US News 9-15 Best Five


みなさん、こんにちは。

US News 9/15から、私が興味を持った記事です。

1. 犯される個人のプライバシー
2. 引き裂かれた中東の平和
3. 総編集長通信 Kiss isn't just a kiss
4. ウクライナ、NATOに接近
5. タブロイド紙の変身
6. パパラッチは私たちだ
7. 世界短信

 

1は別建てにします。

2. 引き裂かれた中東の平和   Middle East peace, R.I.P.
Terrorized anew, Israel warns that it is ready to halt the Oslo accords

Albrightのイスラエル訪問は成果をあげうるのか。最近のBen-Yehuda Street の爆破事件による死者15人を含めて、オスロ協定が締結されてからの4年間に 死者は160人、負傷者は1000人にも上っている。イスラエルの人々の協定に対 する信頼は揺るぎ始め、占領地域からの撤退を見直すきっかけになるかもしれ ない。さらには撤退完了地域の再占領もありうる。

もちろんイスラエル国民は疲れはてているようです。国民の日常生活でも、国 民の間に緊張、怒り、疑いが広まり、お互い同士への攻撃性が強まっている。 平穏な日常生活が困難になってきている。

アラファトとしてもパレスチナ人の20%から25%の支持をとりつけているハマス と完全に決別することは難しいのでしょう。先週の爆破事件のあと、ハマス活 動家たちは「友好的な条件の元で」逮捕されたようですが、その中身はさらに イスラエル人に不信感を植え付ける。パレスチナ自治政府は、彼らがイスラエ ル軍に誘拐されたり、暗殺されないように拘束されたと告げたようです。また 彼らは24時間いつでも、訪問客と会えるし、好きなときには短期間なら刑務所 から外出もできる。これでは、たしかにイスラエルは納得しない。

しかし今日のTimesでは、先日死亡した12人(11人から1人増えています)のエリ ート部隊の秘密活動の目的は、どうやらハマス指導者の誘拐にあったようです から、まあ理由がないわけではない。パレスチナ自治制府が、ハマスと手を切 れないことは明らかですから、解決策はなかなか見つからないでしょう。

ネタニヤフの論理は、どちらにしても都合のいいもの。テロがなければ、自分 の政策のせいだというだろうし、テロが起これば、彼が譲歩をしない立派な理 由になる。爆破事件は、彼にとって好都合なのかもしれない。しかし泥沼化が いっそう進むことだけは確実だし、本格的な地域戦争勃発の可能性もある。

アメリカもあまり期待していないのか、Albright訪問に当たってはshe is not a miracle worker.と、言っているようです。

3. 総編集長通信 Kiss isn't just a kiss
BY MORTIMER B. ZUCKERMAN / EDITOR-IN-CHIEF
Terror, sealed with a kiss
Why does America look the other way when Arafat reveals his true self?

US Newsの編集長は、相当頭に来ているようです。多分ユダヤ系ではないかと 思うのですが、ここまで激しく批判している論調は、TIME ESSAYの同じような 記事を読んで以来です。アメリカのジャーナリズムの中に、アラファトに対す る不信感が急速に高まっているのでしょうか。

例のアラファトとハマスリーダーのキスは、ただのキスではない。彼のテロリ ストとしての本性をさらけ出し、彼がオスロ協定を順守するつもりなど無いこ とを明らかにした。彼はテロリストをおもうがままに活動させているばかりで はなく、それをa patriotic movementとして、褒め称えてさえいる。自治政府 内の警察にはテロリストを指揮する将軍たちが含まれている。FBI長官が麻薬 を取り扱っているようなものだ。

テロリストたちは、住宅・食料・輸送などでアラファトの秘密警察の支援を受 けている。彼の執務室の地図のパレスチナの地図は、1967年以前のイスラエル を含むイスラエル全土を含んでいる。彼にはイスラエルを承認する気は毛頭無 い。パレスチナ人はイスラエルで働く権利があるといいながら、イスラエル人 に土地を売った不動産業者は売国奴として次々に殺された。

アラファトがいなくなれば、事態はさらに悪くなるとしても、アメリカが今の アラファト支持の政策を続けるのは危険だ。たしかにネタニヤフにも、住宅建 設などで失策をやっているが、だからといって罪もない人々を無差別に殺すテ ロと同一ではない。イスラエルに自重を求め、協定を遵守するようにと要求す るのは、アラファトとテロリストの思い通りだ。ヒトラーを交渉相手たりうる と判断したチャーチルの例を忘れるな。

これがいつもは冷静な判断を示している、Zuckermanの言葉なのだろうか。中 東から遠く離れた私には実感できないが、中東の危機は本当に瀬戸際まで来て いるのかもしれない。

4. ウクライナ、NATOに接近
黒海で多国籍軍の、軍事演習Sea Breeze 1997が行われたようです。ウクライ ナが急に、NATOに接近しているという記事です。人口5200万、アメリカの対外 援助ではイスラエル・エジプトに次いで第3位の地位を占めているウクライナ の安定は、石油の埋蔵量でも注目もされる黒海地域の安定のためには不可欠。

しかしもともとロシアとウクライナとベルラーシの3国の歴史的・人種的絆は 深い。ロシアからの独立を保つために、NATOに接近しているようですが、ねら いはロシア牽制でしょうか。ウクライナ東部は、ロシア人が多数派をしめてい る。主流のウクライナ人(?)も、ロシア人と歴史的には、同じだと思います が、最近ではこうしたことはあまりあてにはならない。しかし絶えず、ロシア からの独立とロシアへの合併の動きは振り子のように揺れるのかもしれない。 ウクライナが西側に接近するそぶりを見せたとたん、ロシアは今まで行き詰ま っていた問題の話し合いに応じてきているようですから、これはウクライナに 技ありを取られたのかもしれません。

7. 世界短信
短い記事を集めたものですが、いずれも過去に読んだ記事と関係がありますの で、簡単に書いておきます。

*Iran・・・穏健派Khatamiの就任とともに、各国がイランに接近しているよう です。イラクのフセインは、イラン人のイラク国内のシーア派の聖地への巡礼 を認めたし、シリアのアサド大統領も7年ぶりにイランを訪問した。他にトル コ・イスラエルの例も載っています。

*Cuba・・・来年1月ローマ法王がキューバに訪問するに当たり、カトリック教 会と反カストロの一部キューバ人亡命者たちの反目が深まっている。ハリケー ンLiliの被害者に救援物資を送ろうとしたときも、反カストロの亡命者たちは 反対したようですが、今回もアメリカ人が法王に同行して、船でキューバに行 くことには反対しているようです。カストロ憎しの感情のあまり、他のことは 考えられないのでしょう。

*Egypt・・・下着スパイ事件のAzzam Azzamはどうやら15年の判決を受けたよ うですが、イスラエル政府は彼がいかなるスパイ事件にも関係ないことを発 表。確かに、彼は無罪でしょうが、記事にもありますように、これは前例とし て残る。今度同様な事件が起きたときに、イスラエルの声明が出なかったら、 有罪を認めたことになる。今回の騒ぎは、単なるスパイ事件の問題ではないよ うです。どうにかしてスケープゴートを探し出さなければ、エジプト人の感情 は収まらない? それにしてもアメリカの対外援助額の1位と2位が、イスラエル とエジプトというのは、???

5. タブロイド紙の変身
6. パパラッチは私たちだ

Diana関連のこれらの記事も面白かったのですが、時間があったら、UPします。

YUKI



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