進化論その3

 では、何が生物に生存競争をさせたのか?

 進化論者は言う。それは、生物の種族保存本能と個体保存本能であると。

 それはどういう意味であろうか。

 同じ仲間を生かしたい、自分も生き残りたい、という本能が生物にはある、その本能が生き残るための戦いを戦わせたのである、と言うのである。さらに彼らは言う。人類も例外ではないと。では、母が子を愛することは? それは種族保存本能であると。では戦争は? それも種族保存本能であると。では同じ本能が戦争して他国の子を殺し、自分の国の子を助けることになる。それでは愛とは、同民族は助けるが、他民族を殺すことであることになる。また愛とは、自分の家族は助けるが、他の家族を殺すことにもなる。そして結局のところ、愛とは自分を最も可愛がることであり、エゴイズムと同じであり、がめつくなることである。だから他民族を滅ぼすことは正しく、他の階級に属する人間を憎悪し、殺すことは正しいのである。

 だから彼らは大声で宣伝している。武器を取れ、戦え、憎め、殺せ、と。

 これは恐ろしい思想である。しかしこれが無神論者の思想であり、進化論者の考えである。このような憎しみが、人類を進歩させ、向上させてきただろうか。戦争は人々を不幸にし、悲しませ、苦しめてきた。利己主義のぶつかり合いが、多くの人々を苦しませ、社会を暗くしてきた。それらは罪悪である。進化論とは人間の罪悪の正当化である。誰の良心もこんな罪悪を正しいとすることはできない。

 この罪悪のために人類は滅びつつある。そして、その罪悪があなたの人生をも破滅させるのです。あなたはこの罪悪を正当化することができますか。できるはずはありません。

 どこかが間違っています。この思想の出発点が間違っているのです。すなわち、神が存在しないとするところに誤りがあります。

神のご存在について考えてください。