機材紹介(1) カメラボディ(PENTAX MZ-5)



 そういえばこの「空の写真集」、写真を掲載する個人のWebページでありながら使用している機材の紹介がないことに気付きました。そこで、遅まきながらお約束の個人的所感を書いてみたいと思います。

 私は35ミリ一眼レフカメラ機材としてペンタックスカメラを中心にして、純正レンズおよびレンズメーカー製レンズを使用しています。そこで特によく使う機材について、お勧めできる項目を中心に書いていこうと思います。

 ではまず最初はカメラボディから...


・PENTAX MZ-5

PENTAX MZ-5ボディ

 小型・軽量でありながら本格的な機能を備えたカメラとして、ペンタックス一眼レフの中核を成すMZシリーズ第1弾のカメラ。それまでのペンタックスカメラの中心機種はZシリーズという比較的重量級のものだったのですが、1995年11月に発売されたMZ-5は中身こそ最新のAFカメラですが、昔ながらの操作系(ダイヤル式のシャッタースピード設定など)を備えていました。

 購入してまず思ったのは、操作が直感的にわかりやすいことでした。
 電子化が進んだ最近のカメラは、「○○ボタンを押して××モードにして、□ボタンを押しながら△△に切り替える」なんて操作が多いんですが、このカメラはそんな操作は最小限に抑えられていて、説明書を見なくてもだいたいの操作ができてしまいます。

PENTAX MZ-5ボディ  そしてさらに大きな特徴は、発売当時メーカーが世界最小最軽量と謳っていた、AF一眼レフとしては十分に満足できるコンパクトさです。空を飛びながら写真を撮ることを考えていた私にとって、このコンパクトさには捨て難い魅力がありました。
 もちろん軽量化のためにボディ本体はプラスティック製で、見た目にはそれほどの高級感はないのですが、レンズマウントなど重要な個所は金属製になっているなど、撮る道具としての機能は必要充分でした。

 MZ-5について私が思う目立った長所はこんな感じです。小型軽量なこと,操作系がわかりやすい、何といっても空撮で使う場合はコレが一番重要だと思います。

 ではその他 気になってる点などをいくつか挙げます。

・シャッターが…
 最高1/2000というシャッタースピードはちょっと遅い気がします。
 まあ空撮で使う場合そんなに明るいレンズは使わないし、どのみち絞って使うことが多いと思うので、実際のところこれで充分なんですけどね。ミラーショックも少ないですし。
 ただしそれに関連して、ストロボ同調速度が1/100まで。逆光時の味方、日中シンクロ撮影をするにはチトつらい感じです。
 ついでにシャッター音が小さいのはともかく、その音が何とも安っぽいと思います。(こりゃ完全に個人的な好みの問題ですが)

・オートブラケット機能とか…
 1回シャッターを押すだけで、標準,露出アンダー,露出オーバーといったように、露出値を変えて複数枚撮影するオートブラケット機能がありません。特にリバーサルフィルム使用時にはぜひとも欲しい機能です。まあ、なくても何とかなるもんなんですが...

 目立ったものとしては、このくらいでしょうか...
 ただしこれらについてはその後1997年7月に、MZ-3という後継機が出て解消されました。MZ-3は1/4000までのシャッター速度、オートブラケットや 絞りリングA位置でも使える電子プレビュー機能の搭載、各種操作系の見直しなどが行なわれていて、とても使いやすいカメラになっています。それでいて大きさはMZ-5と同じ。値段が多少高く(MZ-5の定価は\73000,MZ-3の定価は\83000)なりますが、予算のある方はこちらを購入した方が良いかと思います。
(ただ、MZ-5は中古市場では2〜3万円台で売られているケースが多く、この安さは大きな魅力です)


ナス環  ところで私のMZ-5は空撮で使いやすいように、ちょっとした工夫を施しています。(右の写真)
 同梱されているカメラストラップは使わず細いナイロンストラップを使用し、それの片側はパラグライダーパイロットなら誰でも持っているナス環を用いて脱着可能にしてあるのです。

 利点は空撮に使用する際、このナス環をカメラから外してハーネス等に接続すれば、ストラップがそのまま落下防止用の紐になることです。そして幅の細いストラップを使用することにより、風によってバタつくことを防いでいるというわけです。
 カメラを首から下げずに、ウェストバック等に入れて使用している人は、ぜひ試してみて下さい。
 (1999.2)





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