紹介されている、従来の姓で住民票など必要なときだけ離婚をしその後すぐ再婚するという方法に共感し、僕らもやってみることにしました。

なぜやるか?
一つは配偶者特別控除をうけるため、そして、民法がいかに不合理であるかを主張するためです。
配偶者特別控除はその年の12月31日現在の戸籍の状況により決められることから、年末に婚姻届を提出し、年明け早々離婚届を出そうと考えました。
婚姻届、離婚届には証人の署名捺印が必要なので、この話をそれぞれの親に話したところ、「戸籍に傷をつける気か?」といきなり反対意見。
事情を説明しても一度頭に血が上ってしまってはもう押さえは効かず・・・
しばらく時間をおいてから再度挑戦。 結局、粘り勝ち。
「それもひとつの考えだ。 だたし、周囲に恥じぬ責任ある行動をとること!」と注意書き付きながら、なんとか説得に成功。そして年内に婚姻届をめでたく提出しました。

さて、これで税制優遇は受けられる。 年を越して次は離婚届。
うーん、離婚届の署名は結構大変そうだ。 また、蒸し返しそうな予感・・・
考えてみれば同じペーパー離再婚でも、結婚してすぐ離婚より離婚してすぐ結婚のほうがイメージ的にはいいよな。
まずは必要な時だけ離婚のパターンにしようよ・・とTenkoと相談。
OK、暫らくこのままにしよう。
いままでのように事実婚のままならともかく、戸籍に影響ありとなるとこれだけ反発を食らうとは。
やはり戸籍制度は根深いのですね・・・。
でも、本当に理解ある親を持っていて救われます。
cherry 工事中

以降工事中です。


このページのTOPに戻る

トップページにもどる