戻る

1998.9.1発行              編集・発行:鴨池公園愛護会
第6回全国雑木林会議(in よこはま) 10月31日、11月1日に開催

以前この鴨池公園だよりの記事の中でもちよっとだけご紹介しましたが、全国雑木林会議が今年は横浜で、「まち、人、自然」をテーマに開催されます。(会場は地元の都筑区です!)

鴨池公園愛護会でも雑木林の保全活動を継続的に行ってきましたが、このような動きは全国的にもそれぞれの地域で行われています。その仲間連が一堂に集い、雑木林について熱く語り含うという年に一度のチヤンスです。鴨池公園だよりを読んでくださっている皆さんも是非参加してくださいネ。(当日の概略のスケジュールは下記のとおりです。)

1.日時と場所   1日目 10月31日(土)都筑区公会童

         1日目 11月 1日(日)武蔵工業大学横浜キャンパス

2.スケジュール

         1日目  (午前) 全体会「どうする都市の森」重松敏則氏&中川童年氏

             (午後) フィールドワーク(現場作業)

         2日目     分科会

3.主催     よこはまの森フオーラム/横浜市

4.参加費    会議参加費2,000円、交流会費3,0OO円

5.参加申し込み&問い合わせ よこはまの森フオーラム事務局(tel 045‐212-5835)

        (締切は10月15日、ただし定員6OO名になり次第締切)

日々の暮らしの中で、自然環境に関して、感動したことでも、また心配していることでも、

ご意見、ご感想をお寄せ下さい。 cygnus@mvb.biglobe.ne.jp


前回の活動報告

7月3日(日)鴨池水辺雑木林の手入れ

この日は鴨池の周辺で雑木林の手入れを行いました。この時期になると池の周辺はうっそうとしてきますが、ひとつにはクズが生茂つてくることもあります。また雑木林の下草も伸びてくるのでその勢いを抑えるため下草刈りもしました。

忘れてならないのがザリガ二つりです。参加した子供たちはみんなザリガ二つりに夢中でしたが、これも豊かな生態系を維持するための大事な活動です。

 

8月16日(日)鴨池公園大自然教室

恒例の自然教室は8時半という集合時間にも関わらず多くの参加がありました。前日の夜に雨が降ったので少し心配されましたが当日の天気はOK。今回の自然教室でやったことは次のとおりです。(当日の天気;晴れ、気温:33.8℃)

1.水質調査(化学的酸素消費量CODの測定)と水温測定

2.池の中の生き物調査

  (魚類)ブラツクパス、ブルーギル

  (水生昆虫)ヤゴ(シオカラトンボ)、ミズカマキリ

  (甲殻類)サワガ二、アメリカザリガニ

  (腔腸動物)マミズクラゲ(鴨池で初確認)

3.ベイトトラツプ

  オオヒラタシデムシ(成虫と幼虫)、ペッコウビラタシデムシ、アオオサムシなど

4.見られたトンボ

  オオヤマトンポ、シオカラトンボ、コシアキトンボ、アジアイトトンボ、ショウジヨウトンボ、クロイトトンボ、アオモンイトトンボ、ギンヤンマなど

5,総括 −ちょっと気になる鴨池の生き物たち−

 (1)水の中の生き物たち

去年は見られたメダカが今年は一匹も見られず、一度はいなくなつたハズのブラックパスとブルーギルばかりがはびこる池になつてしまったことが大変気になります。また捕まったヤゴの数も昨年より少なくなっていました。唯一ホッとしたのはミズカマキリが見られたことぐらいで、鴨池の水の中はこのままだとごく限られた種類の生き物しか棲まない貧弱な生態系になつてしまう恐れがあります。(くれぐれもよその池で釣つたブルーギルやブラックパスを鴨池に放さないでください!

 一方で鴨池で初めて「クラゲ」が確認されました。単に今迄このクラゲの存在に気が付かなかったのか、それとも最近どこからかやってきたのかは不明ですが、みんなが「クラゲといえば海の生きもの」と思つていたので、とにかくピックリ! ところがその後の情報では、最近マミズクラゲをペットとして部屋の中の水槽で飼っている人がいるのだとか‥.突然鴨池にマミズクラゲが出てきたのも、このあたりが原因かも知れません。

 (2)見られたトンボ

ヤゴが少なかったのに加えて、トンガの姿もあまり見られませんでした。ブラックパスやブルーギルだけでなく、依然として大量のアメりカザりガ二がいることも影響しているのでしょうか?

 (3)ベイトトラップ

今回も前日にトラップを仕掛けたのですが、夜中にかなり雨が降つたために集まつた昆虫の数は比較的少ないほうでした。しかし今回のニュースはなんといっても、ペツコウビラタシデムシが1匹捕らえられたことです。シデムシの仲間は、指標生物(その場所の自然の度合いを知る目安となる生き物)とされることがありますが、都市近郊で見られるシデムシは殆どがオオビラタシデムシです。しかしまだ林地があるところではそれ以外のシデムシの仲間が見られます。そのひとつがベッコウヒラタシデムシです。このシデムシは胸の部分が赤いのですぐにオオヒラタシデムシと区別が付きます。

自鑑教童に參加したこどもの感想文

「自然教室に参加して」

私は8月16日に鴨池公園の自然教童に参加しました。熱い日だったけど25人くらいの人がきてました。 まずパックテストで水の中に含まれる酸素量を調べました。結果は池の生き物が生きていける酸素がわかりました。 次にザリガ二つりをしました。ザリガ二をつるわけはヤゴを食べてしまうのでザリガニを別の所にうつします。 トンボ池にトンボがとんでいました。来年はもつととんでほしいと思います。 ゴムボートに乗つて、ゴミをアミでとったり、プランクトンネットでプランクトンをとったりした人もいました。鴨池にはたくさんの生き物がいることが分かりました。

荏田東第一小学校6年大島尚子


今後の活動について

*10月3日(土)19:30 - 21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて

*10月4日(日)10:00 - 12:00 雑木林の手入れ 枯れ木、枯れ枝の処理、草刈り

*10月11日 (日) 10:00 - 15:30 森のまつり 柿の木広場にて

*10月31日 (土),11月1日(日) 全国雑木林会議(別途記事を参照)

 


我が家の巣箱

 鴨池愛護会に入り、より自然に注意を向けるようになったせいもあるかもしれないが、3年前、横浜に越してきてから、小鳥たもを随分と身近に感じるようになった。転勤で2年ほど暮らした京都では、周りは田圃や畑に囲まれ、夏になると蛙の声がぐぁ―ぐぁ―とうるさく、鳥の鳴き声と言えば、草むらに巣をつくり雛鳥を守るために威嚇するケリの声ばかりが印象に残っているが、丘陵地で周辺に緑も残るここでは、鳥の種類も多いように感じる。

 休みの朝、いつもより早くに目が覚め、しばらく寝床で外め気配をうかがっていると、近くの電柱で山鳩の鳴き声がした。小さい頃夏休み中を過ごした母め田舎の裏山でよく鳴いていた事を思い出す。東急線の開通とともに急激に東京のベッドタウンとして都会化されてしまったこの辺りであるが、懐かしい里の雰囲気が残っている。

 我が家のごく狭い庭にも鳥達が来てくれるようにと、実の生る山ぽうしを植えてある。まだ背が低いせいか、鳥達には電信柱の方が止まり心地が良いようで、庭先で鳥の声を楽しむことは叶っていない。もう一つ、小鳥を呼び寄せる仕掛けとして、愛護会の活動で作った巣箱が低い板塀にくくりつけてあるが、こちらも鳥達には評判が悪く誰も見向きもしてくれない。「後で取り付けようと一時、物干しのポールに掛けておいた巣箱にも巣を作った」と言う市川さんの話を伺い、試してみたが、腰の高さではやはり低すぎたようである。

 今年の巣箱を2階のベランダでなく庭先の塀に取り付けたのは、いつも巣箱の様子を観察しておきたい気持ちと、2階に巣箱を据えることには子供達が反対であり、彼らが反対するわけがあったからである。

 去年は、巣箱作りも家に巣箱を掛けることも初めてであり、子供と一緒に作った巣箱に家の近くではあまり見かけないシジュウガラが巣を作つてくれるものか自信がなかったが、できるだけ高いところにとアンテナの支柱に据えた甲斐あって、雛に餌を運ぶ親鳥の姿が観察されるようになった。そっとしておいてあげなければと思いながらも、初めてめことであり、家中でわくわくしながら巣箱の中を覗き込んだりしているうちに、親鳥がぱったりと来なくなつてしまった。元気な雛鳥の声も聞こえてこず、数日前には、ベランダの床にまだ目も開いていない雛鳥の死骸を見つけ不安になつていたところであった。

 ベランダの雛は、自己で巣から落ちたので、他の雛達はもう元気に巣立らでいったのだと考えることにした。ところがそのすぐ後、シジュウガラがいなくなつた巣箱にスズメが餌を運んで来るようになつたのである。ベランダで見つけたシジュウガラの雛は、スズメに巣から追い払われて床に落とされたのである。この事実に家族みんな衝撃を受けたが、特に子供達には可愛いはずのスズメがこんな惨いことをする事は受け入れ難いことだった。

 去年、我が家では、巣箱にまつわるこんな事件があり、スズメヘの警戒から今年の巣箱は目の届く庭先に据えたが、シジュウガラにも敬遠されている。 M.M


 cygnus@mvb.biglobe.ne.jp