独り言4(ストラップにこだわる)



 ストラップというのはご存知のように、カメラに取り付けて首から下げたり肩に掛けたりするのに使うベルト状の紐のことです。
 コンパクトカメラ付属のストラップだと手首に通すことしかできないタイプがほとんどですが、さすがに一眼レフ付属のストラップなら、ちゃんと首から下げられますね。

 しかし通常、カメラに付属しているストラップは安物で、なんかチープな感じの細いナイロンのヒモ状だったりするのがアリガチです。
 そんなストラップでカメラを首から下げると、細いために首回りに食い込んでカメラが余計重く感じてしまうなど機能的に満足できないのが欠点です。
 そこで、このストラップをもっと幅広でしっかりした作りの別売品に付け替えている人も多いようです。これは機能面以外でも、見かけがカッコ良くなるという利点があるからかもしれません。



OPTECストラップ

 ちなみに私が使っているのは、この米国 OP/TECH社製の Pro Loop Strap です。
 首に掛かる部分が幅広のネオプレーンゴム製になっており、メーカーの謳い文句にあるように 50%も軽く感じるかどうかは別としても、首からカメラを下げた時の掛け心地というか安定感は最高です。また、裏側は滑り止めの突起が設けられているため肩にストラップを掛けた場合でもずり落ちにくくなっているなど、機能性は満足のいくものです。
 しかし、私がこのストラップを気に入った一番のポイントは他にあります。それは右側の写真にあるように、プラスチック製バックルでストラップの取り外しが簡単にできるという点です。

 というのも このOP/TECHのストラップ、首から下げる場合はとても具合がいいのですが、空撮を行なうためにウェストバッグ等にカメラを収納する際、幅広のネオプレーン部分が実に邪魔になるのです。この場合のストラップの役目は首に下げるためではなくカメラの落下防止にあるため、幅広のストラップは不要です。

 言い換えると、地上の撮影に用いるぶんには実に機能的なストラップなんですが、空撮の場合はもっとシンプルでカメラの取り回しに邪魔にならないストラップの方が有り難い。
 そしてそんな時、このストラップのようにワンタッチで幅広の部分が取り外せ、別の(空撮用の)ストラップに交換できる仕組みになっているのはとても便利だというわけです。



細いストラップ


 では空撮用のストラップには何を使っているかというとコレ、カメラを買うと付属してくる例の細いストラップです。(もちろんカメラ付属のものでなくても、ナイロンベルト状のものなら何でも可。) しかし空撮用という観点から見た場合、その実力は侮れないものがあります。
 その一番の利点は、細いからウェストバッグ等への収容時・空中でのカメラ操作に邪魔にならないこと。それに風の抵抗を受けにくいことから、バタバタしないという点も見逃せません。

 空撮用のストラップの役目は万一の際のカメラの落下防止にありますから、カメラの重量に十分耐える強度があれば、あとはコンパクトな方がいいということになります。
 その理屈で言えばアクセルラインに使うような細いナイロンロープでも構わないはずですが、後は個人的な好みですね。私の場合、大事なカメラにナイロンロープというのは気持ち的に納得できないものがあった(笑)ので、ストラップにしました。長さ調節もできますしね。

 ところで書きながら思い出しましたが、ケブラー等で芯が強化されたカールコード (電話機と受話器を繋いでる電線みたいに常時はコイル状になっていて、引っ張ると伸びるやつ)なんかを空撮用として使ってもいいかもしれません。
 いずれの方式にしろ、写真のようにバックルで分離したOP/TECHストラップのカメラ側に、ナス環を用いて空撮用のストラップを接続すれば準備完了です。


 もちろん、カメラをウェストバッグ等に収納せず、首から下げた状態のままテイクオフして空撮する場合はいちいちこんなことする必要はないと思います。また、主に空撮にしか使用しないカメラであれば細いストラップを付けたままにしておいても全く支障ありません。(実際私もそうしているカメラがあります。)
 しかし空撮だけではなく普段の撮影でも同じカメラを使う機会の多いのであれば、使い心地の良い幅広のストラップが使える利点が生きます。
 用途に合わせて選択すると良いかと思います。
 (1999.11)





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