- その日、不安定な天気のためにフライトを諦めた私は、家路へ向けて車のハンドルを握っていました。空の至る所に入道雲(雄大積雲)がそびえ、車の進路がその方向と重なると空はどんよりと暗くなり、時折大粒の雨がフロントガラスを叩きます。
- しばらくそんな空の下を走り続け、やっと青空の広がる空域へと達する頃、高く発達したひとつの入道雲を発見しました。雲の下に降っている豪雨が、煙のように見えています。
- 途中にある河原の土手まで走ってから車を停め、その雲を見上げた頃には雨の煙は微かに残ってはいるもののその活動は既に収束しており、雲自体も次第に形を崩しながら消滅してゆくところでした。 青い空と様々な形の雲の広がりの中で、小さくなってゆく雲を強調するために超広角14ミリレンズの広い画角を利用しました。
- 夏の雲、それはいきなりやって来ますが、消えゆくのも早いのです。
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