日本通信教育連盟  

コラム「たかが競馬というけれど」連載第61回〜第65回


連載第65回・チアズシュタルク出世レース共同通信杯勝利
(2002年2月5日)
 2月3日の共同通信杯で桜花賞馬チアズグレイスの全弟チアズシュタルクが 1番人気に応えて重賞初勝利。4戦2勝2着2回としてクラシック候補に名乗りをあげた。

 レースはサンヴァレーが後続を大きく引き離して逃げる展開。 直線に入っても5〜6馬身リード、しかし見た目よりもペースが遅くて余力十分。 中団でじっと我慢していたチアズシュタルクは、直線半ばで前があいたとたんにエンジン全開、 稍重の馬場をものともせずぐいぐい伸びてクビ差捕らえた。好内容。

 今年の3歳馬は粒ぞろいで、朝日杯のアドマイヤドン、 京成杯で同着だったローマンエンパイアヤマニンセラフィムの3頭が無敗の重賞馬。 モノポライザーモンテブライアンらこれから重賞に出てくる馬もいるし、 ラジオたんぱ杯で人気のアドマイヤマックスを抑えたメガスターダムは 2月10日のきさらぎ賞に出てくる。昨年のように有力場のリタイアがなければ この春の牡馬クラシック戦線は大いに楽しめそう。

 共同通信杯はナリタブライアンやエルコンドルパサー、昨年のジャングルポケットなど、 ここ10年の勝ち馬から5頭のG1馬を輩出している出世レース。 これを勝ったチアズシュタルクにも少なからず期待していい。

連載第64回・朝日杯3歳S馬メジロベイリー復帰
(2002年1月31日)
 一昨年の朝日杯3歳Sを勝ったメジロベイリーが2月2日の白富士Sで復帰予定。 そのG1勝ち以来1年2ヶ月ぶりのレースになる。

 メジロベイリーは、メジロブライトの半弟で父がサンデーサイレンスという良血で、 ジャングルポケットマンハッタンカフェら、強いと言われている世代の2歳チャンプ。 初勝利までは4戦を要したが、未勝利勝ちの次走にG1制覇というセンセーショナルな勝ち方をして、 その後のラジオたんぱ杯3歳Sで好走したアグネスタキオンクロフネ らとの対決が期待されたが、故障してここまで休むことになってしまった。

 朝日杯3歳Sはミホノブルボン、ナリタブライアン、バブルガムフェロー、グラスワンダーなどを 輩出した出世レースだが、なぜかそのレースの直後あるいは数戦後に故障してしまう馬が多い。 メジロベイリーもその宿命を背負ってしまったわけだが、 もう1つのデータとしては、前述のスーパーホースはもとより、 過去10年のこのレースの勝ち馬はその後必ず重賞を勝っている。 1月27日には1998年の勝ち馬アドマイヤコジーンが、 朝日杯後の故障から復帰して13戦目となった東京新聞杯で10番人気を跳ね返して勝った。

 2〜3歳の成長期を棒に振ってしまったのは痛く、すぐに好成績は期待できないが、 過去のデータはメジロベイリーを後押し。 なんにしても、今回の復帰戦をいい形で迎えてほしい。そして重賞やG1の舞台へ。

連載第63回・京都牝馬ステークスが熱い
(2002年1月25日)
 1月27日の京都牝馬Sがおもしろい。各馬とも一長一短で人気が割れそう。 こういうのをあてると気持ちいい。

 実績馬にはそれぞれマイナス要素がちらつく。 エアトゥーレは3連勝中で本格化気配だが阪神牝馬S、京都牝馬Sを連勝したのが G1馬ノースフライトだけというのが気がかり。 重賞2勝を含む9勝馬ビハインドザマスクは阪神牝馬S5着から 得意の京都で巻き返しなるかだが、58キロが厳しい。 タイキポーラは昨年のマーメイドS勝ちが光るが近走いまいち。 エイシンルーデンスは昨年の中山牝馬S勝ちのような忘れた頃の単騎逃げがあるかどうかだが、 あてにはしずらい。

 一方、格下だが調子のよさそうな馬が豊富。 強い4歳世代ダイヤモンドビコーは休み明け2走目で上昇気配。 タイキトゥインクルは前走ターコイズSで遅ればせながら4勝目。 6歳だがキャリア10戦で上昇の余地あり。53キロが魅力。 ジェミードレスは何度か重賞に格上挑戦してあと一歩の好走を見せている。 前走準オープンを勝ってオープン馬の仲間入り。確実に力をつけている。 フサイチユーキャンは前走ようやく準オープン勝利。遅れて来た素質馬。

 ざっと8頭あげたが、難解。実績馬の中からは試金石になるがエアトゥーレか。 先行タイプで展開も向きそう。格下馬では前走勝ちのタイキトゥインクルジェミードレス。この3頭を推奨。 手を広げるなら、阪神牝馬S4着のタイキポーラと同6着のダイヤモンドビコー

連載第62回・待ち遠しい「馬単」「3連複」
(2002年1月22日)
 1月20日の小倉競馬、12レース中5レースで万馬券が出た。 1日の最高記録にあと1レースと迫る波乱の連続で、穴党にはたまらない結果となった。

 今年から、JRAの新馬券として「馬単」「3連複」が新たに発売されることが決まっている。 6月13日の福島開催から導入され、7月13日から全国発売。 どちらの馬券も確率的にはいま発売されているものよりも高配当となるわけで、 今回の小倉のような万馬券連発が増えるかもしれない。

 いまさらだが、現状で発売されている馬券は、単勝、複勝、枠連、馬連、ワイドの5種類。 最もポピュラーなものは、最も高配当となる確率の高い馬連。 これに新たな高配当の2種類が加わると、高配当確率の高い新馬券が売上の中心になるのだろう。 では、馬単と3連複はどちらが売れるのだろうか。比較的単純な馬単が売れる気がするが、 3連複の方が確率的に高配当になるので、そちらも売れると思う。どちらがより売れるかは興味深い。

 買い手としては、とりあえずは馬券の選択肢が増えるので、楽しみが増えることは間違いない。 ただ、流しやBOXなどの買い方や、金額と点数の考え方などがいままでと変わってくるので、 慣れるまでは手探りになるだろう。また、馬単の表裏と馬連とか、3連複とワイド3点BOXとか、 似ている買い方でも微妙にオッズに違いが出ることもあって、気にしていかなければならない。

 これでまた競馬初心者の友達に説明するのがめんどくさくなるという思いもあるが、 なんにしても、新しい馬券の導入は大歓迎で、待ち遠しい。

連載第61回・がんばれマル父
(2002年1月15日)
 1月8日にJRA賞各賞が発表された。注目の年度代表馬はジャングルポケットが受賞。 アグネスデジタルマンハッタンカフェクロフネを抑えて 過半数の票を集めた。しかし、最優秀父内国産馬で過半数を集めたのは「該当馬なし」で、 61%。2位ナリタトップロードは31%しか集められなかった。

 最優秀父内国産馬が該当馬なしはちょっと記憶になく、調べてみたが10年 さかのぼってもなかった。最近では、ダイタクヤマトエアジハードメジロブライトメジロドーベルフラワーパーク、などの名馬が受賞。 今回投票2位のナリタトップロードの成績は6戦1勝。阪神大賞典で復活のレコード勝ち を収めたが、G1成績が天皇賞(春)とジャパンカップ3着、有馬記念10着では、 過去の名馬の活躍には見劣りする。

 そして2002年だが、1月14日まで6つの重賞レースを終えて、 ダイタクリーヴァ(京都金杯)、ローマンエンパイア(シンザン記念、同着)と 2頭の父内国産馬が勝利。フジキセキ産駒ダイタクリーヴァは これで再度G1挑戦のプランが立ったし、サクラローレル産駒ローマンエンパイアは 3戦3勝でクラシックに名乗り。両馬とも今年活躍の可能性を秘める。 また、2001年の種牡馬成績を2歳馬に限ると フジキセキがサンデーサイレンスに次ぐ2位に入っていて、こちらも朗報。

 父内国産馬の活躍は競馬がもりあがる要因のひとつ。 馬柱の父馬欄に過去の名馬を見つけて懐かしんだり、 父内国産馬限定のレースで買う馬を父馬で選んだり。 競馬の楽しみ方の種類を増やす意味でも、父内国産馬にがんばってほしい。該当馬なしは寂しい。

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