蹴球観戦記2002 vol.4

10:J1 1st 第6節 広島×横浜M(4.13 広島ビッグアーチ)

広島 0−1 横浜M
0−1

AM4:00 落石邸
 あー眠い。遅番上がりの翌日はまだまだ寝ていたいのだがそんなわけにはいかない。これから広島に行かなければならないからだ。広島に行く目的はビッグアーチで行われる「広島×横浜M」を見に行く事である。もっとも真の目的はきょん氏に頼まれたストラップをyuckham氏に届けるというものであった(4.7横浜M×G大阪参照)。
 試合開始の14:00に間に合うためには新幹線など余裕のある方法もあるのだが、如何せん金がない。今回乗る6:55のJAL広島行きは特割運賃12500円。新幹線はおろか深夜バスにも引けを取らない低料金なのである。
 風呂入って眠気を飛ばして空港へと向かった。最寄の電車は始発の一つ後(5:35)だった。

AM6:25 羽田空港
 意外と早く着くものである。てゆーか、飛行機の場合これ以上遅れると飛び乗るわけにも行かないので非常にまずいのである。乗り遅れない事を確認してふと思った。
「もう一本早く乗れば石垣直行便(6:30発)も間に合うじゃん」
なぜか心は広島でなく来年の沖縄に飛んでいた自分であった。
 チェックインも無事完了しゲートをくぐる。
「ピンポーン」
 うっかりポケットに鍵を入れっぱなしだった。腕時計も外してもう一度ゲートをくぐる。
「ピンポーン」
 …おい(汗。体をまさぐられながら、どうも原因はベルトの金属部分にあるらしい。結局、金属探知機で体をまさぐられる事になった。とりあえずアウェーの洗礼なのか?
 飛行機は5分遅れの7:00に羽田を発った。その途端一気に深い眠りに入った。次に気がついたのは広島に着陸した時の振動だった。

AM9:00 広島駅
 8:00に広島空港に到着後、高速バスで広島駅へと向かった。ちなみに前日お金を下ろしそこなったので財布の中身は3000円しかない。相変わらず無計画な旅である。高速バスは広島駅新幹線口に着いた。のちほどここから出る横浜行きの深夜バスで帰ることになっているのでこの場所を頭に叩き込む。その後中央口のほうへ移動。近くの郵便局で財布の中身を補充、ぶらついてみた。
 yuckham氏から教えてもらったお好み焼き屋「麗ちゃん」は準備中で開店までまだ間がある。ということでとりあえずビッグアーチへの予習という事で広島バスセンターまで行ってみる事にした。
 路面電車は見たことがあるのだが乗った事はまだない。東京の路面電車も未経験なのである。そんな初めての私を迎えてくれたのがサンフレッチェペイントの車両。未だマリノスケバスには乗った事がない自分だが、ここではなかなかいい引きをしている。もっとほかの事で活かして欲しいものである。
そんなに走っているわけじゃないんですね。
 15分ほどの乗車で紙屋町に到着した。そこでバスセンターのあるそごうを確認、あとは少し周辺をぶらついた。いきなり度肝を抜かれたのが広島市民球場。ノリがちょっと低いビルという感じで、かなり近くまで行かないとその存在がわからないのである。左を向くと原爆ドーム。もうちょっと行くと広島城。広島市はテトリス得意じゃないかなと思ってしまうほどの詰め込み具合だった。
 広島駅にバスで戻る(なぜか5分で戻れた)と三ツ沢まりの氏から電話が来ている。そういえば自分、前日チャットに伝言残していたんだった。
[業務連絡]明日広島ビッグアーチに来ていたら連絡ください。一緒に観戦しましょう。」
 まぁ、
先週ノリで行くと話していたが、現実問題そう簡単に来れるわけないもんなぁ。多分無理になったとの報告だろうと電話を取ってみると電話口のまりの氏曰く、
「今、広島にいます」
 (笑)。やはりネタ系サイトの方々は導かれやすい運命にあるのだな。しかし午前3時からの決断は漢気溢れて、っつーかイっちゃってるぞ(笑)。
 合流後はまず腹ごしらえとお好み焼き屋「麗ちゃん」に向かったのであった。

AM11:15 お好み焼き屋「麗ちゃん」
 「麗ちゃん」は既に大繁盛。客の入れ替えもスムーズでそんなに待たずに席に着く事が出来た。注文したのはイカ・エビ・肉・そば全部入ったスペシャルなやつ。カウンターの前で店の人が流れるような手さばきで注文をこなしていく。生地を伸ばしキャベツと共に焼き、別の方で玉子とそばを焼き、またもう一方で海鮮の具を焼く。そしてその3つをテンポ良くあわせる。絶対に真似できない芸当である。こうして私たちの前に運ばれたお好み焼きは非常にボリュームのあるものだった。生地が薄い反面入っている具はまさにてんこ盛り。感嘆の声をあげるのみである。あまりにも美味しいので言葉も出ずにもくもくと食っていると、店のおばちゃんの注文のコール。
 「…ネギ入り…そばダブル…」
 何なんだ?メニューになかったぞ。奥が深いと感じさせる一瞬だった。次回は勇気を出して言ってみよう「ネギ」と。

 お好み焼きを満喫後、いよいよビッグアーチへ向かう事にした。
 路面バスに乗って2人話す事は新しい横浜市長の事。今広島にいるとはとても思えない状況である。つーか横浜でも普段会わないのになぜここで会えるのだろうか?
 先ほどと同じ紙屋町で降りた後そごうの3階にあるバスセンターに行った。何故3階?そこからセントラルシティこころ行きのバスに乗り、Aタウン中央で降りるという計算なのだが、バスの行き先表示がおかしい。まったく違う名前なのである。それでも時刻表の表示ではこれで正しいので乗り込む事にした。しかも始発駅なのに整理券番号は8番。やっぱ、アウェーの洗礼ってやつですかい?(なお乗車後運転手さんから訂正があった)
 ちなみにそごう3階(ここ重要)にあるバスセンターから見た広島市民球場。うまく言えないけど何か凄いよ(笑)

 俊輔ギャルと共にバスに揺られて10数分、目的地であるビッグアーチのあるAシティ中央に到着した。

PM0:30 広島ビッグアーチ
 Aシティ中央は新興住宅都市といった感じ。地元で言うなら緑園都市(横浜ローカル)。まだまだ発展途中だが時間をかければいい街になるのではと思った。しかし市内からのアクセスはちと不便。わたしもyuckham氏のアシストが無ければいつ到着できるか分かったもんではなかったのだ。ともかく、バス停からビッグアーチに向かって歩き始めた。
 行く先々に立っている旗を目印に歩いていくと競技場が見えてきた。ぱっと見は公園の中にある国立競技場といった感じ。入ってみてもなるほど国立競技場にほんのり似ている感じがしないでもない。競技場に入ったときチラシやらマッチデーなどいろいろなものをもらうのだが、応援用にとサンフレッチェの刻印されているしゃもじも頂いた。アウェーの洗礼ならず歓迎だな。ピッチ上では広島皆実女子とどこかの女子の試合が行われていた。ちなみに今まで広島皆実を「ひろしまかいじつ」と読んでいたのはまた別の話。

 画像を見ても分かるようにとてもいい天気である。しかもいつもの屋根付き横国、東スタと違い陽の光がもろにくる。帽子を忘れたのは痛かった。まぁサングラスがあるので良しとしよう。レプリカも着用済み。あとは時間までビールだ。
 yuckham氏とは試合終了後に会う事になっている。事前のメールでB6ゲートにいるということは教えてもらっている。そのB6ゲートというのはもろサポーター席、こっちで言うところのゴール裏。…ゴール裏の人だったのね(汗)。気分的には広島が勝った方が会うには都合がいいのだが、残留を目指すわがマリノスにしてみたら俊輔のいる試合は落としたくない。ということで横浜の辛勝を祈ることにした。だから試合前のメールも「いい試合にしましょう」という当り障りの無いものにした。本当は「If you smeeeeeeeeell what the 俊輔 is cookin'(俊輔坊ちゃんの妙技を味わいな)」と書きたかったのだが。なんて謙虚なんでしょう。

PM2:00 試合開始(いつものように箇条書き)
・主審布施に危険な香り
・いつものように攻められているがいつものように守っている。
・開始15分過ぎ、恒例の俊輔とウィルのフリーキック劇場。長い話し合いの後、見事俊輔が決めて横浜先制。その後はウィルがフィリーキックに絡む事はなし。まりの氏との話し合いの結果「俺王様のフリーキックゾーン(略して俺レンジ)から外れると俺王様は蹴らない」という結論に達した。
・暑い
・寝違えた清水の代わりにスタメン入りした木島。清水との差は歴然。頼むから考えて走ってくれ。

 試合も既に後半ロスタイム。「布施のスットコ審判ぶりもあったがまぁ俊輔の1点のみなら、広島やぶれてもyuckham氏そんなに機嫌悪くはならいよなぁ」と考えていたところに、ロスタイム間際に交代出場の久永が移籍初ゴール。悲しい性よ横浜のゴールで立ち上がっての大絶叫。だけど、頭の中は試合後のご対面の事で頭がいっぱいでひたすら「やべ〜よやべ〜よ」と思っていた。
 でももう少しロスタイムが続けば広島の反撃があるだろうから気も紛れるだろう…思ったら試合終了の笛の音。
「へ?終わりっすか?」