ヒスパニックの学業不振(10/20)


みなさん、こんにちは。US News 10/20の記事からです。

* The Hispanic dropout mystery
A staggering 30 percent leave school, far more than blacks or whites. Why?

ヒスパニック系の高校中退率が、他の人種と比べて異常に高いという記事で す。30%という数字ですが、これは白人の3倍、黒人の2倍だそうです。他の人 種は、減少傾向にあるようですから、あまり中退率が減らないヒスパニック系 はそれだけ目立つようです。

原因もはっきりしない。低所得家庭が多いこと、英語力の低さとも関係がある のかもしれません。しかし移民系のヒスパニック家庭の子供より、アメリカ生 まれのヒスパニックの子供生まれの方がドロップアウト率は高い。

あと8年もすれば、ヒスパニック系が黒人人口を上回り、最大のminority groupになる。既に多くの大都市では、公立学校の半分近くを占めているよう です。だからこれは重要な問題なわけですね。

考えられることはいくつかある。学校では無視され、自分たちの文化は軽んじ られ、あまり成果を期待されていない。もちろん言葉の問題もあります。 hispanic dropoutsの43%が、外国生まれということですし、彼らは特別の英語 教育を受けていない。このへんはバイリンガル教育の是非ともからんできま す。

しかしどうもそれだけではない。低所得層のヒスパニックにとっては、41%の ドロップアウト率ですが、彼らは幼稚園(?preschool)に通ったこともないし、 両親が教育をほとんど受けていない場合が多いから、子供たちに本を読み聞か せることもない。その結果として、白人や黒人の親と違って、学校に対してあ まり期待していない。

だから、子供たちの間でもdropoutする事への抵抗はない。むしろ学校の成 績がいいのは、Angroかnerdy(ばか、まぬけ,黒人のことではないですよね)で あって、かえって成績がよいと仲間外れになることがあるのかもしれません。 仲間意識が強い彼らにとって、勉強で目立つことは、ばからしいという雰囲 気があるのかもしれません。

とにかく生徒自身の力ではあまり改善の見込みはないようです。家庭の問題が 大きい。それに公立学校の生徒の13.5%かヒスパニックですが、ラテン系の先 生はわずか3%。この辺も少しは影響あるかもしれません。

改善策も少しずつですが、成果を上げているところもある。しかし記事で紹介 されている高校の例が一番面白い。この高校では中退条件として書類を読み上 げ署名しなくてはいけない。その書類にはこう書かれているそうです。「これ に署名するに当たり、私は私が21世紀を生き抜く技術を身につけないだろうこ とを認識しております」そして「ドロップアウト証明書」が、手渡されるわけ です。これを読まされた生徒の1人は、この誓約書の文言に怒って、それを校 長に投げつけ、「こんなものくそくらえ」と叫んだそうです。校長は侮辱され たのを気にもせずに、このわがままな中退希望者が、志を変えて学校に戻るこ とを歓迎したそうです。 (^o^)

私は当然のこととして、ここで問題になっているのは高校と考えきました。あ げられている例が高校でしたから。まさかここでいっている公立学校が、小学 中学も含んでいるということはないですよね。いくらなんでも中学の中退率30 %はないと思うのだけれど。

YUKI



感想はこちらに・・・YHJ00031@niftyserve.or.jp
Internetの場合は・・・ohto@pluto.dti.ne.jp



ホームページに戻る 

US Newsのホームページに戻る