ヘルメットとサングラス



 パラグライダーに何故ヘルメットが必要なのか? そう思う人もいるかと思います。しかし例えばバイクでノーヘルで走っている人がいないように、ノーヘルで飛んでいるパイロットはいません。
 なぜなら、ノーヘルで飛ぶのはとってもカッコ悪いからです。というのは冗談で、やはり万一の事態に頭部や顔面を保護するために被っているのです。
 では万一の事態とは何か。それは例えばハードランディング。足からふわりと着地するのが普通ですが、操作を誤ったり躓いたりして転んでしまう場合があります。そんな時にまず守らなければならないのが頭部。あと何らかの要因で、本来の着陸場所に届かずに森の中に降りてしまうこともあります。そんな時、木の枝から顔面を守るためにもヘルメット、それもフルフェイス型が有効というわけです。

ヘルメット  ところでパラグライダーに使うヘルメットはバイクと同じく、半キャップ型からフルフェイスまで、様々なタイプがあります。もちろんバイク用や自転車用のやつを流用してもいいのですが、多くのパイロットはパラ専用のタイプを選んでいます。それはパラグライダーでは直接肌で風を感じ、しかも視界が広いことが要求されるからです。パラ専用のヘルメットはバイク用のそれと比べ軽量で、周りの音が良く聞こえるように出来ているのが特徴です。値段はフルフェイス型で2〜3万円といったところです。

 そしてもうひとつ、あった方がいいのがサングラスです。これは「眩しさを軽減する」という本来の目的にも役立ちますが、それ以外にも効能があります。パラグライダーの飛行速度は時速30〜40キロ程度で、フライト中は当然のことながら常に正面からそれだけの風速の風を受けています。顔面もその風にさらされるわけですが、裸眼だと風が眼にしみてしまうのです。(コンタクトレンズ使用者はそれが顕著になる場合が多いです。) そこで眼の保護のためにもサングラスが必要というわけです。

 ところで普通、フルフェイスヘルメットにはゴーグルという組み合わせが多い(例:オフロードバイクやスキー競技)ですね。前述のフルフェイス+サングラスという組み合わせは、他にはあまり見たことがありません。ただしパラグライダーの世界では、より広い視界・顔に当たる風の感じやすさを重視してゴーグルよりもサングラスを使用する人が多いようです。





もどる