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2000. 夏号(第20号)発行              編集・発行:鴨池公園愛護会


鴨池のかい掘りを終えて

ブラックバスやブルーギルが増えてきて、鴨池の生態系がかなり危機的な状況になってきていることは、去年の夏の自然教室からわかっていいたことでした。平成12年の愛護会活動の目玉は「鴨池のかい掘り」です。 3月から準備に入り、5月5日子供の日に、魚のつかみ取りをイベントとして行いながら実施することになりました。 水のかい出しは横浜市の委託で倉本造園が行うことも決まり、ミレニアムのゴールデンウィークはかい掘り一色という感じで始まりました。
4月28日から、倉本造園がポンプで池の水を排水しました。水は鴨池ランド(ログハウス)の脇の池を通ってせせらぎへ。鴨池とささぶねの道の水はつながっていました。5月3日にはほぼ水が上がり、5月5日の当日の準備作業として、かい掘りのための網を作ったり、ブルーシートの池を作ったり、5月5日の予行演習をしたりと、まる1日がかりとなりました。

いよいよ5月5日当日、快晴に恵まれてたくさんの人が参加してくれました。子供たちも最初はおっかなびっくりでしたが、最後のほうは全身泥だらけ、水浸し状態で大さわぎ。
こんなに汚してどうすんのよ!というどこかのおかあさんの声が聞こえてきそうでした。それでも無事事故もなく終了しました。合計でブラックバス150匹、ブルーギル2,500匹、ミシシッピアカミミガメ3匹を捕獲し、おおむね成功でした。 後は早く水が溜まって、元の静かな鴨池に戻ってもらいたいものです。この間、鴨池でギンヤンマがのんびり飛んでいました。 今年の夏はトンボがたくさん飛ぶのかな? 楽しみです。
参加した皆さんご苦労様でした。

かしの木台ハイツ
木村 純一


渡部家の自然観察日記

その1 ジジュウカラ 編

今年の2月、鴨池公園で作成した巣箱を、家の庭木に取り付けてみた。すると、3月にジジュウカラが入った。
ちょうど台所の小窓から巣穴が覗ける。毎朝、近くの木でツーツーピーとさえずりながら、巣箱の周辺を警戒し、一気に巣箱へ急降下して来るのが見られた。しばらくすると、メスらしいのも見られるように。せっせせっせと中に青虫を運ぶ姿が見られた。(ワクワク...!)
しかし、4月になって突然姿が見えず、声も聞こえない。(何がシジュウカラに起こったのか謎である。) 巣箱の中を覗いてみたい衝動にかられるが…その内に忘れかけていると、6月に又、ジジュウカラがまた巣箱に入るのを見かける。
忘れもしない7月2日朝のこと、昨日まで聞こえなかったピーピーというヒナの鳴き声が巣箱からする。最初は、生まれたのは昨日だったのかなと思っていたが、あまりにも鳴き続けるヒナの声に、昨日生まれていたら、きっと気がついたはずだという結論になった。(人の赤ちゃん同様、眠るとき以外は鳴き続ける。これが結構大きな鳴き声だ!)
親鳥は、せっせせっせと青虫を運び続ける。二、三日すると、親鳥が少しやせたように思うのは気のせいかしら。(つい自分の子供が産まれた時のことを思い出す。) 時々、ヒナが入口付近にきて、大きな口を開けているのが見える、3匹はいるようだ。
そして、7月7日台風襲来! 取り付けた木が風で大きくゆれる。そのためか、夜中だというのに悲鳴のようなヒナの鳴き声がする。(巣箱を動かしたい衝動にかられるが、野鳥に人の手を差し伸べることは、かえってヒナの死につながることになるので「やめる!」)次の朝、なんとかヒナの声がするのでほっとする。 そして7/14頃、またしても、忽然とヒナの声と親鳥の姿が消える。エッ? 野生の鳥の巣立はそのように突然なのでしょうか?
それに、鳥たちの活動が盛んな時間帯(夜明けと同時に活動している)は、人間様はまだ布団の中なので、その瞬間を見逃してしまったのかもしれない。
来年の冬にはまた、この巣箱を掃除して、巣材が何にできているかを観察するために取り付けたいなあと思っている。(今度こそ、ヒナの巣立ちが見たいな...)

その2 月下美人 編

7月10日夕方、近所の方から電話がありました。鉢植えの月下美人がどうやら今晩咲きそうだと。去年は見損ねてしまったので今年こそと思っていたので…子供たちを連れてすぐに見に行く。PM7:30に見に行くとラッパのように咲き始めていた。子供たちが寝る前もう一度PM9:00にいくと先程よりも開いていました。主人が帰ったPM11:00には白い大きな花になっていました。とてもいい香りということなのですが、私には香りがわかりません。匂いの感じ方には個人差があるといわれますが、かなりきついはずの匂いが全然わからなかった私の鼻には、我ながら驚いてしまいました。(鼻が詰まってるのかな?)

その3 皆既月食 編

7月16日の月食は皆さんも見られましたか?梅雨が明け何とか晴れて見ることができました。我が家でも子供たちに見せてあげたかったのですが、寝てしまいました。主人は久々にカメラを取りだし、月食の連続写真に挑戦。何とか撮影できました。次の日が月曜日でなかったらと思いながら、長い月食の後半は寝床からの観察となりました。

その4 はらぺこ青虫 編

ジジュウカラが巣立ってから、ちょっとさみしい気がしている7月16日、近くの空き家の庭にパセリが植わっていて、たくさんのアゲハの幼虫を見つけました。パセリと一緒に2匹持って帰りました。すると、子供の絵本にある「はらぺこあおむし」のようにすごい食欲です。だからうんちの量もすごい! その上、私の鼻はこの匂い(かなり臭い!)はよく感じるのでした。(月下美人のにおいが感じる鼻だったらいいのに...)

その日の内に、パセリは丸裸に、翌々日には家の中のパセリも、空き家のパセリすっかり葉が無くなってしまいました。そこで、刺し身のツマのパセリを入れてみました。ところがそれにはほとんど見向きもしません。(青虫の食べないパセリを私たちが食べているのかと思うと、少しぞっとしました。)
仕方なく、殆ど軸だけしか残っていないものを入れてやると、なんと表面の緑の所を削って食べていまい、残ったのは白い軸だけでした。そして、そのパセリのエサが尽きた頃、動かなくなりサナギになりました。
夏休みしかできない自然観察をじっくりやってみませんか?
そして、皆さんが発見したことを教えて下さい。
今度は君が身近な自然のレポーターだ。
悔しいことに、二匹ともサナギになる時に皮を脱ぐのですがそれを見ることができませんでした。一匹のみ、かろうじて最後に皮を脱ぎ捨てるところだけを目撃しました。身体を糸で固定して器用に身体をくねらせながら、パンツを脱ぐように皮をポトッと下に落とすのです。今度こそ是非その姿を見るぞと思いました。7月29日現在サナギです。

7月30日朝 2匹とも羽化

夏休みしかできない自然観察をじっくりやってみませんか?
そして、皆さんが発見したことを教えて下さい。
今度は君が身近な自然のレポーターだ。


今後の活動について

* 8月20日(日) 9:00-12:00 自然教室
「水質調べ、トンボ観察、水生昆虫・水生植物観察」
詳しくは掲示板をご覧ください。
夏休みの自由研究で、何をしていいのかわからない子供はよっといで。

* 9月2日(土) 19:30-21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて
* 9月3日(日) 10:00-12:00 鴨池公園クリーンアップ散歩
「気のついたことなんでもやりますday」
公園全域を散策しながら、緑地、森の観察をし、枯れ枝、倒木などの処理作業を行います。また、野草などの観察を行いながら、今後の作業、活動を話し合います。
それにゴミ拾いをすることで「ヒトの生態調査」ができる? (←ゴミコーミングと言います)

* 9月30日(土) 19:30-21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて
* 10月1日(日) 10:00-12:00 竹切り&柿ノ木広場草刈り
翌週の森の祭りにむけて、草刈り準備等を行います。

* 10月7日(土)予定 炭焼き
* 10月8日(日)予定 森のまつり
森に囲まれた柿の木広場を会場にて、けやきが丘森林愛護会との共催で恒例の「森のまつり」を開催します。

* 11月4日(土) 19:30-21:30 定例ミーティング けやきが丘集会所にて
* 11月5日(日) 10:00-12:00 雑木林整備 (間伐、下草刈り)
雑木林の間伐、枯れ枝切り、笹の刈り取りなどを行い、ツツジ、ヤマユリ、シュンランなどが咲くような「植相豊かな雑木林」の復元をめざして作業を行います。

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日々の暮らしの中で、自然について感動したこと、

心配していることなど、何でもお寄せ下さい。

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 cygnus@mvb.biglobe.ne.jp