人種差別を逆用した犯罪(11/3)


*The strange case of faked hate crimes
  An ugly form of fraud seems to be on the rise

 

人種差別があることを悪用して、逆に保険金詐欺などをはたらく例が出てきて いるようです。

それは痛ましい光景だった。異人種のカップル、Sandra Bensonと FreemanBerryは、去年の秋ジョージア州Jonesboroの焼け落ちた家の庭に佇ん でいた。彼らが、レポーターたちに話したことによれば、彼らはhate crimeの 犠牲者だということだった。放火によって、多くの家財道具を失った。その中 には20万ドルのコンピューター装置も入っていた。しかしこの20万ドルという のはすごい金額ですね。2400万円にもなります。どんなシステムになっていた のだろう。 (^^; とにかく彼らの塀とか、小屋はかぎ十字やら、スペルが 間違っている人種差別の言葉が書かれていて、FBIも捜査に乗り出した。hate crimeをおかす白人は教養が低いという偏見があるようです。

しかし詳しく調べると奇妙なことになってきた。まず多くのhate crimeは、公 に対してなされるのが常なのに、人種的中傷の言葉はフェンスの内側、つまり 外からは見えないところに書かれていた。そして8月にBensonとBerryのカップ ルは自宅放火を含む23の訴因で起訴された。どうも過去5年間でそうした事件 で60万ドルを手に入れていたたらしい。

はっきりした統計はないようですが、こうしたhate crimeを悪用して詐欺をは たらく例が1990年以来増えてきているようです。特に最近2年間に多くなって いる。当然こうした事件が多発すれば、本当のhate crimeの犠牲者に影響があ ります。まず真実かどうかが疑われますし、ためにする主張じゃないかという わけで、信用されなくなる。二重・三重の意味で被害者になってしまう。

こうしたhate crimeの犠牲者だと偽わる人たちは、当然ほとんどが金銭がらみ でしょう。内容は記事で紹介されているほかの例を見ても、様々な例がありま す。

Angela Jacksonという学生兼美術取扱業者は、自分あての美術品に人種差別的 言葉を書いて、作品がだめになったといって、UPSを告発した。さらに念が入 ったことには、同じように27の荷物の中に人種差別の言葉を書いたUPSの便せ ん少入れて、著名な市民活動家に送りつけたらしい。こんなことをすれば、分 かりそうなはずなのに。

さらにマイアミでは反セミズムのスローガンを息子の働いている学校にかきち らしたかどで父と息子が逮捕された。どうもその修理仕事がねらいだったらし い。

こうした事件を起こす人は、お金が欲しく人の関心を引きつけたい人が多い。 考え方が成熟していない。だから真相を明らかにすると、今度はそうした人た ちにはねかえる。真相究明は必ずしも、徹底的には行われないようです。

しかしアイオワの黒人牧師の場合はそうはいかなかった。彼は自分のMercede s-Benzが、人種差別語でスプレーで塗られたと主張。保険金会社が支払いを迅 速に行わないとみるや、地元のメディアからあのOprah Winfreyにまで接触し て、保険会社を人種差別主義と訴えた。しかしその前に数社の修理工場に塗装 の見積もりを聞いていことが分かり、起訴されたようです。

こうしたことが続発するということは、人種差別が緩やかになってきているの かな、と思わせます。本当に厳しいところでは、こうした余裕はないでしょう から。



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