第22号

今週のジェフのおすすめは

「月とキャベツ」


 今週おすすめするのは、映画「月とキャベツ」。 劇場公開は1996年。ちょっと古いとか、いまさらなに言ってんのとかいう つっこみもあるかと思いますが、1998年2月2日にWOWOWでやってたもので。 もちろんそれ以前に見て知っていたのですが、今回ここでとりあげようということに。

 この「月とキャベツ」、原案の鶴間香氏が 故・尾崎豊の大ファンで、その尾崎豊の死をきっかけに書いた「眠れない夜の終わり」がもとに なっている。ちなみにそれは第2回札幌映像セミナー入選作らしい。 その原案を、監督である篠原哲雄氏と脚本家真柴あずき氏が脚本化し、 映画化したものが「月とキャベツ」。 主演はミュージシャンの山崎まさよし。ヒロインには真田麻垂美。

 主人公の花火(山崎)はバンド時代にカリスマ的人気を博したミュージシャン。 しかしソロになってから創作意欲をなくし、山の中でキャベツを育てる毎日。 そこへ、彼のファンだというヒバナと名乗る女の子(真田)が現れる。 ヒバナと出会い、共に日々を過ごすことによって花火は徐々に変わっていく。 ヒバナのダンスと花火の音楽が共鳴し、ひとつの曲ができあがる・・・

 山崎まさよしの曲で、One more time, One more chanceという曲があって、 その曲を100分に引き延ばしたらこんな映画ができるかもしれない。 最後に彼がその曲をピアノで弾き語るシーンがあり、ストーリーのすべてが、 そのシーン、その1曲に集約されている。 曲を知っている人はわかるかもしれませんが、とてもせつない映画。 そこで描かれているのは夏の終わりの数日で、その時期に見たほうが いいかもしれませんが、One more time, One more chanceのシングル盤のリリースが 冬だったし、オールシーズン楽しめるかと。

 山崎まさよしの One more time, One more chanceは知っていてけっこうすきだけど、 この映画は見たことないという人にはぜひ見てもらいたい。 そのうちWOWOW以外のテレビでもやるかもしれないし、レンタルビデオ屋さんに行けば すぐ見つかる。「月とキャベツ」、ちょっと季節はずれの感 ありながら、おすすめです。



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