救急法の諸原則と迷信

7. 背骨を折ったら麻痺が出る? これは大間違い!!




 さてさて、次はコレだよ。


7.背骨を折ったら麻痺が出る? これは大間違い!!

 これはずっと後になって脊椎骨の骨折のとこで詳しく話すけど、パラではとても大事な事だから、ここで簡単に説明しよう。

 皆は背骨を折ったら、即麻痺が出ると思ってやしないかい?
 それは大間違いだよ!!

 背骨を折ったら、麻痺が出る場合と出ない場合があるんだ。

 だから逆に麻痺が無いから背骨を痛めてないと思ったら、大間違い。
 これはとても危険な判断だから、よくよく注意してちょうだい!

 麻痺が出るとか出ないとかいうのは、脊髄と言われる神経の束が傷つくかつかないかの問題なんだが、背骨イコール脊髄ではないんだよ。
 背骨を傷めても、脊髄が傷ついてなければ全然麻痺なんか出ない。

 しかし、しかしだよ!
 麻痺がないから大丈夫と安心して歩かせたり、乱暴に扱ったりすると、折れた背骨の骨片が脊髄を傷つける可能性だってあるんだ。そうすると元々無かった筈の麻痺が出てきてしまう事になる。
 こういう時は、救急法の一番最初の原則「疑わしい時はそのように」が適応される、一番重要な部分と言ってもいい。

 絶対に間違えないでね!!



ページ最終更新:1997/9


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