あをもじ2005-V
 夕海
最終訂正日 2005年 7月7日
2005.5.2
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連休の谷間にあれど学校に仕事にでかけ常と変はらず
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仕事でき嬉しさ半面寂しさも感じる我は贅沢病
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「オモチャ箱たくさん捨てたの?」訊く人の息子は俳句で秀逸を獲る
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それぞれに用事のありて早仕舞いアリスは忙しうさぎに追はれ
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講演は決まりてあれど仕事でき参加難し月曜の朝
5.3
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野菜褒め花を褒めればたくさんのお土産貰ふ散歩の帰り
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挫折して放置すままの作品を仕上げにかかる連休初日
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耳遠き父に通訳する母はよく見えざりてふたりで一人
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浴衣着て隣りの旅館の泊まり客子等と一緒に卓球しをり
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道横のさんくらんぼ採り食べてみる甘くて酸っぱい野生の味を
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休日の飲食店は満員で予定ではなき店で我慢す
5.4
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連休に部活の子等乗せ試合へと行くも半分遠足気分
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見学をすれば試合に負ける子に気を遣ひつつ会場離れる
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時余りオイル交換しに行けばコーヒーも出て暫しくつろぐ
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試合後にコンビニ寄れば別便の車も止まり買い物しおり
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エアロビはたった四人でウォーキング後は切り上げ談話の時間
5.5
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初めてのバイパス使ひ早く着く同じ街でも方向違へば
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川や池林を抜けて辿り着く水族館へ誘う小道
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正面に泳ぐ魚は鰯なりイリコにできる良い型なるを
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運転をしても怒られしなくても口論となる車の中は
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入り口は狭くて中を覗かれず娘の姿見られず帰る
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会場の下見もせずに沈黙の車走らせ休日終はる
5.6
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乳飲み子の成長ぶりに目を見張る暫く見ぬ間に泣かなくなりぬ
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腕噛まれ泣く子泣かす子ふたりとも言い分あれどどちらもわからず
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仕事終えマーマレードを渡されてアッシーになる今日も変わらず
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体育祭二度の順延火曜から日曜になるを放送で聞く
5.7
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年上の子等との約束楽しみに待ちおる我が子ゲームしたさに
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果実酒を飲むかと訊かれ答えれば実はでかける誘いの電話
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何処へと行き先問へばパン買ひに今は昔の世知原町まで
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行くことも少なき町は珍らしく隧道抜けて佐世保は明るし
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買い物中挨拶されて気がつけば女性になりし娘の友なり
5.8
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伸び伸びになりてやっと開催す体育祭は一週遅れで
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早く着く我等なれども準備済みすることもなし体育祭は
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息合わせ組体操の子等の顔見事に決まる長串山かな
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息子追うレンズの向こう副団長女子の制服借りて踊りぬ
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代表になりて3度の表彰を受けし息子の晴れ姿かな
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母の日のプレゼントにと毎年の恒例となるエプロンを買う
5.9
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体調の不良を言ひて泣く子のみ残して我は仕事へ行きぬ
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吐き気する頭痛を騙しお遊戯す運動会の練習のため
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滑り台幼児追ひて上る目に背から落ちたる子の姿消ゆ
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叫びたる大人の声は震えつつ泣き声も泣く子は横たわる
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サイレンの音も鋭く我が胸をわし掴みにして子を乗せて去る
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警察の事情聴取もそれぞれに受けて話せど記憶もまばら
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かけつけし若き父親強ばれる顔も崩さず説明のみ聞く
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電話取り「意識が戻る」の一報を聴きて安堵で涙声になり
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帰宅して独りの我が子に昼食を食べさせすぐに職場に戻る
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頭痛よりショックの余り昼食も喉も通らず薬のみ飲む
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予定外一日になる仕事なり午後から何をしたのか覚えず
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かねてより作りしビーズのブローチをプレゼントする気持ち切り替え
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ボロボロになりて帰宅し夕食も作れず息子に代わりを頼む
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友の来て気落ちする我慰めて「内緒にしてね」とひと言添えし
5.10
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会計の資料を持って来てと言う急な依頼を仕事で断る
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今日もまた具合の悪き子を残し昼で帰ると我は勤める
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転落の子は母親と共に来て元気な顔を我等に見せおり
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前日のショックは覚めぬ我等なり子等をなだめて室内遊び
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1時までそれが3時に延びてまた4時になりたる我の帰宅は
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「遅いよ」と子に怒られて病院へ行って吸入数年ぶりに
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薬飲み痛みの残る我なれど会計資料急ぎまとめる
5.11
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まとめたる会計報告持参して見せるも決算書類も要るなり
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噛む子あり頭打つ子も後断たず未満児たちは常に賑やか
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買い物に行けば友等と偶然に会いて電話の必要なくなる
5.12
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ストレスか薬の所為かわからねど口内炎で違和感のあり
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今日だけは驚くほどに黙々と食べる給食カレーの日なり
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眠りても一瞬その身を震はすと聞けばその子の恐怖を思ふ
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今年度初のビーズは難しく講師も共に悩んでおりぬ
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連日の会議の日程詰まりおり調整しても都合はつかず
5.13
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ひとりだけ部屋に残され留守番をさせらるる子の大粒の涙
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最近は「あっち行って」と言われても開き直りて「あなたが行って」
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顔ぶれも変はりて開く会議かな来月からの献立検討
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様々な要望あれど業者との絡みもありて実現難し
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会計の引継できてホッとする役員会へは出席できねど
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娘よりデートの誘ひあるものの時間はとれず無理とメールす
5.14
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卓球の試合に送る息子等は少し本気の緊張モード
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電話あり「明日遊ぼう」と言う娘「遊べないけど来れば?」と私
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その時がいよいよ来ると前夜には緊張もあり楽しみでもあり
5.15
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変わらずに朝は来れども特別な朝になるかも今日という日は
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忘れ物ないようにとは思いつつ確認しおりバッグの中身
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窓開けてQUEEN聴きつつ歌いつつ何故か楽しいドライブ日和
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気になるは時間のみにて初めてのパールラインを通れば快適
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海上の橋を渡ればすぐそこに見慣れし三本柱の現る
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朝凪の潮の香りも爽やかに亀も歩けり西海の道
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標識のわかりやすさに一回で辿り着けたり福祉センター
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エレベーター5階に止まり扉開き短歌の世界に我は踏み込む
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受付を済ませ扉の前に立つ我が師に向かひ怖々声かく
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緊張のあまりに頭真っ白で紋切り型の言葉しか出ず
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案内をされし席にてメールする三人掛けのテーブルの右
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少しずつ語ればやっと自らの言葉になるも余所行き言葉
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紹介をされし歌人は名前のみ知りたる人と我を知る人
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憧れのその人は遙か遠けれどひととき同じ空間におり
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爽やかな笑顔の似合うその人は我が名と同じ名で署名をす
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一堂に会して撮す記念写真一期一会の人々ならむ
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娘より会場を問う電話あり小声で話す昼食時間
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現れし娘の姿に声上げる新しき友明るく愉し
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ぶら下げる荷物渡され「母の日の」一週遅れのプレゼントかな
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持って来し米の袋を手渡して「物々交換みたい」と笑う
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それぞれの歌を評する意見聞く納得したり首かしげたり
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表彰の時も人柄滲み出て歌よりもなおそこに惹かるる
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緊張も少し解けたり一匙のシャーベット口に入れる度毎
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大先輩方の話を聞くよりも互いに愚痴る仲間が嬉し
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バッテリー上がりて困る友残し帰宅の途につく時間迫りて
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疲れなど感じる暇もなき程に刺激の強き一日終わる
5.16
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毎日の暮らしは何も変わらずに過ぎてゆきけり記憶のみ増え
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車座になりて会議をする我等ずらりと並ぶパソコンが見る
5.17
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帰宅して郵便受けにメモありて「電話ください」アッシー依頼
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花屋までドライブし後買い物をする店先にメール届きぬ
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「可能なら来られたし」との急用は新聞社より取材受くるため
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記者の前タフ本積まれ委員長熱き想ひを切に語りぬ
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ビデオ持ち逆取材する先生は汗をかきつつアングル変える
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会議終え暗き校舎の横に立ちそれぞれ語るアイディアなどを
5.18
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嘔吐して服汚さるることよりも抱っこせがみし幼子嬉し
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できたての短歌友達早速に電話をしては相談もちかけ
5.19
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園庭にラインを引きて練習すダンスに行進選手宣誓
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屋外に出れば疲れて食べながら眠りの国へ行く子がふたり
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花届き園庭の隅耕して植え付けをする言はれしままに
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「子どもさんどうなりました?」と訊かれおり見知らぬ人にも心配させる
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我が歌を添削されし葉書着く師の文字見れば自信も無くなる
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夕焼けを雲に隠せしその代はり垂直の虹我に見せたり
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「あそこから天使が下りて来たのかな?」息子素直に梯子を信ず
5.20
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パソコンを教えてと言ふ同僚は話しに夢中でなかなか進まず
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投稿の葉書にひと言先日の感想などを添えて投函
5.21
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休日は運転手役忙しくのんびりできず時計を睨む
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シャッターの開きし店を訪ねれば会社勤めの友が店番
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懐かしき元同僚のメールあり未だ叶わぬ再会なれど
5.22
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新作のネックレスして何処へか行かむと思ふ日曜の朝
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作りては壊す作業を繰り返しビーズの数は少なくなりぬ
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ひとりでは抱えられぬ箱楽しみに持って行けども基地にはならず
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本日の御用は農薬買いに行き何に使はむお礼のワイン
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磯の香を玄関先まで漂わせ鍋いっぱいのミナ炊き上がる
5.23
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次々と体調悪き子のありて体温計もフル稼動なり
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帰宅して息子の帰り待つ我にひと足早く友の訪ね来
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仕事する友の休みは忙しく家庭訪問手術と会議
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講演会会長来られず挨拶を代理でしてと電話のありぬ
5.24
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まっすぐに並ぶことさへできぬ子に行進させる技は持たざり
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先輩の精神科医の話聴く中学生には眠い午後かな
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講演後挨拶せよと頼まれていつも以上に脳働かす
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それまでの話の内容覆し「信じてない」の言葉に驚く
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友よりの明日の会議は欠席とメールのありて営業決意す
5.25
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会議あり本を抱えて受付で宣伝販売許可を貰ひぬ
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「営業もしてますから」と配りたるチラシを手にすかつての教頭
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欠席の友の代りに学校の紹介をして本も売り込む
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終了後片づけながら本5冊やっと売りたり母親委員会
5.27
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やり方を変えて行う相談は雑談多く効果も疑問
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蛍狩やっと捕えし一匹を両手をに包み光透かして
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水無月に少し早けど子とふたり蛍狩する小川の岸辺
5.28
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覚悟決めビーズの新作始めれば思ひしよりも楽に進めり
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初めてのネット注文商品の二日で届き息子喜ぶ
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屋根の下すずめの一羽横たわり我は触れず息子を呼びぬ
5.29
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「カメさん」と川を覗きて指をさす幼き姉妹に父は付き合ふ
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ワイヤーで刺して擦って傷つけど白きピアノを見たさに我慢す
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蛍飛ぶ淡き光の点滅を追ひて我が子は右へ左へ
 5.30
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出勤の前に慌てて掃除する午後一番の家庭訪問
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先生に出して残りし柏餅息子とふたり分け合いて食む
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捻挫して氷で冷やす息子なり中総体の前の夜かな
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蛍火のほおっとひと筋瞬きて闇に消えゐる我を遺して
5.31
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今は亡き人の姿を生き生きと映すビデオの映像哀し
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中総体会場に行き勝敗表見れば我が子の名は既に無し
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会議あり迎えに行けず折角の水泳教室今日も欠席
6.1
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捻挫した息子車で送りをりラッシュの如き校門の前
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訝しき携帯電話に応答す息子の声で「ユニフォーム忘れた」
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日に三度試合会場往復し応援するも二位に終わりぬ
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優勝戦没収試合の息子には悔しさ残る中総体
6.2
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初夏の雨僅かに湿らす田畑かな蛙の声もまだ元気なし
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先月の続きを作りお揃いのリング作れど帰りに外す
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大粒のいちごを持ちて父は来ぬ「明日は頼む」とひとこと言ひて
6.3
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こんな時頭痛始まる予感して薬飲み込みハンドル握る
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実家へと迎えに行くは時間前父はそわそわ道まで出でおり
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構内のお土産売り場で買い求む長崎銘菓カステラひと箱
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買い物も行かずひたすら眠りおり我が子の帰宅にやっと目覚める
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ケーキ持ちやっと仕上げしビーズ持ち友を訪ねて遂に渡しぬ
6.4
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久々にHPの更新をせむと思へど上手くいかざり
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明日はもう年に一度の大仕事裏庭片づけ備えておりぬ
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飽きもせずビーズとPC交替で土曜の一日過ぎて行きけり
6.5
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いつもなら呼んでしぶしぶ来る息子今日は自ら箒を持ちぬ
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支え持つ両手の上に頭上にと木の枝葉っぱ虫も落ち来る
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棘のある枝にあちこち刺されては靴の底にも穴の開きけり
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トラックに3台分の枝切れば明るくなりし家の裏庭
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ビーズ編む友は何度もやり直す思い出すため我も作らむ
6.6
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子ども等が昼寝の間吹く風は少し涼しくタオルをかける
6.7
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しんとした夜半に音を響かせて名も知らぬ花落ちる裏庭
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我が子への国語辞書見る書店にて新明解の気になり手に取る
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タフ本の記事見た同じ日書店にて高く積まれし現物はあり
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実家での水やりせむと行く夕べタクシー止まり父母の降り来る
          
6.8
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万博と旅の話を話す母愚痴織り混ぜ楽しげなりて
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新たなる参加者増えしエアロビは会場使えず別の場所です
6.9
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行き慣れし年小組を横に見て年長児等とゲームに遊ぶ
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ままごとのパーティ会場設ければ「お酒」と言ひてコップ渡され
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夏休み地区の行事は楽をして温泉センター昼食付き
6.10
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新メンバーふたり加はり賑やかにフレンチ作る主婦の息抜き
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投稿の葉書に書きし歌三首全て蛍の歌で揃える
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梅雨入りの朝は明るく晴れており雨になるとは信じられざり
6.11
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友からの迎えに行くてふ申し出に甘えて乗りし警察署まで
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町長も署長も来たる会議室価値ある会議や疑問ながらも
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お茶をする店もなき故友人のキッチン借りてコーヒーを飲む
6.12
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卓球は終わりと思へど中総体息子いきなりハードル選手
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狭き部屋男5人も詰め込まれ何するものぞ近寄り難し
6.13
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先生と生徒の前で読む本のタイトル読ます我より先に
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ブロックの椅子と自動販売機競ひて作る見事な腕前
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子ども用の椅子に腰掛けすいか食む園児と共におやつの時間
6.14
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新しき施設の中の講演会小学生と共に学びし
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ネクタイをせぬ講師来てホッとするクールビズする担当職員
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何事もほどほどがよしとまとめられ1時間半の講演終わる
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年金はどうしようかと娘より訊かれてすぐに書類の届く
6.15
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タフ本を車に積みて行商に行くが如くに書店のはしご
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クラッチを忘れし我の左足戸惑いながらひと山越えぬ
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ふた昔前に抱きし嬰児も我が手を離れ独り歩めり
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目に映る四角の窓の曇り空分娩台より逆さに見た日
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今日からは独り住まいのアパートが現住所となる誕生日かな
6.16
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雲低く風車の羽根も見えざりて我の頭も重くなりゆく
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細き道海を見下ろしただ走り獅子の学び舎やっと見えたり
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髪を切り若々しくなる校長の笑顔変わらず我等を出迎え
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海岸に二本のあこう青々と緑繁らせ木陰を作る
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気の滅入るニュース飛び込み溜息と言ひ得ぬ想ひ車内に満ちる
6.17
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年上のビーズ友達「教えて」と我を訪ねて作品持参で
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知らぬ間に次々入る予定あり色を変えゆくカレンダーかな
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一夜漬け試験の前の夜に似て俳句の季語を悩みつつ見る
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「あの本ね、面白かったよ。またきてね。」「今度行くからまた聞いてよね」
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携帯のカードに込めしささやかな想いは届きし二十歳の娘へ
6.18
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夏の季語あまたあれども子ども等の選びし言葉似たり寄ったり
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子どもより親が頭を悩ませる楽しみながら脳の体操
6.19
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父の日に父を訪ねて留守なれば持って帰りぬプレゼントかな
6.20
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目覚めれば痛み移動す額へと昨日は終わらず午前を潰す
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参観日明日は親子でカヌー乗るあの日の記憶我が子を悩ます
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雨降りの行事の多き我が子達明日は晴れなり予定通りや
6.21
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心配な雨も降らずに曇り空カヌー乗る子の歓声響く
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窮屈なライフジャケット身に付けし我を残して息子漕ぎゆく
6.22
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召集の電話に応えエアロビを休んで行けど甲斐もあらざり
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我が町の明日をも知れぬこの時期に離れし町の問題を知る
6.23
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会場に到着の後出場は午後からと知る中総体の
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熱心な応援席の保護者達生徒に負けず大声も出る
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後ろ髪引かれながらも会場を後にし戻る家までの道
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嬰児に絵本聞かせて笑顔見て我も癒さる乳児検診
6.24
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本選びコーヒー飲んでアイス食べマッサージもある山の厨は
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胸の内語る事なく露と消ゆ乙女の生を如何に語るらむ
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注文の本を見つけし書架なれど中は読まずに表紙楽しむ
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腰と膝足首痛いと言う息子座骨神経痛めておりぬ
6.25
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それぞれに個性溢るる発表に感心したり納得したり
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宣伝のパワーポイント活躍しタフ本を売る講演の前
6.26
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玄関を開ければ朝はしっとりと久々の雨に明けたり
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練習で入りしプールに驚きて我が子は泳ぐ気力も無くせし
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楠の木陰は梅雨の蒸し暑さ忘れさせたる川岸の風
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最後にてゴールする子の背泳ぎを褒めて褒美のパフェを食べたり
6.27
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朝イチの電話を取れば娘より「近くにいる」と唐突に言う
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突然にカレの訪問告げられて掃除もできずに我は慌てる
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眠らずにふたりを乗せて走り来る銀のバイクは輝きており
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絵も見せずただ声だけの読み聞かせ一年生の感想聞きたし
6.28
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空梅雨を油断し洗濯物干せばにわか雨降り急ぎ取り込む
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蒸し暑き部屋で昼寝す我ひとり幼子達はクーラーの中
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髪染めて鏡に写る今の我それ程変わると思えぬけれど
6.29
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横になり昼寝しようとする午後にチャイムは鳴りて息子戻りぬ
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会場に入る前から汗の出る蒸し暑き日にエアロビする我
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ポタポタと汗は滴り床濡らす自己満足の一時間半
6.30
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仕事場にクーラー入り快適に子を叱れども気分は爽やか
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「給食はここで食べて」と誘われて小さきテーブルランチの席なり
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プールより上がりし後も駆け回る子等のパワーに圧倒されおり
 
   
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