救急法の諸原則と迷信

4. 折れた骨はそのままで




さささ、又続きますよ。

 前回では救急法の諸原則で、1疑わしい時はそのように 2騒ぐヤツは後回し 3なんでもかんでもライスライス という話をしたが、どれもこれも大事なことばかりだから、良く記憶しておいてね。

 特に1の「疑わしい時は」という原則はどのような場合にでも適用される、最重大原則だから、絶対に覚えておいてね。
 それと3の「なんでもかんでもライスライス」という原則は、どのような形での出血にも応用できる方法だから、これもすごく重要だよ。

 でもって今日は 4.折れた骨はそのままで、というのと、5.出血は押さえろ押さえろというお話(次項)をしよう。


4.折れた骨はそのままで

 勿論これはホットケという意味じゃないよ。

 骨折の手当てで又詳しく説明するけど、折れて変形した骨は動かしちゃいけないって事なんだな。
 要するに折れて変形した骨にギブスを当てる時は、その形のままに固定するって事だ。 後を正しく矯正するのはお医者さんに任せて、救急法では変形はそのままにしなくてはならない。

 これはどういう事かと言うと、市販のギブスで空気を吹き入れて固定する、簡単なギブスがあるんだ。
 簡単で安価で軽量、言うことないんだが、ただ一つ副子(ギブス)の形が正しい骨の形になっているから、折れて変形している場合は矯正してしまう事なんだ。

 これは良くない。

 骨折って言ってもちょっとヒビが入ってる程度から、完璧に折れて離れて曲がっている場合まであるから、一概にダメとは言えないけれども、それなりに限界があるって事を忘れないでね。

んじゃ、次へ行こう...



ページ最終更新:1997/8


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