テイクオフ前で粘る

JPEG(69KB) SIZE:640*433
PENTAX MZ-5, PENTAX FISH-EYE ZOOM 17-28mm
2002/2/2 FUJI RVP(Velvia)
- パラグライダーとパイロットを空へと運んでくれる上昇気流は、様々な場所に発生します。同じエリアでも、その場所や強さはコンディションにより違います。このときはパラグライダーの離陸地点であるテイクオフの前方に、弱いながらも時おり上昇気流が発生してました。テイクオフは山の南向き斜面のいちばん上部に作られているので、斜面沿いに吹き上がってくる風の通り道であることが多いのです。
- 離陸直後どうにかしてこの風を捕まえ、高度を上げることにします。滑空機であるパラグライダーは空中に静止することができないため、テイクオフ前の上昇気流帯に留まるために右へ左へとターン(旋回)を繰り返します。狭い空域で休み無く交互にターンをする必要があって忙しいうえ、上昇気流が弱いので無駄な動きはできないし、おまけに山の斜面に近いので緊張するしで、ふつうカメラを取り出す余裕はありません。そこであらかじめヘルメット上にカメラを装着し、空中では手に持ったリモコンを押すだけにして撮影します。
- この写真ではバンクを掛けながらの右ターンで、テイクオフの斜面に突っ込んでいくようにも見えます。が、斜面方向へ向かう右ターン終了後は左へと向きを変えながら斜面に沿うようにして飛びます。そして向こう側の上昇風帯の端まで来たら今度は左ターンしてこちら側に戻ってくる。この右へ左へと繰り返すターンを上空から見ると、数字の「8」を描いているように見えるため、8の字ターンと呼んでいます。
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