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1999.12.1発行              編集・発行:鴨池公園愛護会
晩秋の雑木林へ出掛けませんか?

 皆さんのおうちでは冬支度はもう済まされたでしょうか? 秋の深まりとともに北国からは雪のたよりが届く季節となりましたが、鴨池公園にも冬の足音が少しずつ近づいているようです。

 夏の間は多くの生き物たちで賑やかだった雑木林も、今はもうひっそりと静まり返り、生き物達はどこかへ姿を隠してしまったようにも感じられます。 でも、そんな雑木林の中で、生き物たちは冬に備えて、それぞれのやり方で冬支度を始めています。 落葉樹が秋に葉を落とすのも、冬に備えるためですが、林床の植物達や小動物たちはその落ち葉の下で寒さを凌いでいます。

 秋から冬にかけてのこの時期、お邪魔にならない程度に、生き物たちの様子を見に行ってみませんか? この季節の雑木林の良さは、何といっても「開放的な気分」になれることではないでしょうか。 木々が葉っぱを落としているので、奥の方まで見通すことができる上に、落ち葉の感触を足元に感じながら歩くのはとても気分のいいものです。

 暖かい服を着たら、鴨池公園の雑木林散策に出掛けてみましょう。 あなただけの「小さな自然発見」があるかもしれませんよ。

by またしても鴨池だよりの発行を遅らせてしまった事務局


しし座流星群観望記 その2 〜長女に学校を休ませて〜

 昨年各地で大騒動となったしし座流星群も、今年はあまりマスコミに騒がれることもなく極大予想日を迎えることになった。 世の中がどう騒ぎ立てようが、私はなんとか「今年こそ流星雨を見たい!」という強い思いで、極大が予想される11月17日から18日にかけて「しし座流星群観望旅行」を計画した。

 しかし今年の我が家には去年と違う事情があった。 それは長女の明莉(あかり)が小学生になっていたことである。 去年は保育園児だったので、それ程躊躇することなく(!?)保育園を欠席させたのだが、小学校は何といっても義務教育である。 「子供に学校を休ませて、それもわざわざ遠くまで出掛けて流れ星を見ることがそんなに大切なのか?」 「 私の趣味の世界に子供を引きずり込んでいるだけではないか?」と最初はかなり悩んだ。 そんな中で私の気持ちが固まったのは、「私達が親であるからこそ体験させてやることができる」ということで妻が理解を示してくれたことと、そして明莉が少し悩んだ後に「学校をお休みしても流れ星を見に行きたい」と言ったことだった。

 いよいよ当日がやってきた。仕事を休む段取りを含め、この日に照準を合わせてきた私だが、残念ながら天気予報は最悪に近かった。 それでも雲間から見える可能性ありということで私は計画を実行したが、やはり天気はどうしようもない。 30分か1時間おきに目覚まし時計で起きて夜空を見上げるが星は見えない。 部分的には雲が切れるときもあったが、それも5分と持たずに次の雲が来て空を覆ってしまう。 「時間が来たら起こすから先に寝なさい」と私は子供を寝かしつけたが、結局子供たちを一回も起こすことなく、無情な夜明けがやってきた。 明莉が目を覚ましたとき、「この次は見えなくても起こしてね」とポツリと言った。 私が明莉の立場だったら、きっと同じことを言っていたに違いない。 「しまった」と思ったが後の祭だった。

 皮肉なことに、太陽が昇るころから天気は回復し始めた。 私達家族は近くにある海辺へ朝の散歩に行き、子供たち一緒に貝がら拾いをした。 家に帰って、長女はその貝殻を標本のように空箱に入れて飾り付けた。 学校の友達に「流れ星を見に行くの!」と笑顔いっぱいに話をしてきた明莉は、最初それを学校に持っていくことを嫌がったが、「星のお勉強ができなかったので、海で貝がら拾いをしたよ」って、お友達に話したらどうかな? という私達両親からの一言で、その貝がら飾りを学校に持って行き、みんなに見せることにした。 幸いにも担任の先生も含めてクラスのみんながそれを見てくれたようで、この貝がら飾りは「流れ星のおみやげばなし」の代わりとなる「おみやげ」となったのである。

 極大日の翌日に昨年より少し多くの流星が見られた程度で、期待された流星雨(流星嵐)は日本では結局見られなかった。(中東から欧州にかけて見られた流星嵐の時間帯に日本は昼間だった。) 空振りに終わってしまった今となっては「何もそこまで...」という後悔の念がない訳ではない。しかし昨年のしし座流星群観望記の中で書かせてもらったように、映像ではなく、自分の目で「ナマ」の自然の姿(今回は流星雨のハズだった)を見せてやることができれば...という思いは今も変わっていない。(懲りないヤツ!)

明莉の担任の先生、わがまま言ってゴメンナサイ!

by いちろう


今後の活動について

* 1月8日(土) 19:30-21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて

* 1月9日(日) 10:00-12:00 竹林整備、施肥、七草粥

  竹林管理の上で施肥はとても大切です。 米糠を竹林の中に穴を 掘って埋める作業は
          ちょっと大変ですが、作業の後、鴨池公園特製の七草粥でお待ちかねの新年会です。
          カンパーイ!

* 2月5日(土) 19:30-21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて

* 2月6日(日) 10:00-12:00 巣箱作り

  みんなでシジュウカラの巣箱を作って、公園の木に掛けます。

* 3月4日(土) 19:30-21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて

* 3月5日(日) 10:00-12:00 雑木林の整備、ゴミ拾い

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日々の暮らしの中で、自然について感動したこと、

心配していることなど、何でもお寄せ下さい。

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編集後記

最近3ヶ月に1回の発行がやっと(というより、ギリギリ!)になってしまった「NEW鴨池公園だより」ですが、形はどうあれ、来年も粘り強く続けていこうと思います。 この「だより」についてのご意見、ご感想、なんでもお聞かせいただければ幸いです。

来るべき2000年が、皆様にとって良い年になりますようにお祈りします。( by事務局 )


 cygnus@mvb.biglobe.ne.jp