活発な噴煙活動を続けている十島村諏訪之瀬島の御岳(おたけ)は十二日、約千bの高さまで噴煙を上げた。
調査した鹿児島県消防防災ヘリがとらえた。
同日午前、ヘリで現地に向かった鹿児島地方気
象台職員らが同十時十分
から約二十分間、上空か
ら調査。同乗した京都大
学防災研究所付属火山活
動研究センターの井口正
人助教授によると、昨年
十二月十九日に噴煙が確
認された新火口(御岳火
口東側斜面上側)から灰
白色の噴煙を上げているのを確認した。
調査時は比較的活動が
穏やかで、噴煙の高さは
火口から七百−千bほど
だったという。 同村役場は十一日午後
七時ごろ、噴石が上がっ
ているのを確認。島内の
集落では多量の降灰を観
測しているという。同日、
平島小中学校諏訪之瀬島
分校の福本淳一教諭は、
「授業中、ザーツという
音がしたので雨かな、と
外を見ると、木の葉に灰
が降る音だった。子供た
ちもこんなのは初めてと
驚いていた」と話した。
同村役場は昨年末から
火口の半径二`以内を立
ち入り禁止にし、島民に
注意を呼び掛けている。
同気象台によると、噴火
に伴う火山性微動が断続
的に発生しているが、十
二日正午現在、島内では
有感地震はない。
|